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ortensia
2024-11-08 03:57:47
796文字
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傭リ
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殺伐よーり(りよーでも可)
携帯燐寸
二人きりの部屋。
抉れて真っ赤になった自分の胸と腹を見下ろして、面倒臭さそうに、緑の目が顰められた。
普通は顔を顰めるだけで済むもんじゃないんですけどねえ。
「
……
火」
緑の視線がこちらを向いたので、仕方なく燐寸を出して遣った。緑の目はそれに不満げだったが、懐から篝火が出て来る筈も無い。
「
……
炙れよ。」
こちらの爪を顎でしゃくられた。
こいつ。
固まって黒々として来た傷口を見遣った。
膝を突いて、仕方なく擦った燐寸で細々と爪を炙って行く。
それが済むと、その間に斬り裂けた衣類を脱いでしまった男が、その場で身を倒すように後ろ手を突いて傷口を仰け反らせた。
緑の目に燐寸のか細い火が映っている。
それを消すと、瞳からも光が消える。
熱い爪を傷口に当てる。
先程迄斬り裂くために当てた刃を、今度は塞ぐために当てている。先程迄傷付けるために向けていた刃を、今本人に請われて当てている。
殺菌と縫合を兼ねた無茶な処置を自ら希望し、そうされて瞼一つ動かさない体は、ただ汗がじわじわと滲んでいるだけだった。
どうせなら目から滲ませてくれれば良いのに。
「
……
舐めて良いです?」
「はあ?今消毒したばっかだろ」
「いえ、傷ではなく。汗。」
「だめ。」
言った目が言いながら近付き、代わりのつもりか、舌を舐めさせられた。
いつ迄も長引きそうだったので身を引いて振り払う。
「
……
痛くないんですか?」
「痛いよ?あと寒い。」
言いながら男が、脱ぎ捨てた濡れた服には目も向けずにタオルを持ち出し自分から汗を取ると、それも服のほうに放った。
それで布団にくるまろうとするので、もうその儘寝るつもりらしい。確かにシャワーに行っては、焼いて塞いだ傷口が、開くかも知れない。
「早くしろ。」
わたしもか。
無造作に落とされた衣類を気にしながら、結局その裸の隣に寝た。
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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。
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