木蔦(キヅタ)
2019-05-01 10:00:46
3383文字
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遊郭本丸でお客の話し相手になるまんばの話【ちょぎくに】※エロなし


ちょぎくに 遊郭設定ですが工口なし、暗転すらなし

ある所に遊郭を営む本丸があって、まんばはそこに顕現したんだけど、山姥切国広の性格上、お客の相手に向かないと判断され、客は取ってなかった。
みんなの身の回りの雑用とか、炊事洗濯をしていた。
そういう雑用を請け負うのはまんば以外にも短刀とか同じく性格不適合と見なされた刀剣とかがいた。
審神者は時間遡行軍との戦いに身を投じる気がないのか戦いに出たことがあるのは初期刀ただ一振り。(初期刀≠山姥切国広。)だから他の刀はレベル1。

まんばは客の相手なんて真っ平だし、戦いに出れないのは不満だけど、本丸の刀剣全振り同じだからそれはそれで我慢できたし、今の生活に満足していた。
しかし審神者からいきなり明日から店に出るようにお達しが来る。
まんばはそんなこと覚悟してなかったから、ぐるぐるしてて、その日は一晩中寝れずに過ごす。
閨での作法も知らないし、美しい服も持ってない、なぜいきなり店に出るよう言われたのか、と思い悩む。

次の日まんばは審神者に呼び出され、詳しいことを聞く。
まんばは夜伽の相手はしなくていい。
その代わり料金が安いからたくさんの刀剣がまんばを指名すると思う。
綺麗な服もいらない。むしろそのままの格好で出てほしい。
ただ単にまんばは話し相手になればいい。まんばが聞き上手になる必要はなく、そのままのまんばで良いと言われる。

夜伽をしなくていいと言われてほっと胸を撫で下ろすが、話し相手とは?と疑問に思う。
悩み相談でも始めるのかと思ったが、山姥切国広は話し下手だし、聞き下手。
なぜそんな刀を店に出すのか、しかも聞き上手にならなくていいとは?と思う。

そして夜、他の刀剣達が客を取る中、まんばも客を待っていた。
他の刀剣の仕事を見たことがないからどうすればいいかわからない。
部屋で一振り超緊張しながら待つ。

すると現れたのは山姥切長義で、どうやらまんばを是非にと指名したらしく(なぜ本歌が俺を??)と思う。
遊郭本丸に山姥切長義はいないが、山姥切国広とは不仲だと聞いている。(演練には行かないので、客の噂話とかで。)
自分の事を嫌いなはずの長義がなぜ??と直球に聞くと長義は言いづらそうに
「俺は、偽物くん………いや、こんな呼び名じゃダメだ、俺は国広の事が好きだ。だけど国広を前にすると上手く話せない。嫌味ばかり言ってしまう。だから普通に会話できるように、お前に練習に付き合って欲しいんだ!」
それで漸く審神者の言葉を理解できた。
まんばが話し上手だったり聞き上手だったりしたら練習にならないから。
「わかった、俺も全力で応えよう。」


まんばはその長義の話し相手になり、しばらくすると、彼は自本丸のまんばと上手くいったようで、店に来なくなった。

しかしまんばの客足は絶えなかった。
同じ事で思い悩む山姥切長義がたくさんいたため、まんばは毎日いろいろな長義の話し相手になった。
練習台になってくれるまんばの噂は山姥切長義の間で瞬く間に広まった。
たまに愚痴りたいという他の刀剣も来るが、まんばである必要はないし、まんばは聞き下手なので、次からは別の刀を指名する。だからまんばの客はほとんどが長義だった。


ある日まんばはいつものように客を取った。
その日の相手も長義だった。

この長義も同じなんだろうな、と思って、さぁ話せ、俺を練習台にしろ、とばかりに腰かけたが、長義は要領をわかってないようできょとんとしている。
まんばがどうしたのか聞くと「ここは夜伽の場所だろう?」と聞かれる。
まんばは、ああ、こいつは普通の客だったか、間違えて俺を指名したんだな、と気づく。
殆どが噂話を聞いた上で来る山姥切長義だったから、噂を知らなかったんだろうと思う。
「すまない、俺は夜伽はしない。恐らく店の者が俺の客だと勘違いして案内してしまったんだろう、別の者に変えてもらうから待っててくれないか。」
と言う。
「いやお前で合ってる。俺はお前に会いに来た。」

長義の話を聞くと、どうやら中途半端に噂話を聞いて来たらしい。
「会って話すとすべてが上手く行く山姥切国広」というラッキーアイテム的なものだと彼は勘違いしていた。
まんばはそれは誤解だと拙いながらも説明し、自分から店の者に言っておくから、金は要らないので帰った方がいいと説得する。(まんばは元々コミュ障なので話し相手はしたくないし、誤解で来てしまったのに金を取るのも忍びないと思ったため。)

しかし何を思ったのか、長義は帰らないと言う。それならそれで話し相手になってほしいと。

(もしやこいつも自本丸の山姥切国広に恋してるクチか?それとも折角来たんだから写しの事を弄んで帰ろうという魂胆か??)

とりあえずその日は相手をする。


勘違いで来たのだからもう来ないだろうと思っていたが、別の日に再度長義が来る。
まんばは内心(こいつ、何を目論んでいる?)と警戒心バリバリ。目的が見えない。
何の目的なのかわからないが、長義はまんばと話をするだけで帰って行く。
まんばはいつも「自本丸の山姥切国広と仲良くなりたい」という目的を持った長義と話していたため、目的がはっきりしていて、ある意味楽だった。
しかし今回は目的が見えない長義の相手に戸惑う。何を話せばいいかわからない。

そして怪しげな長義(まんば視点)を相手を始めて数か月経ち、まんばは長義に絆されていた。
長義は話し上手だし、頭の回転も早い、目的が見えない怪しさもあるが既に情が移っていて、親しい知人感覚になっていた。
目的についてもまんばは「きっとこいつも自本丸の山姥切国広目当てに違いない」と勝手に結論付けていた。

まんばはそんなに長期にお客の相手をしたことがない。
山姥切長義は大抵器用だから、すぐに練習の成果が出て自本丸の山姥切国広と結ばれる。
そのため、こんなに長い間通ってくれる長義はいなくて、めっちゃ情が移りまくっていた。
しかも長義がまるで本当の恋人にするように、甘い言葉と蕩ける瞳をまんばに向けるから、まんばは(これは自本丸の山姥切国広に向けてなんだ!しっかりしろ俺、勘違いするな!)と言い聞かせてなんとか自分を保っていた。

そして漸くまんばは長義に恋してることを自覚する。
自覚してしまうと、自分を通して他の山姥切国広を見る長義と会うことがつらくて悲しくて、たびたびまんばは仮病を使うようになった。審神者はその日に別の客を取れば何も口出ししなかった。

しかし仮病を使って別の客を取っていたことが長義にバレてしまう。めっちゃおこ。

「お前は遊郭の刀だから他の客を取ることは理解できる。しかしあの日は体調が悪いと伝えられたんだが?俺を避けるための口実か?俺がここに来るのは迷惑だから体よく断るために言ったのか?」

と責められる。
まんばは図星だから何も言えなくて、困った顔で黙り込む。

「なんだ、好きなやつでもできたか。ここはたくさんの刀が出入りする場所だもんな。でもそいつだってここには偽りの恋をしに来てるんだろう。ここは現実から離れた泡沫の場所なんだから。」

まんばは”そいつだって”って言葉に反応して、
(『だって』ってことは『長義も』ってことだ。俺を通して自本丸の山姥切国広を見てただけなんだ
って思い知る。
自制が利かずに涙が溢れてくる。

泣いてるまんばを長義はそっと抱きしめる。
「俺なら傍にいてやるから。俺の所に来ないか?」
「は?」
まんばは何を言われたのかわからず顔を上げる。
「お前を身請けしたい。」
「?????」
ちょっと今の状況について行けず涙が引っ込む。
「だって、お前の想い人は
「想い人??」
「お前の本丸の山姥切国広は??」
「俺の本丸に山姥切国広はいないが?」
「え、じゃああんた何しに来てたんだ?」
お前に会いに来てたんですけど??


お互い想い合ってた事が発覚し、審神者も「恋仲なら引き裂くなんてことできない、身請け代はいいから国広を幸せにして!」と許可して、
ChogiKuniHappyEndYeah!!!
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