ortensia
2024-01-28 15:25:27
450文字
Public 傭リ
 

はらへり傭が朝からリにやつあたりする話。

あさちゅん。

 目が覚めた時、隣で寝かせて上げて居た筈の男は、上体を起こして、それがカーテン越しの逆光に成って居た。
「おまえ、どうしてくれんだ。」
 白と黒の世界。ぎろりと緑に見下ろされた。
「どうすりゃ良いんだ。」
 気配に聡い丸まった小さな背中は、こちらが目覚めたことに直ぐに気付き、間を置く気遣いも無く言い募った。
「ずっといつも空腹だった。」
 暖かくて柔らかい光の下でその男は凍えた迷子のようだった。
「それがどうだ。」
 苦言を呈したいのに、言葉にすることすら迷うようだった。
「おまえ一晩だけで、腹一杯だ。」
 どうしてくれる。男は両手で顔を覆った。緑が隠れる。また、白と黒の世界。確かにいつもはその両手は腹に成り、満腹を求めて居た。
「おまえのことです、」
 仕方無くこちらも起き上がり、その儘強引に顔を寄せる。両の緑が見えるように成った。
「どうせまた直ぐに空腹に成りますよ。」
 上目の緑に言ってやった。
 男の手が腹に行く。
 言わんこっちゃ無い相手に、色とりどり、食べさせてやろう。


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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。