ortensia
2024-01-21 15:12:15
332文字
Public 傭リ
 

よーり。語彙も情緒も甲斐性も無い男傭。

身体先行を意識しましたたぶん()

 取られた手が、氷のように冷たい。
「やらせろ。」
 冷たさが深いだと言って振り払っても良かった、言われたことなんて聞こえていないみたいに。
 取られたと言うより、縋るみたいだったから。
「まあ良いですよ。」
 驚愕に声も出ないような顔をされた。
……なんで」
 上げられたと思ったら、出て来たのは可哀想なくらいか細い声。
 しかし同情はせずに少し考えるためふっと視線を外しまた戻す。
「おまえ言いたいのはそんな台詞ですか?」
 質問に質問を返す形に成って仕舞ったので、不安、否、不審がられる前に、それをただの前振りにするために直ぐに言葉を続ける。
「おまえが本当に言いたい言葉が分かる迄は、その誘い文句で付き合ってあげます。」
 冷たい手を、握り返した。


—————————————————————
いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。