初音
2024-12-06 19:23:49
4710文字
Public 雑談感想考察など
 

(ネタバレ有)サイレントヒル2リメイク感想

タイトルのまま。とにかくひたすら最高……しか言ってない頭の悪い感想です。みんなサイヒルやろうぜ!!

サイレントヒル2リメイク、最高のゲーム体験でした。
ホラーゲームが大丈夫な方、ゲームをする環境が整っているならぜひこのシリーズ最高傑作の呼び声高い『サイレントヒル2』のフルリメイクを体験してほしいなと思います。このゲームを知っている人も、知らない人も、もれなく素晴らしいゲーム体験ができると思います。リメイクとして完成度がめちゃくちゃ高いですし、それ以前にゲームとしてとても良くできており、シリーズを知らなくても楽しめます。
サイレントヒルの誇る、切なく、恐ろしく、どこか哀愁があり狂気があり不快な闇の、その向こうに確かにある人と人の愛のお話を浴びてほしい。
ホラーゲームとしてはかなりしっっっかりホラーしてますので(笑)、そこはご注意ください。
とにかく良かった。余韻がすごいです。はぁ。
というわけで、あとは延々とネタバレ含む感想をダラダラ言います。オリジナル大好き懐古厨なんでくそ長いです。
いやーリメイク最高!




映像が綺麗になったら、あの独特の怖さが半減しちゃうんじゃないかな、なんて思ってました。全然そんなことなかった。
画面が美しくても怖さはそのままでした。というかリアルになった分没入感すごくてマジで怖いんですよ。ずっと怖い。旧作は定点というかある程度固定カメラ視点だったので、主人公を俯瞰して操作してる感じが強かったような記憶があるんですが、tps視点になったことで、肩越しとはいえ主人公との距離感がちょっと縮んだ分、怖さを余計に近くで感じるというか……
あと全体的に画面の中の視点誘導が秀逸で、毎度唸りました。進んだ先の暗い廊下の奥の扉が開いていて、光源が漏れてる時のあの恐怖ったら。そこに行けばいいと分かるのにくそ怖い。開かない扉にほっとして、扉が開くと(開いちゃった……)とどよんとした気持ちになるの、このゲーム特有だと思います。
今回日本語吹き替え版が実装されて、やはりなんだかんだ母国語でお話を浴びれるのは良いなぁ、と再認識しました。いやもう、どの声優さんも演技が上手で……話は知ってるのに、今回もがっつり涙腺に来ました。
それからハード面の進化のおかけで、表情の演技というものが格段に進化していて、それによる『言葉で語らない感情の演技』の凄みに毎回震えました。
この辺は、おそらく人によっては評価が別れるかもしれません。なにせ説明台詞がかなり削られたので、各々のシーンでジェイムス(主人公)が何を考えているのか、を表情からしか読み解け無いんですね。旧作では台詞があったシーンのいくつかが、表情のみのシーンに変わっていて。私はその演技に『俳優さん(とその演技をキャラクターに落とし込む技術)すげー!!』とめちゃくちゃ感動してましたが。言葉での説明がないと何考えてるかわからん!と思う方もいるかもしれない。
そのへんをどの程度読み込めるかで、サイヒルの物語の解像度がかなり変わってくるので、受け取り方はプレイヤーの数だけあるだろうな、と思います。
いろんな解釈をするだけの余白がこのゲームにはあるので。
もともとの旧作からして、そこまで親切な物語の説明はなくて、キャラクター同士の会話と、断片的に拾える情報などから推察する必要もあるのがこのゲームの物語だと思います。
そういうところは今作も変わらなくて、なので物語の拾い方や整理の仕方によっては、『結局どんな話かわからなかった』になる人もいるかもしれないなーと。そのへんは、うん、頑張って拾ってほしい。何周かして、複数のエンドを見ると全体像が見えるはずなので。とりあえず『3年間も後部座席に!?』とか思っちゃった人はもう少し頑張ってテキストと台詞を整理してください。「3年前に死んだ」は偽情報だと気づいてね。
特に表情の変化が凄いなって震えたのは「二度目のマリアの死」と「エディ戦の後」。どちらもほぼ無言のまま、ジェイムスの感情の動きが見る間に変化していくのが伝わって、ゾクゾクしました。
全体的な物語の展開はそのままに、謎解きや進むべき道筋や細かなところは結構刷新されていて、なのに一方で旧作のままにしてくれてるところもあって、その辺りのチョイスが絶妙というか、単純に懐古厨私の好きなところと開発チームの好きなところの温度感が一緒だっただけかもしれませんが(笑)、嬉しかった。
例えば手元にある手紙の変化だったり、物語中盤の歴史資料館の『穴』だったり。
メアリーからの手紙、旧作での『変化』に気づいたときの鳥肌やばかったんですよ。特に何の予兆もお知らせもなく、物語の進行速度に合わせてひっそりステルスで変わっていくのが。これ、リメイクでもそのまんま採用してくれててまじマーベラスでした。
今回のリメイク、武器の変更も回復薬の使用もショートカットキーでやれちゃうし、キーアイテムは使うところを調べれば自動でキーアイテム選択に移行するので、インベントリを開く必要性が全く無いんですね。つまりマジであのアイテムを開く理由がないから、初見さんは特に手紙のトリックは気づけないと思う。手持ちの写真と手紙は、ゲーム進行上使う必要がないので。いやーもうそれ本当に嬉しかったです。
全く説明もなく変化する『メアリーからの手紙』、これが実はここで起きてることの説明にもなってるのが秀逸ですよね……
あと刑務所に行くためのイベント、『穴』。これがマジで全く旧作のままで私は感動しました。あのイベントって、はっきりと「ここは異常である。これは恐らく現実ではない。問題は外側ではない……?」というようなことを示唆するシーンだと思っていて、まさに深淵へとひたすら潜る行為を通して、プレイヤーに不安と不信と疑問を投げかけるところだと思ってるんですが。初見さんのプレイ動画見てても大体の人がここで「いやジェイムスおかしいって!!!」ってなってて私はニッコリしました。うふふ。おかしいよね。

ゲームの操作性というか、アクションゲームとしては私は素人なので細かいことはわかりませんが、ちょっと難しいかなーとは思います。EASYモードでギリギリ。最初はあんまりにも敵が強いし予測がうまくできなくて攻撃を食らいまくってしまい、早々に『これ無理では……?』と挫折しかけましたが、踏ん張りました。最終的にはそれなりに消耗品が余ったので、ゲームバランスは思ったより悪くないかもです。アクションゲームしない私でもクリアできましたし。
苦労を重ねることでジェイムスの苦労や苦しみや怖さを疑似体験できる、という意味では、この難度が良いのかもしれません。あんまりサクサクいけちゃうと怖くなくなっちゃうのでね。

物語を再構築して、でも基本構造はそのままに、あの美しく悲しく狂気と愛に満ちた話を描ききって頂いてほんとに嬉しかった。アンジェラ周りのイベントが増えて、彼女の抱える心の闇を詳細に描いてくれたのも良かったです。例のダディ戦、もとのボス戦よりもかなりギミック満載のものになってまして、でもそのギミックを通してうっすらとアンジェラのトラウマが細かく見えるように演出されていて見事でした。
というかアブストラクトさぁ……デザインがまじで醜悪すぎる。一応、旧作よりもソフト路線のデザインに変更になってるらしいんですけど(もとのデザインはまんま男性器だった)、グラフィックが向上してるから結局エグいんだわ。見ただけでなにを象徴してるか丸わかり。げんなりします。
アンジェラさんに関しては一部顔のことで色々言われているらしいですが、私個人の感想としては新しいキャラデザで良かったんじゃないかな、と思いました。元のデザインが少しきつめで強そうな女性に見えるので、今回のキャラデザのほうがアンジェラというキャラクター性とマッチしていると感じました。アンジェラの不安定な雰囲気、声優さんほんとすごかったです……

エンドは旧作からのものをそのまま尊重してくれて、プラスで2つ追加しているのですが、エンドどれもとても良かったです。
私の希望、願望として好きなエンドはleaveですが、やはり何度見ても物語の結末としての納得感としてのin waterの強さよ……同じ手紙内容なのに、受け止める印象がまるで違うのがほんとにすごい。届かなかった手紙と届いた手紙の対比よ。
そう、それで追加された2つのエンディング、すごい良かったんです。メインエンド4つ以外に付け加えられるものある?と割と懐疑的だったんですが……いやお見事でした。
一つが『Bliss』。至福、無情の喜び、という意味らしいのですが……いやーこのエンドに付ける名前として秀逸すぎる。世にも奇妙な物語みを感じる、ぞわりとする終わり方でした。別の方向への現実逃避。いやーあの真実を告げるためのビデオからそっち方向にいくとは思わないじゃん……
ちなみにこのエンドで一番穏やかな微笑みのジェイムスが見れます。なんちゅーことするんだ開発スタッフ。
もう一つが『Stilness』。意味は静寂や静けさ、静止、らしいのですが、私はこのエンディングで一番ボロクソに泣きました。すみませんネタバレしますすみません。
こちら、『in water』の派生系でして……車のなか『君に会いたい、もう無理だ』と一人独白するジェイムスに、後ろからすっ……と女性の手が伸びてきた瞬間声が出ました。
メアリーは決して全身を映しません。指、そして口元だけ。そしてジェイムスは振り返りません。ここの表情と声もほんとにもうたまらなくて……絶妙な表情でして、ジェイムスは後ろにいるメアリー(の霊的な存在)を感じているようにも、まるで気づいていないようにも、どちらにも取れる。彼女はそこにいるのか、それとも彼の願望なのか、in waterに至ろうとしたジェイムスを止めに来たメアリーの霊なのか。
ここのジェイムスが、全エンドの中で一番感情的に涙を流します。ここの声優さんの声がほんとにすごくて……もう涙が止まりませんでした。
ジェイムスの視線の先には、in waterエンドでは彼の手に届かなかった手紙があり、その後画面は暗転します。ドアの音、そして車が走る音、遠くでドボン……と大きな音がして物語は閉じられる。これは結局入水したととる方と、ジェイムスは車から降りた、ととらえる方と二分しているようなのですが、私は後者です。
Leaveほど完全には受け止められなくて、彼は本当はメアリーのところに行きたいけど、だけどこの彼は手紙を受け取ったから。『待っていてくれるか?』という後部座席へかけた彼の言葉に、私はそんなふうに受け取りました。
いやこのエンドは鳥肌たちました。
ネタエンドも健在です。相変わらず意味不明。褒めてるよ。でもここは旧作ほどはっちゃけられなかったなぁという印象でした(笑)。まあ旧作のいぬエンドが酷すぎると言えばそう。

思うままに筆を走らせていたら、とりとめがなくなってしまった()。
トータルデザインとしての物語というか、サイレントヒル2の持つ世界観を大切に紡いでくれていて、本当に嬉しかったです。
そりゃ細かい文句とか不満とか、無いとは言いませんけどそんなんはただのわがままレベルですし、それを補って余りある素晴らしいゲーム体験でした。
すっごい浸ってたいけど怖くて早く帰りたい。これなんだよねサイレントヒルって……最高です。
今度は英語音声でやろうかな!

くそ長いお話にお付き合いありがとうございました。本当にこれ読んでくれたんです……