破壊者ルニ
"第二のデストロイヤー"?ううん、違うよ。ルニの名前は、" ruin"だよ?
エデン大陸に訪れた二度目の滅亡の危機における、破壊者となった少女、ルニ。
彼女はただ、欲するものが欲しかっただけである。
そう、あの不死者の男の子とか。彼は彼女にとっての王子様だった。まぁ一度ひっぱたいてしまったけど、それはそれだ。
けれどもルニは、彼が自分の物にはならないことを知った。何故なら彼は世界のものであるから。言うなれば、
偶像、
公共、そして
世界の救世主。
彼は彼女の王子様ではなく、世界の守り人であった。
しかし、少女は彼を自身のものにしたかった。出来れば名前を書いて、宝箱に閉じ込めておきたかった。
そんなある日、平和になったこの世界で、彼はルニ達の前から姿を消した。
隊長も、彼の幼馴染も、行方を知らないと言った。
ルニは探し回った。勿論探したのはルニだけでは無い。救助隊の仲間も、ユニオンも、街の人も。大陸中から情報を掻き集め、至る所を走り回り、
──────そしてやっと見つけ出したのは、彼の"死"という事実であった。
ルニは信じられなかった。否、信じたくなかった。
そしてそして、ずっと考えているうちに、ルニは彼を殺した犯人が誰だったかを思い出すようになった。
”デストロイヤー”。
それは、彼に"不死者"の役割を与えた者。
それさえなければ、それすらなければ、彼は死ななかった。
いや、死ななかっただけじゃない。きっと彼が世界のものになることは無かった。
きっとルニのものになってくれた。
──────そんな時、ルニの元に1つの
光が現れた。
ぼんやりとしたそれは、ルニに問いかけた。
"少女よ、力が欲しいか?お前の愛する者を殺めた者を殺す力が。お前の愛する者を生き返らせる力が"
ルニは欲しかった。今欲しいのはそれであった。
ルニは、光に手を伸ばした。
これが、少女ルニが"破壊者"となった経緯である。
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デストロイヤー=ルーイン
破壊者となったルニの姿。厳密に言えばルニと第二のデストロイヤーの混合体。髪は黒く変色し長く伸び、その影からは猫の瞳のようなものがぎょろぎょろとこちらを覗いている。とても不気味。
ウェンの死によって
デストロイヤーへの憎しみを得た彼女は、"第二のデストロイヤー"からの誘いに乗り自ら破壊者となる道を選んだ。そのため、エデン大陸に戻ってきたデストロイヤーを殺すことを第一の目的とし、同時に第二のデストロイヤー自身の目的である"世界滅亡"のためにも動いている。ルニが世界滅亡に協力しているのは第二のデストロイヤーに、「仮にウェンの復活を成し遂げても、世界が存在すれば彼は世界を守るために動いてしまう」と言いくるめられたため。
デストロイヤーが黒の神器の1つ、"反転の鏡"
2≫を使用し、デストロイヤー自身の肉体と共にウェンの肉体も蘇生させた。そのためウェン自身はしれっと復活を果たしているのだが、ルニは見えている彼のことを幻覚だと思っている。
そして、ルニを完全な暴走状態へ追い込んだのも彼である。ルニが幻覚だと思っているとはいえそっくり過ぎるウェンに対し思わず、
「世界を滅ぼして、ルニと一緒になってくれる?」
という問いを投げかけたが、対するウェンは
「死んでもお断りなんだぞ。あ、今のは不死者ジョークだ。笑うところだな」
と答えた。ルニはブチ切れた。
大体こいつのせい
第二のデストロイヤーは、1人目のポンコツデストロイヤーとは異なりずる賢く抜け目のない性格であった。そのため、ルニのことを上手いこと言いくるめては本来の目的である"世界の滅亡"に近づけようとしている。また、彼の持つ能力「黒曜石」は名前の通り各地に"黒曜石"
2≫を生やすことが可能。欠損者たちを思うままに動かし、大いなる天の望み通り人類を戦わせることで自滅させようと目論んでいる。
ただしデストロイヤー同様基本の肉体の主導権はルニが握っている。そのためルニがデストロイヤーを殺す、ウェンを捕まえるといった行動に夢中になっていると彼の干渉は効かず、彼はルニの暴走を止めることが出来ない。
少女の願いは、あたたかい世界で、愛する人と共に暮らすことである。
そして少女は気づいていない。
世界の破滅の先に訪れる未来は、決して彼女が望んだものでは無いことを。