でがらし
2023-11-09 00:05:04
3548文字
Public 【吸死】みっぴき・他CPなど
 

【みっぴき】ヒナイチレッドと楽しい歯磨き教室

11月8日は良い歯の日!
ということで原作19巻のスコスコ妖精がまたしても憑依し自分の性癖に素直になった結果できたお話。
ちゃんと歯磨きしないとコウモリ伯爵と使い魔が虫歯を作っちゃうかも?
ヒナイチレッドと一緒に歯磨きしよう! というお子様向けの劇っぽいものです。
今回はみっぴき要素のみ。

 ここは新横浜にある退治人ロナルド君の事務所。今日も一日お仕事を頑張ったロナルド君が帰ってきました。
「あぁー今日も疲れたぁ! こういう時のお楽しみはっと……
 ガサガサとビニール袋の中から取り出したのはたくさんのお菓子です。お腹がペコペコのロナルド君、さっそく食べ始めました。
「おっ、このケーキも美味え! あとはこのチョコと、それも……もう全部食べちゃお……あぁーしあわせー」
 楽しそうにお菓子を食べるロナルドくん。コーラをゴクゴク飲みながら、どんどんどんどん食べていきます。袋いっぱいに入っていたお菓子はあっという間にロナルド君のお腹の中です。

「あー美味しかった、ごちそうさまでした。……うーん、なんか眠くなってきたなぁ……
 大あくびのロナルド君。でもあれあれ、何かを忘れているような……あぁ、寝ちゃった。
「むにゃあ……ぐぅ……
 ソファですっかり気持ちよさそうに寝ています。でもそのころ、ロナルド君のお口の中には……

「おやおや、歯みがきしないで寝てしまったようだねぇ。フッフッフ……
「ヌッシッシ……

 大変! コウモリ伯爵と使い魔のジョンがいます。
「寝ている間は私の時間……さあて、どんな食べ物が見つかるかなぁ……
 舌なめずりをしながら口の中を見回すコウモリ伯爵。ロナルド君の歯のあちこちには、さっき食べたお菓子の食べかすがくっついています。
「これは生クリームかな? 上の歯にはチョコレートかぁ、いいねぇ。さあジョン、どれから食べたい?」
「ヌー……ヌヌ!」
「ほう、この奥の歯か。どれどれ……これはドーナツだね。うーん、甘いいい匂いがする。ようしジョン、たっくさんお食べ、そして歯に穴を掘ってしまえ!」
「ヌー!! ……ヌシャヌシャ、ヌシャヌシャ」
 ジョンはロナルド君の歯に飛びついてドーナツのかけらを食べ始めました。ジョンも甘いものは大好物。がりがりと歯を削りながら夢中で食べかすを頬張っています。

「むにゃ……うーん……
 ロナルド君は寝返りをうってまだ夢の中。でもなんだか少し苦しそう。

「フフ、そんなに焦って食べなくても大丈夫だよジョン。私たちの夜は始まったばかり、お菓子もまだまだいっぱいあるんだから!」
「ヌンヌン……ヌヒヒ……
「眠っている間は唾液が出ないから、食べかすもこうやってこびりついていて都合がいい。私たちも流されないで済むからねぇ……
 ジョンが歯を削るのをニヤニヤ見守るコウモリ伯爵。やがてドーナツのかけらがあった歯には大きな穴が空いてしまいました。でもジョンはまだまだお腹が空いているみたい。
「ヌー、ヌヌヌ……ヌ!」
「おや、今度はあのケーキか。いいよ、たんとお食べ。さあて、私はこの穴をもっと広げてしまおう。私に似合う真っ黒で豪華な部屋を作るんだ」
 そう言ってコウモリ伯爵は鋭い槍を取り出しました。ぽっかり空いた穴に槍が振りかざされます。
「この槍で刺されると、とーっても痛いぞ……ほうら!」

 ツキン! ツキン!

……! いた、いたた……うわぁ歯が痛い、いたいよお……
 びくっと飛び起きたロナルド君、しくしく泣き始めてしまいました。ロナルド君の泣き声を聞いたコウモリ伯爵は高笑い。
「アーハッハッハ、立派な退治人様も私にかかればこの通り! このままこのお口をいたーい虫歯だらけにしてしまおう!」
「うぅ、だれか、たすけて……
 小さな声で助けを呼ぶロナルド君。すると床下からヒナイチレッドが飛び出してきました!
「大丈夫か、ロナルド?」
「ヒナイチレッド……! たすけて、歯が痛いんだ……
「それは大変だ、見せてみろ……あっ、お前の口の中にコウモリ伯爵が! 使い魔と一緒に歯を攻撃している……ようし、私が口の中に入ってやっつけてくるぞ!」
「頼む! あーん……
 ぷりりあんとパワーで小さくなったヒナイチレッド。ぴょんとロナルド君の口の中に飛び込んでいきます。

「そこまでだ! コウモリ伯爵!」
「なにっ!? ……またか、ヒナイチレッド……!」
「シンヨコの笑顔は私が守る! 魔法美少女ヒナイチレッド、参上! もう悪さはさせないぞ、ここから出ていけ!」
「敵の根城に踏み込んでくるとはいい度胸だ、その勇気は讃えよう。だがこれには適うまい!」
 コウモリ伯爵が懐から投げたものが、べちゃりとヒナイチレッドの足に張り付きます。
「くっ、なんだこれは!」
 ネバついた何かに悪戦苦闘するヒナイチレッド。ぷりりあんとソードもくっついて上手く切れません!
「それはプラークさ。お砂糖から私が作ったとっておきでね、ゆっくりと歯を溶かしていくんだよ。君の身体もいつまで持つかな?」
「なんだって!?」
「これを歯と歯茎の隙間に塗れば、歯茎が腫れてしまうんだ。クク、そうすれば吸血しほうだい……
「ヌシャヌシャ……
「やめろコウモリ伯爵、使い魔!」
「やめろ、と言われてやめる悪役がどこにいるかね? ヒナイチレッド、君はそこで溶かされながら私の城建設を見ていればいい! さあ、もっともっと歯を穴だらけにしてしまえ、ジョン!」
「ヌー!」
 ケーキを食べたジョンが奥歯の溝を削り、コウモリ伯爵はあちこちの歯や歯茎をちくちく刺して大暴れ。
「ぐすっ、ぐすっ、いたいよぉ……
 ほっぺたを抑えて泣いているロナルド君。このままじゃ歯がボロボロになってしまいます! どうしよう、ヒナイチレッド?

「くっ、まずはこのプラークから脱出しないと……そうだ! ぷりりあんとパワーきゅんきゅんビーム!」
「何!? 自分の足元にビームだと……ああっ、プラークが浄化されていく!」
「ビームはこんな使い方もできるんだぞ!」
 ヒナイチレッドがもう一度ぷりりあんとソードを掲げます。でもコウモリ伯爵は不敵な笑みを浮かべてロナルド君の歯の汚れをすくい取りました。
「しかし状況は変わらないさ。だってこのお口の中にはお砂糖がたくさんあるからねぇ、また作ればいいだけのこと!」
 コウモリ伯爵がどんどん新しいプラークを投げつけていきます。なんとか避けるヒナイチレッド、何か閃きました。
「あのプラークを何とかしなくては……! そのためには……よし! ぷりりあんと・チェーンジ!」
 ヒナイチレッドがソードに力を籠めると、大きな歯ブラシに姿を変えました! 途端にコウモリ伯爵の顔色が変わります。

「げっ、は、歯ブラシ……! まずい、隠れるぞジョン!」
「ヌァ!?」
「よし、これでロナルドの歯を磨くぞ! せーの、しゅっしゅっ!」
 ヒナイチレッドが歯ブラシで前歯を磨くと、くっついていた食べかすが綺麗に落ちていきます。
「みんな、コウモリ伯爵はどこに隠れたかな?……そっちの奥歯か! あっ、見つけた! それー!」
「クッ……だがまだ隠れる場所はあるぞ! 今度は見つけられるかな?」
 コウモリ伯爵とジョンは素早い動きでどこかに隠れてしまいます。でもヒナイチレッドは負けません。
「上の歯から順番に歯磨きするぞ! 奥歯の溝に歯ブラシを当ててしっかりごしごし……歯茎のそばは優しくしゃかしゃか……一本一本、下の歯も丁寧に……
「ヌ……ヌァー……
「あぁいつの間にかジョンが泡まみれに!」
「そこか、コウモリ伯爵! 歯の裏側に隠れていたんだな……ようし仕上げだ、ごしごししゅっしゅっ!」
「ああっ、待って助けてぇ! スナァー……
 ぷりりあんと歯ブラシでごしごしされ、コウモリ伯爵は砂になってしまいました。口の中から外に出たヒナイチレッドはロナルド君に合図します。

「さあロナルド、コウモリ伯爵を追い出すんだ!」
「ああ分かった! 最後はうがいで……ぐちゅぐちゅ……ぺーっ」

「あーれー! 私の城建造計画がー! ……スナァ……
「ヌァー……
 やったあ、コウモリ伯爵を口の中から追い出すことができました! ロナルド君の歯もこれで元通り、真っ白ピカピカです。

「綺麗な歯は気持ちがいいな。これからは俺、ちゃんと歯磨きするよ! ありがとうヒナイチレッド!みんな、拍手!」
「みんなも食べたら歯磨き、忘れないようにな! 私とのお約束、守れる人? ありがとう、いい返事だ! ドラ……コウモリ伯爵、もう生き返ったか?」
……やあやあみんな、コウモリ伯爵だよー! 今回の私も畏怖かっただろう? ちゃあんと歯磨きしないと、みんなのお口の中にもジョンと一緒にお邪魔しちゃうかもしれないよ? おやすみ前は、特に丁寧に磨くこと! お家の人にもチェックしてもらおうねー!」
「ヌヌヌヌヌ!(おやくそく!)」

~おしまい~