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三毛田
2024-12-08 15:45:48
1808文字
Public
アドベント24
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08. そっと撫でる頬
8
そっと君の頬を撫でる
「ん
……
」
頬を撫でると、気持ちよさそうに目を細め。
でも、眠いのか頬ずりしてくるだけ。
「丹恒、眠い?」
「ん。眠い
……
」
「昨日も夜まで頑張ってたもんな。俺は依頼があるから、夜まで帰ってこないんだけど」
頬を撫でた後、頭を撫でるとむずかゆいのか体を丸める。
今日の彼の頬は、ちょっといつもより冷たい。
「丹恒先生」
「お前の上着を、貸してくれないか」
「しょうがないな。洗ってないけど、平気?」
「お前の匂いが、残っている方がいい」
床に投げ捨てた上着を拾って、丹恒にかける。
短くふわふわだった髪はサラサラのストレートに。額からは、碧の角。
尻尾が軽く腕に絡みついて、まるで逃がさないというように。
でも、そっと尻尾を剥がしてベッドを降りる。
「朝ご飯は貰ってくるから」
「ぅん
……
」
もう一回頬を撫でて、舌のパーティー車両へ。
「おはよー。パム、朝ご飯ください」
「おはよう。ん? 丹恒はおらんのか」
「起きられないんだって」
「なるほど。昨夜も色々やっておったようじゃからな。消化が良く、食べやすいものを用意しよう」
「ごめんね。ありがとう」
「乗員の体調管理も、車掌の仕事じゃからな」
腰に手を当て、胸を張る。うん。可愛い。
「俺、このまま出てくるから、丹恒のこと頼んでいい? 俺の部屋で寝かせてるから」
「わかった。資料室の布団よりは休めそうじゃものな」
パムもよくわかっている。
俺の部屋なら、体を温めたり、リラックスさせたいならすぐにお風呂に入ることも出来るしな。
「弁当は用意するか?」
「ううん。現地で調達する予定だから、大丈夫。でも、気遣ってくれてありがとう」
パムと話しているとごみケーキがやってきて、何かをねだるように脛に体をこすりつけてくる。
「パム、何かあるか?」
「ちょっと待て。これでよいか?」
「にゃー」
目を輝かせるとピョンピョン跳ねて、猫なで声でおねだりして。
そんな姿に、俺もパムも苦笑することしか出来ない。
「いただきます」
肉厚で脂が甘いベーコン。薄切りでカリカリに焼かれているのもいいけれど、肉厚なベーコンは食べ応えがあっていい。ちょっとしょっぱいのが玉に瑕だけど。
厚切りのハムステーキもたまらない。ちょっと焼き目が強いと、香ばしくてさらに良い。
綺麗なきつね色に焼かれたトーストは、半分に切られて提供されている。丸々一枚もいいけど、こうやって半分に切られていると半熟の目玉焼きと一緒に食べる時にちょうど良かったりする。
スープはポタージュ。お手製のカリカリクルトンが美味しい。
ほっとする味だ。スープを飲むと、一番パムのご飯を食べているなって気分になる。
「ご馳走様でした」
ご飯を食べ終え、食器を片付ける。一度部屋に戻り、バッグに必要なものを詰めて依頼へ。
「疲れた
……
」
思っていた以上にあっちこっち走り回って、疲れた。体力赤ゲージだ。
「ただいま
……
パム、簡単に食べられるものだけ用意してもらっていい? 荷物置いてきたら、それ食べる。本格的なご飯はお風呂入ってからにする
……
」
「おかえり。思っていたより疲れておるの」
「体力使い切っちゃった。スタミナつくのと、疲労回復できるものがいいな」
「わかった。用意しておくから、まずはゆっくりしてこい」
「ありがとう~」
パムの優しさに、涙が出そうだ。
「ただいま~」
「ああ。おかえり」
ゲーミングチェアに座っていた丹恒は、手を止めてこちらを振り返る。
彼の方には俺の上着がかけられていて、ああ、これが彼シャツ
……
。とふらふらと歩み寄ってしまう。
「ずいぶん疲れているな。一緒に風呂に入るか?」
「お願いします~」
上着をベッドに投げ、座り込んでしまった俺の手を引いてバスルームへ。
丹恒の優しさに、涙が出そうだ。
「ほら、おいで」
脱衣所で全部脱がしてくれた後、シャワーブースに呼ばれ。
椅子に座らせ、丁寧に頭を洗ってくれる。そして、体の隅々まで。
あ。軽いご飯食べるの忘れてた。でも、出たら他のご飯と一緒に食べればいいや。
お風呂もゆっくり浸かって。
眠かったけど、出た後丹恒が体を拭いて髪の毛も乾かしてくれて。パーティー車両に連れて行ってくれた。
「ほら、あーん」
丹恒はステーキを一口サイズにカットし、口へ運んでくれ。すごく幸せ。
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