ウチの居候曰く、ヒモとは、それなりにに家事が出来て、身の回りの知識があることが求められるらしい、出来過ぎても出来無さ過ぎても駄目らしい。あと、程々にヤキモチ焼きでなければならないらしい。
それに対し、成る程ヒモも大変なんだなあ〜、なんて、そんなことにはならない。ヒモのくせに何一端のプロみたいなこと言ってんだ。ヒモのプロなのか。
「おまえのほうがヒモに向いてると思うんですよねえ。」
「……喧嘩売ってんのか?」
いえいえまさか!じゃねえんだわ。
この居候は自称ヒモというか、確かにおれの家に住み着いて好き勝手やっているが、それで作った何かが最優秀賞を取ったとかで金一封を持ち込んで来たり、個展を開いて作品が売れたとか言って、下手したらこちらより稼いでいるのではあるまいかと疑うような金を預けて来る。というかおれに預けんなよ。
にも関わらず自分をヒモだと称して譲らない長身は、それにしては棲家を取っ替え引っ替えしていたらしい。
「ヒモとしてね。」
そんな、プロとしてね、みたいな言い方されても困るんだよ。
「相手先に金入れるヒモはどうなんだよ?」
「だから、わたしはおまえのヒモではないんですよ?」
なるほど。なるほど?
「……じゃあおまえ、おれの何?」
ヒモ、もとい居候はにっこりとした深い笑みを浮かべ。
「おまえが言うんでしょう?居候だ、って。」
そして口付けられた。
屈まれた身が引いて行くのをぼんやりと眺めながら、色事を仕掛けしかし金は入れ家に住み付くだけどヒモではない居候って、それってなに。
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