木蔦(キヅタ)
2019-02-14 00:59:35
3185文字
Public ちょぎくに シリアス
 

手負いのちょぎくに【ちょぎくに】


ちょぎくに
審神者視点
※審神者は性別不明です。
※審神者がしゃべります。

設立して間もない本丸。新人審神者の話。
部隊を出陣させたら、長義と国広を拾ってきた。
ドロップかと思いきや違うらしい。

二振り共が手負いで、国広の方は意識がない。
長義が大事そうに抱えてる。
長義は怪我をしていながらも殺気立った視線を審神者に向けてくる。

「国広を手入れしろ。さもなくば斬るぞ。」

と脅してくる。
レベルは低いが審神者の刀剣達がいるし、長義は怪我をしているせいか動きが鈍く、正直脅しは脅しになってない。
初期刀である蜂須賀が言う。
「主、すまない、余所の本丸の刀剣のようだが、放って置けなかった。」
「え、じゃあそこの審神者さんは?」
「主、それは」
「うるさい、余計な詮索はするな。早く国広の手入れをしろ。」
「え、あ、そうだね、手当てが先だね!」
審神者は国広の手当てをする。その間も警戒しているのか長義は離れようとしない。
「次は」
「触るな。俺はいい。」
「でもそのままだと折れちゃうかもしれないし。山姥切国広が起きた時、怪我したままだと気にするんじゃないかな?」
まんばの名前を出すとすんなり手当てを受けた。


夕餉の時間になったが、国広はまだ目覚めず、手入れ部屋に寝かせたまま。
国広の側から離れない長義にご飯を出すが手をつけない。
毒は入ってないと主張するが、聞く耳持たない。

仕方なく審神者は引き、大広間でご飯を食べながら蜂須賀に聞く。
「あの子達ってどうして怪我してたのかな。あの子達の審神者さんはどうしたんだろ。きっと探してるよね。政府に届け出すれば見つかるかな?」
蜂須賀は顔を歪めて言う。
「主、これは俺の推測だけど、あれは審神者からの虐待じゃないかな?所謂ブラック本丸っていう。怪我が古いものもあったし、あの子達二振りしかいなかったのもおかしい。審神者は折るつもりで、手負いのまま刀装も付けずに二振りだけで出陣させたんじゃないかな。」
えっ!本丸の審神者がそんなことするわけないよ!と返すが、あの睨みつけてきた長義の事を考えるとそうなのかもしれない、と思い直す。信用してない目だった。

しかしそうすると元の本丸に返すわけにはいかない。うーんと悩む。







っていうところまで妄想した。

怪我負ったまんばを抱きしめるちょぎ氏、良くないですか??
しかも誰も近づけさせないように警戒してるちょぎ氏、良くないですか?
さらに自分も怪我してるのに無関心でまんばのこと気遣うちょぎ氏、良くないですか???



ようやくまんばくんが目を覚まし、長義も本丸のみんなもホッとする。
まんばくんは審神者を見て一瞬怯えた表情を見せるんだけど、人違いだってわかって肩の力を抜く。
まんばくんは長義の影に隠れようとする。
同じく長義もまんばくんを庇おうとしてて二振りの健気さが審神者の心を打つ。激しく。

審神者が「体はもう大丈夫?つらくない?」って聞くんだけど、まんばは長義の後ろに隠れてしまう。
「国広は大丈夫だからあまり近づくな」って長義が嫌そうな顔をする。

政府に連絡すべきなのか迷った審神者はとりあえず二振りを留めようとする。(このまま放っとくのもかわいそうだし、通報すると虐待審神者の元に引き取られてしまうのかもしれないし)

だけど長義は国広を連れて出てこうとする。
「手当てしてくれたことには感謝する。しかしこれ以上の詮索はするな。」
そこで審神者は思い切って虐待があったのかストレートに聞いてしまう。
でも長義にはぐらかされてしまう。

審神者がなんとか引き留めて、この本丸に滞在してもらうようにする。
政府には内緒。

そこで徐々にまんばが審神者に心を開く。
最初は長義の後ろに隠れてたのが、今では首を縦や横に振るくらいの意思表示はしてくれるようになった。
もしかしてそろそろ喋ったりしてくれるかなぁ?ってほっこりしてる。

ある日、珍しく長義が側にいなくて、まんばがびくびくしながら審神者の元にやってくる。
審神者は優しく怖がらせないように「どうしたの?長義は一緒じゃないの?」って聞くんだけど、まんばは審神者の問いには無視で「長義をここの子にしてほしい」って言い始める。

まんばから初めて審神者からの虐待の話を聞く。(長義も今まで口を割らなかった。ちなみに長義は今でもここの審神者を信用してない。)


※審神者二人出てきて紛らわしいから、前の審神者を「虐待審神者」、今の審神者を「新人審神者」って書く。


まんば達の虐待審神者は鍛刀や出陣が上手くいかないと刀剣にあたる。殴ったり蹴ったり。
まんばは不出来でよく暴行されてた。
長義が政府から来て、暴行を目の当たりにして、政府に報告しようとするんだけど、虐待審神者から余計なことしたらまんばを折るぞって脅される。
まんばのことがだいじな長義くんはそれに屈するしかないし、長義くんがヘマした時はまんばが制裁を受ける。
それを長義は気にしてて、まんばくんのこと守りたいけど守れないんだよ。

で、ある日長義が失敗とか八つ当たりとかで責められて、その制裁としてまんばくんが単騎重傷出陣することになったんだけど、虐待審神者に頼み込んで長義も一緒に出陣した。
そこで新人審神者に拾われるに至る。

っていう経緯だから、長義だけでも良いからここの本丸の子にしてほしいってお願いするんだ。
でも新人審神者は情に厚い系だから、一振りと言わず二振りとも面倒見るよ〜〜!.:(>□<):.ってなる。
まんばはまだ人間が怖いけど、この時初めて笑顔(というか少しだけ口元が緩んだだけ)を見せてくれるんだよ。

だけどすぐに二振りの事が政府に知られて二振りは保護、新人審神者は捕まってしまう。
そして新人審神者が捕まってすぐに長義の証言で虐待審神者も捕まる。

新人審神者は何故俺まで???って思ってるんだけど、はぐれ刀剣を見つけた時には速やかに政府に連絡しましょうって審神者学校で教わってて、それを無視した挙句、誘拐・窃盗の容疑がかかってる。
「虐待されてたみたいだから、政府に言ったら連れ戻されるかもって思って言えなかったから!」と主張しても聞く耳持たず。
しかも「保護された刀剣からはそんな話は出てない」「あなたの事を聞いても二振りともだんまり」と言われる。

なんで二振りとも何も言ってくれないんだ、って思うんだけど、長義は新人審神者のこと信用してくれてないからだって気づく。
だけどまんばはあんなに懐いてくれたのにどうしてだ??って首を捻る。
自分に懐いたのが演技だったとも考えにくい。
いつも下を向いて人間に怯えてたのが、ようやくポツポツ話してくれるまで至ったのに、って思ったところで、ハッとする。
まんばは人間が怖いから、政府の人間が事情聴取しても何もしゃべらないと気付く。
だから新人審神者について聞かれても何も答えない。

これは万事休す、と思ったけど、意外にも新人審神者はすぐに解放される。
なんで??って思ったら「保護された刀剣からの証言で無実だとわかったため」との回答。
もしやまんばが自分のために証言してくれたのか?って思ったら意外にも長義だった。

「俺はあんたがどうなっても構わなかったんだが、国広が悲しむからな。それにこれ以上あそこに拘束されるのは御免だ。」

国広のためにもう少し居心地が良い場所を探してる。あんなコンクリートの壁で囲まれた場所じゃなく庭付きの木造で畳の部屋があって、誰の許可なく自由に動き回れて、たまには出陣もできて、まぁ一人くらい人間が一緒に住んでてもいい。みたいな事言われる。

新人審神者がピッって手を挙げるんだ。