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AmexAmexxx
2018-03-14 16:09:50
2375文字
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bkyi
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いじわるビースト
「お邪魔しまーす」
「ノックは」
「こんなところで煙草吸ってる不良教師に言われたくないなー?」
化学準備室。
扉を開けるや否や急いで煙草を消した化龍を見て笑いつつ中に入って、扉を閉める。煙草吸い始めたとこだったのかな、まだ結構長い。ごめんね、声掛けてあげたら消さずに済んだね。でも本当に校内で煙草吸うのはどうかと思う。
「どうしたの」
「せんせー今日何日か知ってる?」
「3月14
……
、あ」
「何の日か知ってる?」
にこにこ。笑顔を向ければ、すっと視線を逸らされた。このやろ!分かってるじゃん!
いやまあ別にお返し期待してないけどね。しないよ。この男お返ししてくれるような男じゃないよ。知ってるよ。知ってるけど、おねだりするのは自由だよね?
と、いう訳で。
「今年はチョコ没収じゃなくてちゃんと受け取ったよね?お返しは?」
「
……
、君も一緒に食べたでしょ」
「女子高生がなけなしのお金でチョコ買ってあげたのに社会人がその言い草」
「都合の良い時だけ子供の顔しないでくれる」
まあうちバイト禁止だしね、とつけ加えて、化龍と来たらまた煙草を取り出した。やめて。家ならともかく今吸われるとセーラーが煙草臭くなるからやめて。目で無言の抗議、気付いた化龍は溜め息を吐いて煙草を仕舞う。宜しい。
バイト禁止、ながらバイトしてる同級生、すごい知ってるけど。まあ一応優等生で通ってるので、見つかったら困るんだよね。あと化龍と過ごす時間なくなるのも困るしね。という訳でお小遣いと時々お手伝い的なちょっとしたやつで生きてる身には結構高かったんだよ、バレンタインのチョコレート。いや本当に。
「ねえお返しはー?」
「
……
いやどう考えても今何か持ってると思う?」
「何で。飴ひとつでも大喜びするカノジョなんですけど。釣った魚に餌与えてくれないの」
「僕が釣ったんじゃなくて君が投網投げたんじゃ」
「そうとも言う。てか化龍網にかかった自覚はあるんだ?」
「となると僕が何かあげる必要ある?君が僕に餌くれる方だろう」
「うーわ屁理屈ムカつく!」
しかも勝ち誇った顔をするんじゃない!ムカつく!
いやでも本当にそう思いつつこういうとこが好きなんだよな
……
ってなるので本当にだめ。だめだめ。こんなんだから男の趣味が悪いとか言われる。
この男にホワイトデーは3倍返しです!とか言ったって通じないもんなー。どうしてくれよう。いや元々お返しなんて全く期待してないんだけどね?
くっそー。久しぶりに言い負かされた。しょんぼり。嬉しそうにくすくす笑ってる化龍はご機嫌だ。
……
むう。いいけど。
「あ、そういえば」
「何だい」
「瀧がスイにホワイトデーのお返し買いに行くのに付き合ったんだけど」
「
……
、ほう」
「ねえ、瀧何買ったと思う?」
「
……
さあ?」
「シルバーのネックレス」
「へえ」
「首輪の代わりだって」
瞬間化龍が思いっきり噎せた。分かる。聞いた瞬間二度見したもんな
……
、あの綺麗な顔で無表情でしれっと言ったからなあの男
……
。
「
……
中学生相手に何言ってんの彼は」
「もうすぐ高校生だよ」
「いやそうだけど」
「合格祝いも兼ねてだって」
「
……
合格発表来週だよね?彼の中で合格決まってるの?」
「落ちる訳ないだろうってふっつーに言われたし、まあ、たしかにそうだなとも思ったよ
……
」
デザイン選ぶの付き合ったとはいえ、結構なお値段するヤツ、何の迷いもなく買ってたから。そんな高いの買うの?って聞いたら、そう言われたんだよなあ。
お返しで、合格祝いで、首輪。とんでもない。本当に。スイどんな顔するんだろう
……
、
……
流石に本人に首輪の代わりとは言わないか?いや瀧のことだから分からない
……
しれっとした顔で言う可能性の方が高い
……
。
でも、ちょっとスイが羨ましい。そうやって形に残して貰える。
……
いいなあ。愛してもらってる証拠が手元にあるのって、やっぱり安心するよね。
何もないから。そんなのくれるような男じゃないの、知ってるから。そういうの欲しいってことは、口に出さないようにしてるけど。
「
……
ホント性格に難があるのは瀧も化龍も一緒なのに何でこうも違うのか」
「今貶されたね?」
「しまった心の声が口から出てた」
「
……
全く。飴ひとつで喜ぶならこれでもいいよね」
「え?」
「はい口開けて」
ごそごそして何かを取り出した化龍の手が口元に近付いてきて。
……
え、何。きょとんとしつつ口を開ければ、放り込まれたのは小さなタブレット。何、と考える暇もなく、溶けて口に広がった味は。
「~~っ、かっら!?」
「あっはっは」
「笑えない馬鹿っ!もう!」
「お返し」
嬉しくない!
結構きつめのミントのタブレット。多分これあれでしょ、普段眠気覚ましとかに食べてるやつでしょ、かっらいホント。飲み込んだけどエグい辛さが舌の上に残ってる。鼻がツンとするし。
「お返しあげないと帰りそうになかったから」
「
……
ひっどい
……
かっらい
……
」
「あはは、ごめんごめん」
「全然思ってないでしょ
……
」
うー。涙目で見返せばにっこり笑われた。
……
ムカつく。でも好き。
まあミントのタブレットでも少しでもあげようと思ってくれただけいいよね
……
理由酷いけど
……
うう。
何だか悔しい。今日はやられっぱなしだなあ。
……
ま、たまにはいいか。化龍楽しそうだし。これを世の中の人は惚れた弱味と言う。まさにその通り
……
。
「
……
いいもんもう週末出なくなるまで搾り取ってやる」
「君が気を失う方が早いと思う」
「
……
せんせーの馬鹿」
「何とでも。ほら今日は帰った帰った」
「はーい
……
」
ーーあーあ、もう。
ほんっと、男の趣味、悪いなあ
……
。
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