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AmexAmexxx
2017-11-27 19:02:15
3363文字
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bkyi
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隠れんぼビースト
「
……
唯ちょっとキスマーク目立ちすぎじゃないの」
「あー、昨日彼氏が激しかったんだよー。ついうっかり。忘れてた。」
「何で隠しとかないの、生徒指導に見つかったらややこしくない?バンソコいる?」
「いるー」
朝。今頃職員室でクシャミでもしてんじゃないだろうか、と思いながら、友達から絆創膏を受け取って。とはいえ自分で貼ろうにも場所分かんないしー、なんて言って貼ってもらう。擽ったくてけらけら笑ってる間に、チャイムの音。
そういや今日は1時間目から授業あったな。あー、担任のホームルーム鬱陶しい。早く終わんないかな。
入ってきた担任に機械的に起立、礼、着席。出欠取られて、大して重要でもない連絡事項を聞いて、担任が出ていって、またチャイム。
ーー多分今日は目合わせてくれないだろうなー。どころか、こっち見るかどうかも怪しい。窓際、後ろから2列目のこの座席は、意図的に目を逸らすには案外うってつけだ。
ドアが開いて、入ってきた化学のセンセーであり昨夜人にキスマークつけまくった男は、既に視線を落としていた。これホントに絶対こっち見ないな?かわいい。面白い。
また機械的に起立、礼、着席。じゃあ何ページから、の声にぱらぱら教科書を開きつつ。
授業の内容はいつも通り全く頭に入ってこない。ぼーっと声を聞きつつ、適当に黒板の字をノートに写しつつ、顔を眺めている45分。週に2回の楽しみ。
あっという間に時間は過ぎ去って、チャイムが鳴って、授業は終わってしまう。残念。
……
やっぱり目合わないしなー。と思ったら。
「あー
……
大友はちょっと放課後化学準備室来るように」
「
……
はーい」
そういうこと、顔見ながら言ってくれる?
+++
放課後。
しつれーしまーす、と声をかけてから思いっきり扉を開けると音に驚いた化龍と目が合った。やっと。と思いきやソッコー逸らされる。このヘタレ。かわいい。
そこ座って、と指された椅子を無視して、今度はちゃんと扉を閉めて、ついでにカーテンを閉めに行くと聞こえたのは大きな溜息。
「なにー、今日の小テスト白紙で出したの怒ってんの?」
「
……
そう。内申に響くよ?」
「お前が授業中一切目合わせないからだな?」
「それで成績下げないでよ優等生
……
」
怒られるの僕なんだけど、なんてごにょごにょ言いながら、まだ目が合わない。手元の書類にボールペンでぐるぐるマル書いてる。何してんの面白い。
優等生。そう、一応これでも優等生はやっている。成績もいいですし。先生受けもいいですし。悪いコなのは化学に関してだけだ。学年主任に教え方が悪いんじゃないですかって怒られてたの知ってる。ゴメンネ。
「元々化学と物理は苦手なのー、テスト前に瀧に臨時カテキョやって貰って乗り切ってんだから」
「何で理数取るかなそれで」
「化龍が化学教師だからですけど何か?」
「
……
」
「ねえ何で目合わせないの?」
「何でって」
「大丈夫だよ昨日のセーラーはクリーニング出したからこれ違うやつ」
「そういう問題じゃないし分かってるなら聞かないでくれる!?」
「声おっきいよー」
キレた。あはは、可愛い。
まあ昨日の時点で今日はこうなるだろうなー、とは思いました。思いましたよ。制服えっちしよー、って誘ったのこっちだしね。嫌がるの無理矢理篭絡したのもこっちだしね。でもお前めっちゃ興奮してたよね。実際のところね。
最後までセーラー脱がないまんま何回ヤッたっけ?そりゃもう制服着れたもんじゃなかったっつーの。
悪いコトしてる、って思うの、やっぱ燃える。興奮しちゃいますよね、そりゃあ。ゾクゾクする。
「てか着てたんだからこんなとこキスマークつけたら丸見えなの分かってたろヘンタイ教師ー」
「あのねえ、」
「てかセーラーの下キスマークまみれだったのびびったけどー。朝鏡見てゾクゾクしたもん。制服フェチ?やだえっちー」
「
……
君なんなの僕のこといじめて楽しい?」
「楽しいよ?」
「
……
ここ学校だよー
……
」
「分かってるよー」
だから隣に座りましたよ。ちっちゃい声でコソコソ喋ってますよ。顔近付けてるのはわざとだけど。こっち見ないから。
見ればいいのに。学校だと必死で教師の皮被ってるの、ホント可愛いなあ。センセーだもんね、生徒に手出したなんてほんとシャレにならないもんね。
好きになったのも。誘ったのも。手を出させたのも。ぜーんぶ、ちゃんと計画して、篭絡して、逃がさないよう頑張ったんだ、褒めて欲しい。卒業までなんて待ってられない。大体このバレちゃいけないスリルを味わえるのって今だけだし?せっかくなら味わっときたいよね。みたいなね。
そういうのキライじゃないから。そっちだって、こんなとこに呼び出してふたりきりになるの、やめられないでしょ?
「ねえ化龍」
「
……
何。次小テスト白紙で出したら流石に補習に呼び出すよ」
「補習はやだなー、化龍と二人じゃないもんね」
「当たり前だろう、赤点組まとめてなんだから」
「つまんないからやだー」
「じゃあ真面目に授業受けてくれるかい」
「お前の声聴いてると集中出来ないもん」
ーーきもちよくなっちゃう。
耳元で掠めるように囁けば、ばっと化龍の顔がこちらを向いた。あは。ケダモノみたいな目してる。耐えてる。かーわいいなあ。
ごほん、と咳払い、からの深い溜め息。そのまま頭を抱えて机に突っ伏してしまった。もー。
「
……
本当にいつか君のせいで教師クビになりそう
……
」
「あははっ。チョーカイメンショクになったら養ってあげるってばー。お、なかなかいいアイディア」
「いや僕が困るんだけど」
「生徒に手出しといて今更困らないでくださいー」
大丈夫だよ。からかってるだけだから。ちゃんと気をつけてる。だから化龍がボロ出さない限りはだいじょーぶ。
デートする時は2時間掛けてがっつりメイクしてウィッグ被って誰かに見られてもバレないようにしてる、学校じゃふたりの時以外は優等生の皮被ってる。見られるようなところで怪しまれるようなことはしない。あんまり化龍が俺を呼び出すのは怪しまれるから理由も作るし、まあそもそも学校であんまふたりにならないようにしてるでしょ。ガマンできないのはお互い様なんだから。
でも、可愛いからからかうのやめられない。教師の立場と男の本能の間で必死に戦ってるの、ホントにかわいい。だいすき。
「白紙で出したのは反省してるのでー、許して?せーんせ?」
「
……
お願いだからこれ以上煽らないでくださいお願いしますごめんなさい僕が悪かったです」
「ふふん」
「でも元を正せば君が悪くない?」
「生徒に手を出す教師が悪い」
「ぐ」
大体。こんなになったの、お前のせいだっつーの。
多分、散々言われたことではあるんたけど、「惚れた男が悪かった」んだよなあ。フツーの生徒でいたら、3年間フツーの生徒で終わっちゃう。そんなの嫌だし。
色んなこと覚えて、色んな方法使って。口説き落とされたのはお前の方でしょ。こっちは先に恋に落とされてるんですよ、多少のイジワルくらいさせて欲しいよね。
禁断の恋とは甘美な響きで。ーーああでももしかしたら、生徒じゃなくなったら、スリルなくなるから案外ぽいっと捨てられるんじゃなかろうか。というのはちょっとした心配。JKブランドなくなっちゃうし。そうならないように、繋ぎ止めるのに必死なの。こっちは。
「
……
はいもう生徒指導終わり、帰っていいよ」
「都合悪くなったらそれだよーへたれめ」
「
……
週末覚えてろ」
「やだこっわーい」
目がケダモノのまんまだよ、センセ。抑えないと知らないよ。
ーーああ、もう。すごい今キスしたい。ぐちゃぐちゃにしたい。されたい。昨日あんなにいっぱいしたのに。
思い出したら腰にクる。化龍の瞳に映る自分がどんな顔してるか想像つく。ーーほんと。誰のせいでこんなカラダになったと思ってんの、責任取れっつーの。
「
……
じゃあね、センセ?」
「
……
はい、また明日」
教師と生徒の皮を被って。1週間焦れて過ごすことに、なりそう。
週末が、もう、待ち遠しい。
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