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三毛田
2024-12-08 11:44:33
1076文字
Public
1000字2
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35 035. 残されたチャンス
35日目 チャンスを掴め!
学期末。渡された通知表。
そーっと開ける。でも、まだ見たくなくてすぐ閉じて。
目標点数に届いてなければ、短い冬休みでさえ補習地獄だ。
つまり、丹恒とイチャイチャする時間がないということ。
「もう。さっきからなにしてるの? さっさと見なよ。そして、ウチと勝負!」
「何の勝負なんだ、それは」
「点数が高かったほうが勝ち! 負けたら、自販機でココア奢り!」
「一点差で、私が勝った」
星がドヤ顔をしているのが、声だけでわかる。
「穹。諦めて確認しろ」
「わかったよ」
騒がれて丹恒が嫌な思いをするよりはマシだと、恐る恐る開く。
「やった! 一学期より上がってる!」
「本当だな。全体的に評価点が上がっている。よくやった」
手にしたまま腕を上げたので、立っている丹恒には丸見えになった。
そして、それを見て我がことのように嬉しそうに笑うと頭を撫でてくれる。
「悔しい!」
「つまり、なのが奢りだね」
「丹恒は?」
「俺はコーヒーの方が良い」
「うう
……
わかったよ! 三月なのか、腹をくくって三人に奢ります!」
言い出しっぺがどっちか知らないけど、どうせ星に『自分たちの分は自分たちで買え』って言われるんだろうな。
それをわかっているから、俺は丹恒と顔を見合わせて肩をすくめる。
「あの二人は放っておいて、俺たちは俺たちで帰ろう」
「そうだな。穹」
「わかってるって。課題はちゃんと年越し前に終わらせる。丹恒先生、指導お願いします」
「俺は優しくないぞ」
「わかってる。だからこそ、丹恒に頼んでるんだ」
「
……
お前は、俺をその沖にさせるのが美味いな」
「いやいや。丹恒先生にはかないませんって」
級友たちと別れの挨拶をしながら、四人で自販機まで。
「はい! これ二人の分」
まさか本当に渡されるとは思わず、瞬きしているとなのは頬を膨らませ。
「もう!」
「貰おう。ありがとう」
「ありがとう」
「どういたしまして!」
「私となのはファミレスで食べて帰るから」
「気をつけろよ」
「呼んだら来て」
「はいはい」
軽くあしらい、門のところで別れる。
「あのさ、丹恒」
「どうした」
ホットコーヒーを飲んでいた彼は、足を止めて俺を見て。
ちょっとだけ喉が渇いてきた。明日から冬休み。チャンスは今しかない。
「クリスマスと正月、予定ある?」
「いや、ないな。実家にも帰らない」
「じゃあ、俺と一緒に過ごしてくれない、かな」
喉の渇きを癒そうと一口飲んだココアは甘く、余計に喉が渇く。
「構わない」
「え」
「お前が誘ったんだろう」
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