ヴォルフと両想いになった。自分でもびっくりするんだけど性欲を伴うやつだ。事故ちゅーで勃っちゃって「え?!」ってなってたらヴォルフが「……ぼくがしてやる」とか言ってきて思わずお願いしてしまったせい。照れた顔を可愛いとか思った時点でおれの敗けだ。どうしようもなかった。
それからは改めてキスして告って大事にするよー。みたいな。
それからは寝室もベッド一緒なんで毎日いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ。この世の春ってこんな感じか。って感じ。
まあ、最後まではまだしてないんだけど。
したくない訳じゃない。
ヴォルフが嫌がってるわけでも。指は入れさせてくれたし。気持ち良さそうだったし。
じゃあ何でしないのかって?
何でだろうね?
好きで。性欲があって。
でもえっちって、抱き合うって、それだけでしていいものなのかな? って思うんだ。大事にするって言ったからにはさ? ちゃんと考えたいんだよね。
迷いはあるけど日々は居心地がよくて。今日もいつもどおり肌と肌を触れ合わせた。
恋人で婚約者で夫婦って最高。
肩幅はおれより少しあるけれど薄い身体を抱き締める。骨が当たっても、柔らかくなくても暖かいし気持ちがいい。
幸せを噛み締めてると至近距離でエメラルドの宝石を目があった。
「……ユーリはこのままでいいのか?」
息をのむ。
ヴォルフ、おまえはいつもほんとに直球しか投げないな。たまにはカーブとかさ、スライダーとかさ? そういう技巧派なやり取りって大事だと思うぞ?
「どうして?」
「ぼくはもっとユーリに近づきたい」
でも、おれって結局キレのあるボールの空振り取れるピッチャーが好きなんだよなあ。
唇を合わせた。
ゆっくりと。
小さな頭の横に腕をついて改めて白い身体を押し倒す。
「いいの?」
「いいんじゃない。したいんだ」
そのまま守って大事にするんじゃなくて、変わっていくことも大事にしてるってことだって。
いつもおれはおまえに教えられてばっかりだ。
「っ、」
散々暴いた身体にまた指を差し入れると息をのむ音がした。
そこにある快楽を、求められていることをずっと見ないフリをしてきたんだ。
とっさにごめんって言いそうになるけど、謝るのも違う気がするからせめて優しく抱くことにする。
大事にする。ほんとの意味で。
そう今度こそ誓って小さな口にキスをした。
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