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でがらし
2022-12-30 11:52:10
1197文字
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【吸死】ドラヒナ~季節のお話~
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【1月】甘い雪を君に
雪が降ったシンヨコのお話。リアルで新横浜に雪が降った日に書いた記憶。みっぴき要素もある。
甘さレベル★★
(初投稿2022年1月6日)
「おいドラ公!!雪降ってるぞ!!」
けたたましいロナルド君の絶叫で目が覚める前に死んでしまった。寝ぼけまなこで棺桶を押し開けるといつにも増して寒々しい冷気でもう一度砂になってしまい、同じく寝ぼけたジョンが泣きながら突進してくる。私のことを殺したくせにすっかり浮足立っているロナルド君がリビングの窓を全開にしたらしい。冷気にやられながら顔だけ復活させてみれば、部屋に舞い込んだ白い結晶がちらちらと照明を反射している。しばらく悪戦苦闘したがなんとか復活し、起き上がって窓の外を覗き込む。なるほど確かに街灯や街路樹の枝に雪がうっすらと積もっていた。
「やべえ、雪だ雪!!何しよう?雪合戦か?雪だるまつくるか?」
新横浜育ちのロナルド君にとって雪は非常に珍しいものらしい。東欧育ちの私にとっては慣れたものだが、ここ新横浜で見るのは初めてだ。遊べるほど雪が積もるかは五分五分だろうが、それでも粉砂糖に覆われたように町一面が白く染まっているのは中々の非日常で心が躍るものだな。
……
そうだ、今日のおやつはあれを作ろう、きっとあの子も喜ぶ。
「ドラルク、今日のおやつはなん
……
クッキーだ!!」
雪合戦してくる!と退治人ギルドへ飛び出していったロナルド君を見送って三十分後。甘い匂いを目覚まし代わりにヒナイチ君が床下から飛び出してきた。焼きたての丸いクッキーに茶こしを使って粉砂糖を振りかけていると、興味津々で見つめていた一人と一匹の瞳が輝く。
「さあ出来上がり!スノーボールだぞ、召し上がれ。今日にぴったりでしょ?」
きょとんと不思議そうな顔をし首を傾げたヒナイチ君。どうやらずっと床下にいたから雪に気づかなかったようだ。隣のジョンが窓の外を指さすと様子を理解したらしく顔をほころばせる。
「雪が降っていたのか
……
綺麗だな。でも私はこっちの方が好きだぞ!」
そう言ってヒナイチ君はこちらに向き直り甘い雪玉を頬張る。花より団子、いや雪よりクッキーか。指についた粉砂糖まで丁寧に舐めているところを見ると、相当気に入ってくれたらしい。そんなに私の作ったものが好きなんて、なんだかくすぐったいな。
「しかしこんなに雪が降っているとは、少しパトロールした方が良さそうだな。
……
お前も来るか?」
「
……
デートのお誘いかい?」
「パトロールだと言っているだろう!」
そう言っている割には顔が赤いよヒナイチ君、この部屋は十分暖かくしていたはずなのだけど。君のその顔は、初めて会った時から変わらず初々しいな。
「ふふ、雪道はいつもよりすぐに死んでしまいそうだ。
……
守ってくれる?ヒナイチ君」
「
……
監視ならばいつもしているだろう?」
しんしんと雪は降り続いていて、まだ止みそうにない。君がその雪玉を全部食べ終えたら雪遊びに興じるロナルド君を冷やかしに行こうか。二人と一匹、雪見デートをしながら。
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