【能楽鑑賞】#174 第108回 野村狂言座

狂言「塗附」「胸突」「木実争」

第108回 野村狂言座

観世能楽堂
2024年12月5日(木)14:00開演

解説 石田幸雄

小舞「弱法師」
野村万作

地謡:岡聡史、野村太一郎、野村萬斎、野村裕基、飯田豪

狂言「塗附」
塗師:深田博治
大名:中村修一、内藤連
後見:月崎晴夫

狂言「胸突」
 男:高野和憲
何某:石田幸雄
後見:福田成生

素囃子「神楽」
 笛:一噌隆之
小鼓:鵜澤洋太郎
大鼓:柿原弘和
太鼓:桜井均

狂言「木実争」
茄子の精:野村萬斎
 橘の精:野村裕基
 柿の精:月崎晴夫
 桃の精:高野和憲
 梅の精:石田幸雄
葡萄の精:岡聡史
 栗の精:野村太一郎
胡瓜の精:飯田豪
西瓜の精:深田博治
南瓜の精:福田成生
 風小僧:三藤なつ葉

地謡:竹山悠樹、中村修一、内藤連、石田淡朗
後見:字貫貴雄、破石澄元

*・*・*

いつも金曜日に行ってますが、
今回は仕事の都合により久しぶりに木曜の回へ。

一般で🎫取ったから正面後方のお席だったけど、比較的観世は客席の間が広く取られてるので、思ったより視界良好で楽しめました🤗

(これなら月末の鬼滅も正面後方なのだが、楽しめそう🙄)

ちなみに、久しぶりに(てか観世では初の)正面後方のお席で観て、狂言師のお声やお囃子の音の響き方が、前の方で聴くのとでは、また一味違って、鏡板や屋根がいかに反響板の役割をしてるのかを実感しました😊

昔の人の知恵は凄いなァ😳✨



今回の解説は幸雄さん。

今日は全部滅多にやらない珍しい演目ですが、滅多にやらないということは、面白くない演目ともとれるかも?なんて、ユーモアたっぷりに解説してくださいましたけど、全然そんなことなかったですからね!

でも、各々遠い曲になってしまった理由は、たぶん別にあるんだろうなァ🙄



小舞「弱法師」

解説で、シテの俊徳丸は少年だから、本来は二十歳前の人が適してるみたいなことを仰ってて思わず笑いましたけど😂、でもね、それをあえて93歳の万作さんが演るとね、ピッタリハマってるんですよね😳✨

全て削ぎ落とした、能ならではの無駄のない動き、その動きはまさに盲目の少年でした。

例えば、能「鷺」のシテを演れるのは神に近い領域とされる元服前の子か、還暦以降の老人だけとされていますが、子供と老人って遠いようで近い存在なのかも。万作さんもそういう神の領域に居るんだなァと実感しました。


あと、地謡が5人体制だったけど、萬斎さんのお声が後ろまでキレイに届いててビックリ。やはり一番通る声&声量があるんだなーと😳✨

そして、謡いながら次第に興に乗ってきたようで、今回も後半はROCKしてました😁

魂込めて熱く地謡を務める息子と、どこか静かに舞う父。この親子の対比が、ちょっと画的に興味深かったです🤭



狂言「塗附」

大名二人(アド)が歳暮の礼回りに行く途中、早漆の塗師(シテ)に出会ったので、烏帽子をかぶったまま漆を塗ってもらうのだが、乾かすために携帯用の旅風呂(テントのようなもの)を被せると、中で二人の烏帽子がくっついてしまう。そこで塗師は、松囃子が近いからと言って、囃子に乗って二人の烏帽子を離そうとする。

ということで、お囃子付きの狂言でした。
狂言にしては珍しく小道具も多い。

中村さん、内藤さんの息のあった大名コンビに、慣れた手つきで颯爽と漆を塗る深田さんの配役はピッタリでした。てか、烏帽子がくっついても、然程動じず、囃子に乗って分断し、そして去っていく塗師の姿は、謎の逞しさを感じました(笑)

この日も、中村さんの表情の作り方が上手くて、とても良きでした✨



狂言「胸突」

何某(アド)が借金の取り立てに行って借り手(シテ)を突き飛ばしたら、借り手が大袈裟に痛い痛いと騒ぎ出し、人の良い何某を言いくるめて借状を取り戻す、というお話。

まさか、借金を踏み倒してしまうとは😅苦笑

でも当り屋みたいな態度は面白かったし、こちらも配役ピッタリで良かったです😁✨



狂言「木実争」

花盛りの吉野山に花見に行こうと橘の精がやってくる。そこへ出くわした茄子の精は、些細なことから口論になり、ついには橘の精が茄子の精を打ち据えてしまう。
そのことを聞きつけた栗、胡瓜、南瓜、西瓜の精たちは茄子の精に加勢し、柿、桃、梅干、葡萄の精たち は橘の精に加勢し、両軍入り乱れての大合戦が繰り 広げられるが・・・。

今回は2018年国立能楽堂開場35周年記念公演の際に野村萬斎が台本補綴・演出したものの再演になります。

(公演チラシより)


最後に出てくる風小僧以外は、精霊なので狂言面を付けております。そして頭の冠には、各々を示す実がなっていて

茄子の精は、出てきた瞬間からクスクス笑いが起きるような、もろ茄子🍆だった、とだけ言っておこう😂
お花咲いてて可愛かった(笑)

謡、というか、ネーミングセンスもなかなか(茄子の与一😂)面白くて、合戦の魅せ方にも工夫が感じられて観ていて楽しかったです😊

狂言らしく、凄く平和な、平和な合戦だったなーと😂

(配役が萬斎さんと裕基くんだったので、ある意味、親子喧嘩みたいなものか🤭)

大人数+お囃子が必要ということで、かなりレアな演目になってるようですけど、せっかく復曲したんだし、何より一門の人数揃いましたからね、今後は積極的に演っても良いんじゃないかなーと思います😁✨



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