ortensia
2023-07-13 03:35:48
426文字
Public 傭リ
 

庭→うちゅうのまじょ リ→ひまわり 傭→あかふくのじんぶつ

よーり?

 庭に太陽を内包する魔女は、その太陽を見詰め続けるものと、ある約束をしていた。わたしは毎年咲きましょう、もし太陽にまみえることがなくなれば、赤い男を尋ねてください、奴にわたしの種を預けてあります。そして、太陽の花が咲かなかった翌年、魔女は花を探しに出た。
 そして見付けた赤衣の男はしかし、おそらくその姿は花もそして男自身も馴染みの無いくらい変質した半身だったことであろう。だらりと体を投げ出した人物が、果たして自身が預かった花の種のことなど覚えて居るだろうか。魔女が哀れんで見て居ると、どう鑑みてももう動け無い筈の男の目が、ぴくりと動いた気がした。魔女がそちらを注視したところ、その硝子のような眼球は、どうやら男自身のものらしい。魔女が釦のようなそれを蓋を取り外すようにしてその目をほじくり出すと、眼窩から転がり落ちて来たものが有った。小さな。それは種だった。
「ああ、ここにいたのね。」
 魔女はその種を持って、太陽が良く見える場所に植えた。


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