はるの
2024-11-14 17:28:14
2854文字
Public 感想文
 

ワンダーウーマン

ネタバレ感想

塹壕から出ていって立ちはだかるダイアナのシーン、絶対に泣くことない??????
こんな、こんな汚い世界で、泥と屈辱と硝煙にまみれた世界で、こんなにも堂々と存在することが、あまりにも申し訳なく、あまりにも美しく、もう胸がいっぱいになってしまう。救いの女神のようでもあるし、破壊神のようでもある。彼女がまたとてもピュアな感情でもって、こうして立っているということがねなんか、彼女が彼女としてゆりかごの中で育てられなければ、きっとこうはならなかっただろうなという、なんかすごく、"きれいすぎていたい"みたいな感覚と、それまで散々見せられてきた男性優位社会のことや、戦争とパワーゲームのことなんかを思うと、あまりにも。あまりにも、そのとてつもないものをひとりで負うのか?という、孤高の美しさというか、もうねすごいね。すごいわ語彙放棄しちゃった。
色彩の抑えられた灰色の世界に仁王立ちで君臨する緋色と紺碧と黄金、という演出も、彼女だけが色鮮やかで、めちゃくちゃ涙腺にくる。ありがとう

そんですぐスティーブたちも突撃するじゃん?えっ一緒にきた??みたいな感じじゃんダイアナは。それが彼女にとってどんなに素晴らしいことだったか、スティーブはわかってないよね、どうせね!ここで立つダイアナは、ロンドンに着いてから見せられてきたManたちの当たり前な傲慢さを全部含んだ逆風を一心に受けてるわけだけど、一緒に飛び出してくれる人がいるってほんとどういうことだと思う???よく考えてみて本当に救いだと思うから。まあスティーブはわからんと!!思うけど!!!スティーブそういうところやぞ。

スティーブのいいなあと思うところは、彼がものすごく普通の人間なところです。すごく今さらなこと言ってる?大丈夫、あらゆることはすでに考えられているとゲーテ先生も言ってるから。
うそつき、人殺し、コソ泥を自称する場面で、自分がそんなにいいだけの人間じゃないってわかってるんだろうなって思ったし、スパイ活動をするうえで、たぶん自分の意に反することも、見て見ぬ振りをしなければならないこともたくさんしてきたんだろうなって。それをもって"うそつき"と自称するなら、結局彼ってただの普通の、いいことも悪いことも当たり前にしてきて、できないことも我慢しなくちゃならないこともたくさんあって、目先で苦しんでいる人がいたら嫌だなと思うような、ほんとどこにでもいる普通の人だなって。そんなのが、本当の意味でただひたすらに清く正しく純粋に強く育てられた女神と対峙して引けを取らないってすごいなって思うし、ヒーロー映画においてこういう人がいるということは、本当にすごいなって思う。
君は明確な悪者を退治できればそれでいいんだろうけど、人間のこういうことはとても複雑で誰かひとりが悪いとかじゃなくて、引き起こすのは僕らだしこの問題に取り組むのも僕らだ、と啖呵切るスティーブ大大大好き。そのうえで君に手伝ってほしいとお願いするスティーブも大好きです。結局のところ、君はアマゾンで僕はヒューマンで、ふたりの違いは永遠に重ならないけど、それでも手を伸ばして重ねたら、一緒にできることはあるんだよっていう。ロンドンでは振り解いたそれを、今ならきっとつなげるんだろ。
ダイアナに盲目なわけじゃなく、誰かひとりを殺せば戦争が終わるなんてありえない、とちゃんと自分で考えてるところも好きだし、かといって最初にアレスの話を聞いたときに「軍神が現代にいるわけない」と頭ごなしに否定するんじゃなくて、ちゃんと最後まで話を聞いてるところも好きです。まあセミッシラ実見してるから、神話に寛容になる部分もあっただろうけど。否定をしないんだよね、彼はね。相手の行動や考えに対してNOと思ったことはNOと言うけど、誰かの生き様自体をやみくもに否定することがない。ロンドンの街中で帯剣するのはやめろと言うけど、武装すること自体は否定しない。すごいのを拾ったよなダイアナも
さんざん普通の人なとこがよいと言っておいてなんだけど、こうして書き出すと割とスティーブ得がたい人材だね射撃も操縦もすこぶるうまいけど、頼りになる人脈が問題を抱えているモロッコ人とスコットランド人とネイティブアメリカ人ってところとかすごくほんと否定がないこの人なんか絶対、それぞれの過去にちょっといいエピソードがあって、みんなスティーブが大好きになったクチだろ俺はくわしいんだ、って気持ちになる。ダイアナがこうしてほだされたように、人柄に惚れるようなことが絶対にあったろだから最後に彼らはスティーブを叫ぶし、彼がしたいことをやり遂げられるように弾切れになるまで死地で守ったわけだろはぁ
神々のバトルが開始されたときに、あっちはあっちに任せてこっちはこっちができることをしよう、っていうのも好き。適材適所。結果ああなりましたけど……………父さんの時計もなんかいいエピソードがあったんだろうな、なんかこう、寝て起きて仕事して、そういうことがちょっと尊いようなさ。
スティーブがなにか大それたことをするつもりじゃなくて、今死にそうなたくさんの誰かの1日を救うことを、なんかちょっといいことだと思ってそうしてるんだろうなっていうのが、本当に、すごく好きです寝て起きて仕事してさ。そういうのが、また明日もあるようなさ。なんかそのほうがいいなって思ったから……………最後に火をつけるシーン、めちゃめちゃよかったよねちゃんと死ぬのが怖いし、それを笑ってなんとか誤魔化してるような、自分がいいものになれるような、したいことができるのがうれしいような、とてもさみしくて痛いようなそういう顔をする死にかけのパインくん輝くものがある

傭兵の皆さんもだけど、エッタさんもかわいくてほんとに大好き。人間の世界が珍しくてちょろつくダイアナはとってもかわいいし、となりでウッソだろってなってるスティーブもとってもかわいい。でもお風呂に入れられてひかるみずってうれしそうに足チャプしてるスティーブもたいそうかわいいので、たぶん君は人のことを言えないと思うぞ。何事もなくセミッシラに里帰りするステダイがどこかの世界にありますように🙏
脱がされるパインくんシリーズだけど、女性体しか知らないところで見る男性体の対比は素直に面白かったな。あとガルさんも太ももを丸出しするけど、無敵を誇る文化の民族衣装ってのが全面に出てくるので安心して見ています。

スティーブが海に墜落して、ダイアナが飛び込んで、彼を助けて浜に上げるところ、ほんと人魚姫で大好きです。ダイアナはスティーブに一目惚れしたわけじゃないし、人間の世界に憧れてたわけでもないけど、このあとずっと、スティーブのいた人間の世界を大切に思うんだろうな。
それをきちんと尊重するブルースウェインという男、あまりにもずるい。大好き。