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カッパ巻き大車輪
2024-12-14 23:29:34
2010文字
Public
小説
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スネ6♀の小説
2024/10/27comic city sparkの無配スネ6♀小話「管制室から見た二人の話」
モブ視点スネ6♀。
モニターを通して見えた、二人の意外な姿。
捏造管制室や戦闘のへっぽこな描写は、仏の心でもって読んでほしい(懇願)
管制室のモニターには、二機のACが協働して作戦にあたる様子が映し出されている。
ACのカメラアイから送られる外部映像の他、コックピット内を映す内部カメラからの映像だ。
昨今強まっている、パイロット保護の観点から新たに増設されたものだった。
操縦に際し、パイロットの集中を妨げないよう、上部から見下ろす形で設置されている。
二人のパイロットの間に、無駄な会話は一切ない。
というのも当然のことで、この二人というのが、V.Ⅱスネイルと独立傭兵レイヴンなのだ。
独立傭兵に任務以上の関心はないだろうし、相手があのV.Ⅱでは、世間話もないだろう。
先立って、顔を合わせて行われたブリーフィングでも、お互いに必要以上の関わりを持つ気はないようだった。
コミュニケーションはなくとも、実力者同士は通じるものがあるのか、作戦は滞りなく進行している。
最後の一機となった敵機ACは、傍目から見ても複数を相手取った立ち回りに長けているようだった。
些か機動力に劣るV.Ⅱのオープンフェイスを後ろに、レイヴンの機体が猛然と敵機の前に躍り出る。
(あっ
……
)
轟音。
作戦が始まってから初めての被弾に、思わず声が出そうになる。
深刻な損壊ではないが、レイヴンの機体はバランスを崩し、大きく失速した。
好機と見たのだろう、一気に距離を詰めようと敵機が迫る。
その死角となる斜め後方から、見慣れた青白い閃光が機体を貫いた。
最初から、これを狙っていたのか。
『目標を撃破、これより帰投する』
やりとりもなしに繰り広げられた鮮やかな戦闘の終結に、モニターに釘付けになっていたが、直後に入った通信に我に返る。
「了解しました。V.Ⅱ、帰投して、」
『あっ』
通信に割り込む形で聞こえたのは、レイヴンの声だった。
幼さの残る少女の声は、管制室の硬質な空気によく響いた。
続いて、機体のエラーを伝えるアラートが、モニターにも表示される。
内部カメラに映るV.Ⅱが、ちらりとレイヴン機の方を見た。
「
…
ブースターの損傷のようです。アーキバスから、輸送ヘリを向かわせます」
『ウォルターに、ここまで迎えに来てもらうから、平気』
「しかし
…
」
『お仕事は、終わったから』
確かに、任務は完了している。
しかし、任務以外の繋がりを持たない独立傭兵が相手だとしても、動けない状態で荒野に放置とは、如何なものだろうか。
今日は外気温も低い。
もし完全にACの駆動が停止してしまえば、鋼鉄の機体が冷え切るのは、あっという間だろう。
(一緒にいるのがあのV.Ⅱじゃなきゃ、迎えが来るまで待っててやってほしいと言えるんだが
…
)
「
…
レイヴンの迎えが来るまで、閣下が待っててやればいいのに」
考え無しにぼそりと呟く同僚に慌てて、椅子の足を軽く蹴ってやる。
高性能なマイクに拾われて、第二隊長殿の要らぬ不評を買ったらどうする。
「わかりました。今回の任務、ご苦労様でした」
レイヴンには申し訳ないが、相手が悪かったと思う他ないだろう。
気掛かりから、些か時間を要しながら通信を終了しようとした、その時だった。
『レイヴン』
低く呼ぶ男の声に応えるように、レイヴンの機体のコックピットが開く。
次いでオープンフェイスのコックピットも開き、内部カメラに映し出される操縦席に光が差した。
(
……
なんだ?)
そう思って見ていると、光を追いかけるように、勢い良く何かが飛び込んできた。
難なく受け止めたV.Ⅱと向かい合わせに抱き合っているのは、正に今気掛かりだったレイヴン、その人だった。
「あっ
……
」
表情の見えないヘルメット越しにも、両者が見つめ合っているのが窺えて、今度は声が出てしまった。
『
…
、
…
レイヴンの回収を待って、帰投する』
通信が未だ繋がっていたこと、そして内部カメラの存在を今思い出したかのように、些か早口で告げたV.Ⅱは、一方的に通信を切った。
「
……
ははっ」
ブラックアウトした管制室のモニターを見つめ、思わず吹き出してしまう。
言葉もなしに、随分とお互いを理解した動きが出来ていると思ったら、そういうことだったのか。
(それにしたって、あの二人
…
)
ブリーフィングの時だって、まるで気のない素振りでいたのに。
思い出しても、おかしくなって笑ってしまう。
しかし、あのV.Ⅱにも、仕事が終わったとなれば、すぐに恋人を呼び寄せるような一面があったのだ。
畏敬の念のもと、どこか別次元の人間の様に感じていた存在も、ありふれた一人の男だったのだろう。
「なんだ、別に仲が悪いわけじゃないんですね、あの二人」
「
……
そうだな」
考え無しな上に鈍い同僚を残して、凝り固まった肩を解しながら、管制室を後にした。
通路の窓から見えるルビコンの景色は寒々しく、これからますます冷え込む筈だ。
しかし、束の間の逢瀬を楽しむ二人には、然して問題でもないだろう。
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