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三毛田
2024-12-09 21:10:05
1087文字
Public
1000字2
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36 036. 思い出すのは君の怒った顔ばかり
36日目 まるで走馬灯のように
『こら、穹』
なるべく邪魔をしないように気をつけていたものの、丹恒は少し怒ったように片眉を上げて俺を叱る。
どうしてか、そんな顔盛りが浮かんだは消えて。
もしかして、これが走馬灯ってやつ?
俺、これから死ぬのかな。
だって。
体は冷たくて、指先すら動かせず。
それなのに、星核はうんともすんとも言わない。
もしかしたら、カフカたちが助けに来てくれるかもなんて甘い考えもあった。それすらないもんな。
ああ。
どうせなら、丹恒の腕の中で死にたかったな。胸の中でもいいし。
どちらにしても、丹恒と近くにいたかった。
大好きな人。愛しい人。何もかもを塗り替えて、心を奪っていった人。
そういえば、ちゃんと返事をもらってなかった。
そう考えたら、後悔が幾つも浮かんでは消えて。
死にたくない。
そればかりが浮かぶ。
一番多いのは、指先。
そこさえ動けば、まだイケる。
いや。星核が封じられたわけでも、壊れたわけでもないのだ。
動け、俺の身体。
(丹恒を、一人にしないって決めたんだろ、俺)
血を巡らせろ。
指先まで感覚を研ぎ澄ませ。
動け、動け!
なんとか指先が動いて、そこから頑張って腕を軽く持ち上げたところで、誰かに手を掴まれる。
それはひんやりしていて、とても心地よく。よく触れる、少し傷だらけの手。
「た、ん
……
こ
……
」
「穹!」
なんとか名前を呼ぶことが出来たけど、喉が張り付いて痛い。
「ようやく起きたわね」
「ぇ」
「穹を助けてくれたことには感謝する。が、お前は星核ハンターであることは変わりない」
「わかっているわ。エリオのシナリオの通りに進まないと困るから、来ただけ」
「
……
」
「かふ、か」
「もう帰るから安心して。余計な物を体内に入れないように。いいわね」
少しだけ怖くて、素直に頷く。
「いい子。出口までそのまま狙っていていいわよ」
「当たり前でしょ」
「穹。無理に起きるな」
なんとか体を起こすと、なのが弓でいつでもカフカを射る事ができるよう構えていて。
丹恒も、右手に槍を掴んでいつでも投げられるようにしている。
「そこの彼の言うことも、ちゃんと聞きなさい」
上手く声が出せないので、やはり頷くことしか出来ない。
部屋を出ていくカフカを、なのが追い。
二人の姿が見えなくなったところで、また後ろに倒れる。
「穹、大丈夫か」
「水、ちょうだい」
丹恒は、コップに水を入れて渡してくれて。それをゆっくり飲んで、喉を潤わせ。
「丹恒が、カフカを呼んだのか」
「いや。あっちが勝手に来たんだ」
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