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フレーメンちう
2024-08-25 21:56:55
1447文字
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ポニーテール・毒『ドゥリビマ版ワンドロワンライ企画』
ドゥリビマ版ワンドロワンライ企画「ポニーテール」「毒」のお題をお借りしました。ビーマが意識しちゃう話。
「ビーマ! 居るのだろう!? 温かい飲み物を用意しろ、大至急にな
……
!」
やけくそな声を張り上げて、ドゥリーヨダナは食堂へと入ってきた。
時刻は夜の11時。酒を嗜むサーヴァント達の姿もまばらにキッチンに立っていたのはビーマだけだった。
「うるせぇな、何時だと思って
――
」
騒がしいドゥリーヨダナに呆れながらカウンターから視線を向ければ、滅多に見た事が無い黒い礼服姿だった。その上、長い髪の先は妙な方向に固まっており、ドゥリーヨダナの耳と鼻も目に見えて赤い。
「どこに行ってきたんだ?」
「雪国での周回だ。吹雪くし前は見えないし、敵までこちらを見失うという体たらくだ。それに、宝具を撃つ度に冷え切った弟達が戻って来るからますます冷えたわ」
冗談か本当か解らない事も交えながら答えるドゥリーヨダナは、不機嫌そうにカウンターにほど近い席に座ると「早く持って来い」と視線で急かす。
「直ぐに作れんのはホットココアだ。文句言うなよ」
ビーマはキッチンに戻りながら言うが、ドゥリーヨダナから文句が飛んでこない。もし、文句を言うのであれば、ただのお湯だけ出そうと思ったが、そんな事をせずに済みそうだ。
小鍋にココアの粉を入れて湯で練り、牛乳を注いで火に掛ける。湯気が上がった頃に砂糖を入れれば、ふわりと柔らかな香りがキッチンに広がる。側にあったマグカップにホットココアを注ぎ、ドゥリーヨダナが座るテーブルへと置いた。
「またせたな」
「ご苦労」
鼻先の赤みが少しだけ引いてきたドゥリーヨダナは、嬉しそうにマグカップを手に取ると、そっと一口啜る。ホットココアの温かさと甘さに口元を緩ませ、柔らかい息を吐く。
ふと、頬を撫でる長い髪が煩わしく思ったのか、耳の縁に髪を掛ける。だが、絹のような髪質の所為で直ぐに滑り落ち、頬を擦る。
「ビーマ、ヘアゴムを寄越せ」
「俺が持ってると思ってんのか?」
「ブーティカが食器棚近くの引き出しに仕舞っていた。それを貸せ」
ドゥリーヨダナの言葉にビーマは驚くが、言われた通りに引き出しを開けると、ヘアゴムが入っていた。そのほかにも小さく折りたたまれた三角巾やエプロンが入っており、料理を頻繁にする者以外でも誰でも使えるように準備しているのであろう。
ドゥリーヨダナの無茶ぶりに呆れるビーマだが、めざとい部分は関心をしてしまう。
「ほらよ」
「ん」
引き出しから借りたヘアゴムをドゥリーヨダナへ渡すと、ドゥリーヨダナは早速髪を結い始めた。
髪の流れに沿ってまとめていたが、ビーマへちらりと視線を向けると、下の方でまとめていた髪を掻き上げて頭頂部よりやや下でまとめ上げた。
「ビーマとお揃いの髪型では面白みが無いからな。どうだ? わし様はどんな髪型も似合うだろう?」
自信満々な表情し、結った髪をサラサラと指で梳く。髪と背中の間に温もりが溜まっていた所為か、いつもよりも柔らかなドゥリーヨダナの香りがふわりと漂う。
ドゥリーヨダナの部屋では感じる事が出来ない香り。入り浸ったビーマの匂いや焚いた香が混ざっていない、ドゥリーヨダナ本来の香りが鼻をくすぐる。それと同時に普段は殆ど見えないうなじが露わになる。
ただの首。それだけの筈なのに視線を逸らす事が出来ず、頬が熱くなるのを感じた。
「
……
目にも鼻にも毒だな」
「何か言ったか?」
「いや、気のせいだろ」
不思議そうにするドゥリーヨダナから視線を逸らし、その場から逃げる様に厨房へと戻っていった。
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