ぽふむん
2024-12-14 22:40:00
1454文字
Public ワンドロ
 

おでんパーティ

#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
現代if

「おでん」をお借りしました

静岡あたりを起点に東西でおでんに入れる具材が違うと聞いて・・・・
大正軸だともっと食文化の差が大きいと思います。

最後は共同作業をさせたかっただけですw

女同士の友情は、ライフステージが変わると壊れるという説がある。
そりゃあ、結婚している、していない。
子供がいるいない。その子が男か女か。
それ次第で、話が合わなくなって来ることはあるだろう。
だけど、やっぱり基本となる価値観が合うから仲良くなった訳であり、なかなか会うことは無くなるかもしれないが、友情は続く。

今日しのぶは、高校時代の友人で、西の方面に嫁いで行った友人と自宅ランチ同窓会だ。
実はこの友人、家出してきたのだ。
だから愚痴ぐらいは聞いてあげるという趣旨の会だ。

同居人は仕事で不在のため、しのぶの家でおでんパーティだ。
ランチにおでん

奇妙なものかもしれないが、今日の主役が家出して、東京に戻ってきた理由がおでんだから。

「あー、ちくわぶ。久しぶりー♡」
友人は感動で咽び泣いている。
そんなに感動するようなものではなかろうに。
しのぶはそう思ったが、友人は食文化の違いで、酷いモラハラを受けているらしい。
食の文化の差というものはこの現代でも、大きいとは言うが・・・・・
「静岡より西ではちくわぶがなかなか手に入らなくって。入れるとけったいなもの入れるなってダンナってば」
これだけでは無い。
散々育ってきた環境、文化の違いを材料に、何もここまで言わなくても・・・と思うほどの人格否定発言をされ・・・それでも我慢し続け、ついにおでんが火種になっただけ。

そんなことで……

そう思わないでもない。
友人の夫は、牛すじというものを多めに入れて欲しいというらしいが、友人はそれがあまり好きではないらしい。
食べ物をめぐっての喧嘩は根深いと言うが本当なのだろうか。

まぁ、うちは関東人同士だし、それ以前におでんなんてあまり作らないからいいか。
しのぶはそう思いながら

「またいつでもおでんパーティしましょう」
そう言えば、友人は大袈裟な程感動し涙を流しながら、しのぶの手をとり神のように拝み出した。

(なんだか童磨の気持ちがわかった気がします。これは・・・・実にバカバカしい)
過度に崇拝す拝まれる。
意外にウザイ・・・いや、違う。
この気持ち
なんといえばいいのだろう。

自分でも家を飛び出してきた理由がくだらないと思っているようで、実家には顔を出しづらいらしい。
仕方ない。
今夜の宿を探す手配もしてあげた。


🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷🪷

「あはははは。そりゃ大変だったねえ。でも、久しぶりの同級生との対面。楽しかっただろ?」

結局夕方、童磨が帰宅するまで飲み食いしながら滞在し、童磨の帰宅とともに帰って行った。
残すは後片付け。
だから、一緒に片付ける。
しのぶの身長に合わせ設計されたシンク前で、童磨は大きく開脚し背丈を調節し洗い物をする。
不格好な光景だが、童磨に合わせたのではしのぶが困る。
童磨はなんでもしのぶに合わせてくれる。
それが愛おしいとも思う。

「食文化に違い。今でも根ぶかいよね。味噌、醤油でも口に合わなきゃ揉めるだろうね」
童磨も、仕事上相談者からそういう話での夫婦喧嘩の相談を聞くことが多いらしい。

「まぁ、毎日食べるものだもんね。相手の味覚や食文化をバカにしちゃいけないよね・・・あいたたた」
腰が辛いのだろう。
童磨は少し足を閉じ、腰を叩いた。
「変わります」
しのぶは洗った食器を拭いてしまう担当を童磨と変わった。
「手が荒れちゃうよ」

「あなたが手入れしてくれればいいじゃないですか」
お互い顔を見合わせ、微笑みあった。