千聖
2024-11-27 23:00:32
6345文字
Public 腐ロセカ
 

和喫茶

やる気の無くなったやつ。
いつか綺麗に修正したら支部にいくかもしれないけどやる気がないからここで供養。
司くんが女装します。

衣装はしほバナーのあの衣装の事です。
咲希ちゃんは星3特訓後のまま。
司くんは普段は星2の格好。
類が来る時だけ星4のしほちゃんの服装に限定咲希ちゃんのショートカットをイメージしてもらえると良いかと…。
ルカは千本桜のあのイメージをしてください。
★は場面が切り替わるタイミングでページ変えようとして入れてたものなのでそこまで気にしなくていいです。誤字脱字はいつものこと、辻褄合わない部分も多いと思いますがやる気がとにかくなくなった!

最近人気の喫茶店がどうやらできたらしい。
日本も鎖国を解いてやっと外の国の文化が入ってきて洋装が増えつつある。
にもかかわらず和喫茶。人気が出るところが分からないと思いつつもそこは美人姉妹がやっていると評判の良い喫茶店との噂だ。

なんでもウリは抹茶のぱふぇという外の国で人気の甘味を日本の抹茶と混ぜ合わせた食べ物らしい。

「いらっしゃいませ〜」

ツインテールを揺らしながら可愛い女性が声をかけてくる。
美人と言われたら確かにだが、どちらかと言えば可愛らしいでは??と思いながらも案内された席に腰をかける。

オススメのぱふぇを頼めば今度は奥から短髪の青年が持ってきてくれた。

「お待たせしました。こちら当店人気の抹茶のぱふぇになります」

「あぁ。ありがとう。ねぇ、ここは美人姉妹で有名な喫茶店と聞いたんだけれどもう1人は居ないのかな??」

彼はぴくっと表情を揺らしたもののすぐににこりと笑顔を浮かべてシフト制なので今日は休みですと答えた。

(まぁ確かに時間帯が合わなかったり日が合わないことは有り得るかな)

「明後日ならいますよ?」

「そうなのかい?別に凄く会いたかった訳じゃないのだけれどとても人気のようだったから気になっただけなんだ。気を悪くしたなら申し訳ないね」

「いえいえ!きっともう1人も喜ぶと思いますよ」

「あちらの女性ともう1人の女性の名前を聞いても?」

「えっと今いるのが咲希で、今日休みなのがルカと言います。そしてオレは司と言います」

「司くんありがとう。僕は神代類。類って呼んでくれて構わないよ」

その後も少し話したあと仕事があるからと司は奥へと引っ込んでしまった。

人気の姉妹がいる割に今日の店内は空いているように感じた。やはり常連は姉妹が揃う日を知っているのだろうか。

「それにしてもこのぱふぇとやらは美味しいねぇ」

冷たくて甘いのに抹茶のほろ苦さで甘すぎず丁度いい。
中に色々入っているものも食べ進めていくと食感が変わっていくのも楽しい。

司とはその後類が帰るまで一度も会うことは叶わなかった。

「また来てくださいねぇ」

咲希と教えてもらった女性がお会計をしてくれて見送りをしてくれた。

「明後日か」

どうせ毎日大してすることも無いのだ。明後日顔を出しに来よう。次は何を食べようかな。




「咲希!!!大変だ!!」

「うんうん!あの有名な神代さんが来てくれたね!!」

「どうしよう!!!この店が美人姉妹の店だと聞いて来たらしい!!!」
司は厨房で慌てながらどうしようと甘味を作る手を止めずにパニックになっていた。


「お兄ちゃん!チャンスだよ!!ずっと想ってたんだから!!今こそあの服を着る時だよ!!」

それはこの喫茶を立ち上げる時に注文ミスで届いたとある女性物の制服のことである。

確かにこの店には美人が二人いる。
咲希とたまのお手伝いのルカという女性だ。
咲希は可愛らしい顔立ちだがルカは西洋の人だからかとても綺麗な人形のような顔立ちをしている。

「ルカさんがいなくて、神代さんが来てくれる日はお兄ちゃんがこれを着て給仕をすればいいんだよ!!」

「しかしそうなったら厨房はどうする」

この店は主に2人で切り盛りしているため司が給仕に出てしまうと作り手が居なくなってしまう。咲希も作れなくはないが、飾り付け程度だし、なにより看板娘が消えてしまう。

「神代さんが来るんだよ???貸切にしちゃえばいいんだよ!!」

「た、確かに!」

そもそも常連もルカ目当てで来ることが多くルカがいる日以外はそこまで人は入らない。
今は訳あって本物のルカが長期不在をしているため店もそこまで混む訳ではなかった。

「そうと決まったらあの服に合うようにカツラと化粧をしなきゃ!!お兄ちゃん来てきて!!」

「つ、次に来るのはおそらく明後日だと思うぞ??」

「練習!練習!あっ!!!」

「な、なんだ!?」

「声どうしよう。お兄ちゃん高音も出せるけど喋っちゃったから流石にバレちゃうよね」

知らない人くらいなら騙せそうだが、一度喋った相手に誤魔化せるほど司は器用では無い。

「筆談するから大丈夫だ。る、類が来たら店じまいにしてもう誰も来れないようにしよう」

「はぁい!アタシもお邪魔にならないように2階に隠れとくね!」

「むぅそこまでせんでも」

咲希はルンルンと化粧台に司を引っ張って行った。



「あっ!いらっしゃいませ!!」

「えっと咲希くん?だったかな」

「はい!!神代さんですよね!!おにっお姉ちゃんなら今日は居ますからこちらにどうぞどうぞ!」

咲希はニコニコと奥へどうぞ〜と席へ案内していく。

「今日は何にしますか??」
むんっ!とメモ帳を持って注文待ちスタイルに変わる咲希に面白いなぁと眺める。

類が入った時に最後の客とすれ違って店内の客は類だけとなっている。

「ふむ。ではこの団子セットを頂こうかな」

「はーい!では少しお待ちください!!」

嬉しそうに厨房へ入っていく後ろ姿を見送れば店内はしんと静まり返る。

(悪くない静けさだ)

店の裏手が山なので綺麗な紅葉が見頃である。
店内も木目調で揃えているのか落ち着いた色合いなのもまたいい。

景色を眺めるために横を向いていたら急にことりと音がした。
目の前には団子とお抹茶。
そして横に立つのは司くんと同じ金髪に毛先は桃色がかった髪の色。
瞳は明らかに司くんとそっくりであった。

「貴方がルカさん?」

こくりと頷く。

「??」

ルカは慌ててメモ帳を出してさらさらと書いた文字を見せてくる。

『声が出ないのです』

「それは生まれつきなのかい?」

『一時的なものです』

「そうなんだ。司くんのように張りのある声なのかな?それとも咲希くんのように可愛らしい声なのか聞かせてもらえるのが楽しみだよ」

司の心はツキリと傷んだものの表情には出さず申し訳なさそうな顔で類を見た。

『いつか出るようになればいいんですけれどね

「原因は分からないけれど、いつか時が来れば声も出るようになるよそんなに気をっていては出るものも出なくなるよ。そうだ、ルカさんは司くんのお姉さんなのかな?妹さんなのかな?」

この手の話題は来ると思っていたため事前に咲希と決めていたことだ。

『司と私は双子なんです。一応司が兄ですが

「双子だから司くんと目が同じなんだね」

『目ですか?』

「咲希くんと司くんの瞳の色は違うのに貴方と司くんは全く同じだったので同じ兄妹なのに違うんだなとおもっていたんですよ。あぁ、すみません。僕にはきょうだいがいないので似てないきょうだいだっていますよね」

『瞳の色など気にしたこともありませんでした。神代様はよく人を見ていらっしゃるんですね』

「たまたまですよ。どうか類と呼んではくれないでしょうか?」

『類さん

「はい。その方が嬉しいです」

類はニコニコと会話を続けながらお団子を口に入れる。
少しして彼女に目の前の椅子に座らないかと問えばお客さんもいないし失礼しますと腰掛けた。

2人は気づけば他愛もないことで盛り上がり、類には彼女の書く言葉を待つ時間すらも愛おしかった。

(司くんといいルカさんといい初めて会ったのに僕の心を掴んで離さないなんて不思議な兄妹だな)

咲希も惹かれないわけではないが、言葉では言い表せない司とルカの瞳に、雰囲気に飲み込まれそうになる。
あの夕焼け空のような赤みがかったオレンジ色の目で見られると見透かされているような気さえする

この時間がずっと続けばいいのに

「ルカさん次はいついるんだい??」

『司に聞かないとまた明後日司に聞きに来てはもらえませんか?』

「もちろん!よろこんで


「咲希おかしい所はなかっただろうか」

「完璧にお姉ちゃんだったよー!」

類が帰った後の反省会に咲希は残った和菓子を食べながら良かった良かったと安心していた。

「類は洋菓子と和菓子どちらが好きだろうか抹茶を利用したお菓子にしたいからな

類の為に何かしたい。そう思う司はレシピ本を捲りながら咲希に相談していく。

「試作で作ってたしふぉんけーきやてぃらみすなんて美味しかったから良いんじゃないかな?」

「ふむ。あれらは作るのがそう難しくないしいいな!あとは抹茶のぷりんも用意しておこう!このぷりん・あ・らもーどとやらも見た目が凄くて美味しそうだな」

「わぁ!!栗やお芋で飾り付けたら和風っぽくて良いんじゃないかな?」

「!?流石咲希!我が妹よ!!天才ではないか!!」

2人で始めたこの店だが本来は類の為に作られた店である。司の類への一目惚れが店を経ちあげるまでになった特別なお店である。

2人の考えたメニューは司の日だったり、ルカの日だったりと類が来てくれる日限定で特別に出していった。
勿論類にだけ特別メニューである。

そのどれもが類の笑顔を引き出し、あまつさえお土産だと和菓子まで持たせる始末。

司への類への想いが伝わればとついついやりすぎてしまっていたが類はどうやらルカの方が好きなのか熱っぽい目線で見られることが多々あった。

(やはり女の方がいいよな)

司も自分が類と付き合えるなんて思ってはいない。いないが、誰よりも好きだという自負があった。
けれどこのままルカの姿で会っていても類にバレてしまったら意味が無い。
どうすれば









「それにしてもやっとルカも帰ってきて前の活気が戻ってきた感じがするよな」

「またあの喫茶に通うのが楽しみだ」

道行く人とすれ違った時にそんな言葉が聞こえて思わず類はその人達に尋ねてしまった。

「その、ルカという方はあそこの和喫茶の給仕の方かい?」

「ひっ!?神代様そうです」
急に声をかけられた町人は類にビクビクしながら答える。
なんせこの町の1番小高い丘に1人で住んでる発明家、変わり者なのだから噂話しかしらない町人達からは怯えられているのだ。

「帰ってきたというのは?」

「えっとルカは帰省をしていて1ヶ月程留守にしていたんですよ」

「ルカさんとはショートカットの女性かい?」

「まさか!!桃色の髪の長い女性ですよ!!」

……ありがとう」

類は真面目な顔で礼を言いその場を後にした。
向かう先は例の和喫茶だ。


店先には桃色の長い髪の方が看板を片付けていた。

「すみません

「はぁい?なにか御用かしら?ごめんなさいねぇ。もう店じまいなのよぉ」


「いえ、今日はお茶をしに来たのではなく司くんと話がしたくていますか?」


「司くんねぇ〜少し待っていてもらえるかしらぁ?」

「ルカ?看板を片付けるだけなのにえらく遅い類!?な、なぜ!?」

まるで浮気現場がバレたような反応にほんの少しだけ面白かったけれどでもこの人と鉢合わせたくなかったということだよね。

「やぁ、司くん。少し話をする時間はないかな?」

あぁ

「それと、咲希くんがいるようなら呼んで欲しいな2人してどうして嘘をついたのか嘘なのかも分からないけれど

「っ呼んでくるからそこの席にかけてくれ」

いつも類が座っている席を指すと司は恐らく本来のルカと思われる女性とともに厨房へとひっこんだ。

お茶と共に司と咲希が類の前へ現れる。
そっと出されたお茶には目もくれず単刀直入に話し始めた。

「ルカさんというのは桃色の長い髪の女性らしいね。先程外にいた方であっているかい?」

「そ、それは

司の顔は真っ青になってカタカタと震えていく。
咲希も冷や汗をかいたようにあわあわと慌てていく。

「だ、騙すつもりはなかったんです!!」

「そうだとしてもではあの女性は誰だったんだい?本当に司くんの双子の妹さんで、咲希くんのお姉さんなのかい?」

「それは
咲希はちらりと司をみるものの司はうつむいてしまった。

答えられないということは少なからず悪意があったということかな?」
今度は類も辛そうな顔で2人をみる。信頼していたんだけれど

「ルカさんという女性がいないのなら理由を言ってくれれば良かっただけなのにどうしてわざわざ別人をしたてあげる必要があったのか知りたいだけなんだよ」

「それはそのだな

もうこの際本当のことを行ってしまおうかどうせ嫌われた。司は腹を括ってぽつりぽつりと話し始めた。

「ルカは確かに先程外にいたやつであっている。そしてお前が会っていたあのルカという女も本当はいない」

「いない?」

「あぁあれは、オレが女装した姿だからオレは双子じゃないし、咲希という妹しかいない」

「女装??どうしてそんなことを

「チャンスだと思ったんだルカの居ない今、ルカを求めてやってきたお前をそのうちバレる嘘だとはわかっていたがでもどうしても一目惚れしてしまったオレはルカにお前を取られたくなかった」

「ちょっと。ちょっと話が分からないのだけれど??。僕がルカさんに取られるというのは?」

「咲希を見ても特に反応はなかったからタイプでは無いのだろうなと

それでルカさんならタイプかもしれないと?中々に安直すぎないかな?

「一目惚れというのは司くんがかい?」

「あぁあの屋敷に引っ越してきたあたりくらいか?庭でぼっーとしながら団子を食べていただろう?」


そんなことあっただろうか?
と思いながら記憶を辿ってもよく思い出せない。

「その時につまらなそうにしていたのに菓子を食べるとふっと笑みがこぼれたんだ張り詰めていた糸が緩まるようなそんな笑顔がそれを見た時恋に落ちてたそしてそんな笑顔にオレもしたくて菓子職人を目指したんだ」

「え?」

「お兄ちゃんは元々作家さんだったんですあの日もなにか話になるようなことは無いかと散歩してたんです。そしたらそこで神代さんを見かけたらしくて

「お前の食べた事のない西洋の菓子を用意すればきっと物珍しくて来てくれると思っていたのだがまさか美人姉妹の方でつられてくるとは思わなかった

「待って待って少し待ってくれないか?司くんが僕に一目惚れして転職してまで僕の家の近くに店を出したということかい??」

「まぁ、そうだな。そういうことだ」

ふん!と開き直って答える司。
神代邸の近くというとあの小高い丘の下になるので正直お店を開くには不向きの場所である。
なのにわざわざそこに店を構えたということは類に食べさせたかったからという理由だけ。

「お兄ちゃんはずっと神代さんが喜ぶお菓子を作るぞ!って毎日練習していたんです」

「そっかそうなんだ僕は司くんもルカさんと言っていいのかな?とどちらも素敵で惹かれてしまってあんなに悩んでいたのにそっか。両方とも司くんだったんだね。それじゃあ両方に惹かれてしまってもおかしくないよね」

「え?」

「司くんこんなことになってしまったけれど。これからは僕の為にお菓子を毎日作ってくれないかな?」

「いいのか?」

「聞いてるのは僕だよ?」

作る!毎日だって作ってお前を笑顔にする!!」

「ふふっ。それは楽しみだなぁ」