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2024-11-16 19:23:43
1098文字
Public 🪨短いdcst夢
 

ショートケーキの日

コクヨウさんとなかまたち
夢と言えるかあやしい

 どうしたことだ。ワシの知らないうちにこの村に何らかの攻撃が……? なぜ、こんなにも皆と目が合わんのだ?!
 人がこそこそ出入りしているあの小屋があやしい。かといってそこに敵がいるなら突撃するのは得策ではなかろう。人質がいるかもしれん。遠目に観察しても収穫なし。ジャスパーに問い詰めても──ターコイズはだめだ、あやつが口を割るはずがない──はあ、とかええまあ、とかぼんやりとした返事しか返ってこない。先の御前試合でワシと村長の座を争ったとは思えない昼行燈だ。これで腕っぷしが強いんだから不思議なものだ。女たちが〝ぎゃっぷもえ〟とか騒いでいるようだがぎゃっぷもえとは何なのだ。復活者たちの言葉は難解だ、また後で教えを乞うとしよう……いや今そんなことはどうでもいい。埒が開かん。隠れてばかりでは何も変わらん、ここはひとつ
「コクヨウ様」
「うおお!? びっくりした!!」
「背後から申し訳ございません。そんな物陰で小さくなられて、ご気分でもお悪いのですか」
「い、いや大事ない。それより皆の様子がおかしい。何か知らんか」
「知っております」
「なんだと!」
「ですからお迎えにあがったのです」
「迎え?」
「はい。こちらへ」

 旧世界には母の日なるものがあるという。それはしばし前に過ぎたのだと。さらに父の日なるものもあるという。それはいま少し先なのだと。
「ですので、この村に残る皆の父であり母であるコクヨウ様への感謝を伝えるのは両日の間がよいのでは、と相成りまして……さあ、お入りください」

「あっ来た! せーの!」
「いつもありがとう!!」
「お花の冠をどうぞ〜」
「これ私が飾り付けしたんだよ!」
「ほら座って、先代の好きな魚もあるよ」
「待ちくたびれたわい! 飲もう飲もう!!」
「昼間っからアンタたちはもう

 酒に魚、肉料理が所狭しと並ぶその中で、白くふわふわとしたものが目に留まる。目の覚めるような赤と白の三角形は甘い香りを放っている。
 砂糖、小麦の粉、鳥の卵。ヤギのバター、野苺。千空が現れて見違えるほど豊かになった食もここまでとは。
 海を渡った者たちは、きっとまた新しい文化を持ち帰るのだろう。
 彼らもうまいものを食べられているだろうか。
 危険な目に遭ってはいないだろうか──

「父上、おいしいですね」
「ああ」
「洋上の皆さんはどうしているでしょう」
「心配したところで何も変わらん」
……コハクは無事に帰ってきますよ」
……ああ」

「あっ巫女様が先代泣かしてる」
「ショートケーキに感動したんだよ、そっとしておこうぜ」
「すごいよな〜……、科学」