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フレーメンちう
2023-12-03 11:03:47
1735文字
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笑顔と安堵『ドゥリビマ版ワンドロワンライ企画』
ドゥリビマ版ワンドロワンライ企画の「はじめて」のお題に参加させて頂いた時の話です。
カルデアに来て本心を出せて安心してる二人の話。
「私はパーンダヴァ五王子の一人にして風神の子、ビーマ。貴殿の力となるべく参上した。以後よろしく頼む」
「これからよろしくね!」
「さて、堅苦しいのも抜きにするか」
満面の笑みを向けるマスターに大きな口を開いて笑みを向けたのが最初だった。
食堂にいるサーヴァントやスタッフ達、図書館で静かに本を読む者、廊下を歩けば誰かからの部屋から漏れる楽しげな声。
どこに居ても誰かしらの気配があり、賑やかさがある。宮殿に住んでいた記憶が頭を過ぎり、兄弟達の事を思うと無意識に頬が緩む。
だが、幾らあの時を彷彿させるとはいえ、どこか気を張り詰めてしまう。
他のサーヴァントやスタッフ達、マスターとの付き合いは完璧だ。キッチンの者達と共に食堂を回すし、頼まれ事をされる事だってある。
――
ただ、この場の空気に慣れていないだけだ
――
自分自身がここまで繊細だった事を初めて知り、自嘲してしまう。迷子になった子供でもあるまいし。と。
それから知らせを受けたのは暫く経った時だった。
マハーバーラタの悪、百王子の長男、強欲と嫉妬の王子。それが召喚で呼ばれた、と。
漸く知った者が来た。アルジュナが召喚されるのが一番良かったが、この際贅沢は言っていられない。ホームシックに似たこの気持ちが和らぐのであれば誰だって。
焦る気持ちを抑える事もせず、ビーマは教えられた部屋へと向かう。部屋の前に到着してみれば、中から小さな物音が聞こえた。
コン、コン。と、ノックをすると、「勝手に入って来い」と聞き馴染みのある声が返ってくる。震えそうになる手をのばし、ドアを開けた。
殺風景な部屋の真ん中に男が一人。引き締まった体格に黒い上着とドウティを巻き、紫色の髪の隙間から赤く長い耳飾りが揺れている。生前とは多少姿が違うものの、ドゥリーヨダナだと確信した。
「おい、マスターとやら。この寝床は狭過ぎんか?」
笑みを浮かべながらベッドへ座るドゥリーヨダナが、マスターと勘違いしたまま話し掛けてきた。ベッド回りをキョロキョロと見回しているせいもあり、相手がビーマだという事に気付いていないのだろう。
宿敵であり、嫌と思う程見てきた社交辞令を含んだドゥリーヨダナの笑顔。それだというのに、胸が温かくなってしまう。
笑みを浮かべているドゥリーヨダナだが、入ってきた者が返事をしない事に不信感を抱いたのだろう。ドアへ顔を向けた途端顔を強ばらせ、ひゅ、と息を飲んだ。
「はぁ?! な、なぜお前がわし様の部屋に来ている?!」
眉間に深い皺を寄せるドゥリーヨダナだが、先程の余所行きの笑みが一欠片も無く消し飛んだ。
「別に良いだろ」
変わらず不満げな表情を向けてくるドゥリーヨダナから視線を外し、ドゥリーヨダナの直ぐ隣に座る。ぎしり、とベットが揺れ、隣から小さな溜息が聞こえる。
だが、ドゥリーヨダナはビーマをベッドから退かせようとはしなかった。「早くどけ」位は言われるかと思ったが、そんな気配が無かった。
そっと隣に視線を向ければ、そこにいるのは確かにドゥリーヨダナだ。
どこか安堵の色が見える。だが、ビーマの記憶にあるドゥリーヨダナよりも、ほんの少しだけ欲が少ない、そんな気がする。
きっと、召喚されたときに誤差でも生じたのだろう。ビーマとドゥリーヨダナは同じ歳の筈なのに、ビーマはバッラヴァと名乗っていた時の姿だ。戦いをする為に呼ばれたのであれば、ドゥリーヨダナと同じように、クルクシェートラの戦いに挑んだ時の姿でも良いはずだ。
「
……
まぁ、何だ。ここではお互い共に戦うしかねぇから、仲違いしないように
……
な?」
「はぁ?! 何でわし様がお前と穏便に過ごさねばならんのだ?! お前なんぞ組み敷いて分からせてやるわ!」
酷く不機嫌な顔をビーマに向けるが、緩みそうになる頬を必死で堪えている。その姿にビーマの胸も戦の瞬間、それ以上に高鳴り無意識に口角が上がってしまう。
「なら、どちらかが倒れるまでやり合おうじゃねぇか! 一回でケリつけるぞ!」
ベッドから飛び退くと、二人の手には棍棒と槍旗が握りしめられた。
マスターと他のサーヴァントに両成敗されるまであと僅か
――
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