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斜某りったー
2024-12-11 04:31:01
3417文字
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殘月中学校七不思議調査記録
神様剣と高校生伊のn番煎じ現パロ似非ホラーの系列。
一話目でしれっと言及されていた七不思議について、伊が中学時代にまとめた記録書、というコンセプトのネタ帳(not小説)。
数話ぐらいあとに、閉鎖空間型怪異から脱出するため、中学生伊と交番の新人お巡りさん助之進が即席バディを組んで七不思議の探索にあたる馴れ初め番外編として小説を書いて入れる予定です。
殘月中学校七不思議調査記録
作成者:一年二組宮本伊織
目的:殘月中学校は墓地の一部を市が安価で購入し建設された歴史背景がある。関連性は不明だが、今月より開始された殘月中学校旧校舎の取り壊しに伴い、現世と彼の世の境界に揺らぎが起きている状況だ。
このことから、学校を対象に高頻度で発生する心霊・怪奇現象(以下七不思議とする) が余波により影響され、活性化に伴い出現区域・時間帯並びに発動条件の異変が生じる可能性が考慮される。
よって、七不思議の概要を把握し必要時の備えとする。
次頁より、調査の結果判明した七不思議の要約について記載。
方法:殘月中学校に所属する(過去に所属記録のあった人物含む)職員・生徒・周辺地域の住民を対象にした聞き込み、ネットニュース・掲示板・個人運営サイトを使用したウェブ検索、図書館のデータベースを利用した過去三十年分の新聞の閲覧。
追記:『伍』により宮本伊織(以下当方とする)と■■町■■警察署■■■交番所属新井助之進巡査が殘月中学校旧校舎の校内構造に準拠した異空間に幽閉。探索により、七不思議の起こりが閉鎖空間型の怪異であったことが判明。
両人同時に脱出したため視認での検証はできかねるが、『捌』により、『漆』を除く全七不思議の消滅を達成したと推察される。
壱:順番待ちの校内放送
放課後、深夜に行われる放送。数秒〜数十分の間隔で、不定期に支離滅裂な内容の放送を繰り返す他、校内に残る対象の個体名を述べたのち、現在位置を報じる。
対象は無機物有機物いずれも問わないが、生きた人間が指名された場合、新たな七不思議に名を連ねる旨の賛辞と、七不思議としての噂が流布され、人間ではなくなる。
以下、放送内容の一部を掲示板から抜粋(真偽不明)
『本日は大変お日柄も良く、ケミカルな雲が地面を舐め、腐った信号が空に紫の点滅を送っています。そんなことですから、校長室では保護者がカーテンを撚り合わせて縄を作り、丸くこさえて生徒の頸を絞めてご覧になられたのです! 全くもってみなさま笑顔でございました! 生徒のみなさまも首を長くして授業に聞き入り、黒板やら床やら机やらに顔面をなすりつけてのたうち回っていましたよね!? 教員共々、大変誇らしく思います。殘月中学校は、生徒たちの健やかな成長と、これより人生で遭遇するであろう来たる苦痛への耐性の提供を応援していますことをご了承ください』
追記:『弍』『参』の解放により時間稼ぎに成功。『捌』により対処済み。
弐:増える鏡道(きょうどう)
3階西階段の踊り場に設置された鏡。
鏡は抜け道となっており、校内に設置されたあらゆる鏡と繋がっているが、鏡に入った場合、自己と全く同一の存在(以下ドッペルゲンガーとする)が入れ替わりで出現する。
ドッペルゲンガーは成り代わりを目的としており、本体を発見次第襲いかかる。また、ドッペルゲンガーが校内から出た場合も成り代わりが成立するため、即時の対応が求められる。
追記:当方と新井助之進巡査のドッペルゲンガーが出現したが、『参』により消滅。
『弍』自体は『捌』により対処済み。
参:図書室のアカい本
図書室の最奥の棚、上から二段目に隠れるようにして差し込まれている奇書。赤く染められた人皮が表紙に貼られている。
タイトルは『日ノ本を切り開く革命的行動の一助』。
政治的な示唆を多く含む記述がなされているが、そのどれもが極論であり、最後には暴力的手段を用いた解決を強く推奨される。
本文を一行でも読み込む、又は長時間本を手に持つ(具体的なタイムリミットは不明)と図書室全域に渡り軍帽と軍服を着用した一群が発生する。個性といったものはなく、個体ごとの判別は不可能。
対象の危険思想を排除するという名目で殺害行為を行ってくる。
校内であれば活動範囲に制限はない。
追記:上記の内容の他、時間の都合上一部のみの閲覧に留まったものの、『参』を除いて著しく誹謗中傷が目立つ七不思議の詳細が記載されていた。
『捌』により対処済み。
肆:じょっきりさん
廊下と階段に出現。教室には入れない。
黒いローブを身に纏い、肥大化した白い顔面と突出した眼球を持つ人のようなシルエットをしている。音に敏感。両手には巨大な断ち切り鋏を装備しており、捕まえた人間を足の先から上に向かって切り落としていく。
足の速さから単純な地力で逃げ切ることは不可能。また、教室に入れないとされているが、逃げた先の出入り口で待ち伏せをくらうことも珍しくはない。
足と体が乖離しており、本体は浮遊している。足は地についているものの、本体と別行動を取ることが可能であり、教室に入ることができる。
追記:足自体に聴覚や視力は備わっていないが、鋭敏な触覚を有していた。本体が教室を覗き込んでくることから移動も難しく、教卓に隠れるのはあまり有効ではない。ロッカーが妥当か。
『捌』により対処済み。
伍:捻れる柏手
場所・時間帯を問わず、単独で校内にいる時に発生する、出所不明の拍手を指す。なぜ柏手と名付けられたのかはどの文献にも一切の言及がなかった。
対象となる人間に視認はできないが、校外かつ第三者からは目視が可能であり、発生源が所謂『裏拍手』であることが明らかとなっている。
拍手を聞いた対象は七日以内に災難が降りかかるとされている。
以下災難の事例である(真偽不明の例も含む)。
鉛筆や体操服などの忘れ物、当時付き合っていた恋人の浮気、給食の配膳時に転倒、落下した花瓶により頭部を強打、じゃんけん三十連敗、事故による骨折、親族の不審死、給湯器の故障により浴びていたシャワーが突如として冷水になる、対象者の失踪。
追記:上記の概要に加え、現世から人間を領域に引き込む際の『合図』として使用されていた。七不思議の中で唯一、閉鎖空間型怪異により意図的に生み出されていたため、厳密には七不思議ではなく怪異。噂から七不思議として確立したわけではなく、あらかじめ存在し後天的に噂として広まったことから因果が逆であった。この特性から、『七不思議は異空間内にしか存在しない』という閉鎖空間型が課した条件から逸脱し、現世に介入できていたと考えられる。
『捌』により対処済み。
陸:天国への片道切符
数十年前、成績不振により飛び降り自殺をしたN少年(姓名特定できず)に端を発する。両親の苛烈な教育方針により精神を病んだこと、また遺書に『現世からの解放』『新天地への旅立ち』という内容が記載されていたことから、屋上から飛び降りると異世界に行くことができるという噂が広まった。以降悪戯を目的とし、屋上で騒動を起こす生徒が多発。
これにより、殘月中学校新校舎では屋上への侵入が厳禁されている他、常に南京錠で扉が施錠されている。
追記:新井助之進巡査の発砲により南京錠を破壊。
閉鎖空間型怪異が設定した縛りである、唯一の脱出口として機能していた。恐らく、この脱出口から『伍』が出入りしていたものと推測される。
『捌』により対処済み。
漆:二年三組トキノさん
九年前、サカウラ トキノという女子生徒が校内で原因不明の失踪を遂げている。休憩時間、当時彼女と友人だったE生徒との雑談時に起きた出来事だったという。
そのため、今でも校舎のどこかで消えたトキノが自分を見つけてくれる生徒を探し彷徨っている、という噂が流れた。
余談だが、三組は四年前、生徒数の減少を機に他組と併合されている。
追記:『参』の記述から、『伍』により異空間に招かれたトキノが『壱』の放送で七不思議となっていたことが判明。当方によって消滅。
後日新井助之進巡査と墓参を行った。
捌:詳細不明
『ある』という一点のみが口伝されている。そのため、今後、『新たな七不思議』が発生する可能性が予測されることから、確立次第、詳細の明記と対策の立案を要す。
追記:遭遇。ありうべからざる八番目。討伐のため、仮称『等外座席』と命名したが、七不思議の消滅と怪異を構成する空間が崩壊したため対策不要。
締め:今回の七不思議の対処にあたり、怪異という非日常に遭遇しながらも、多大な助力とともに、初対面の当方へ全幅の信頼をおいて下さった新井助之進巡査へ深謝し、結びとする。
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