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ひだりがわ
2024-11-13 19:06:53
1371文字
Public
タケ道
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みちるが女装するタケ道 進捗その3
続きはwebオンリーでまとめて公開するかも
「じゃあ着替えてくるから
……
化粧もするから時間がかかるが、自分が出てくるまで決してのぞいたらダメだぞ?」
救われた鶴のようなセリフを残し、道流は襖の向こうへ着替えに行った。あれから三週間、約束通り道流は準備が出来たと言ってタケルを家に呼んだ。
今この襖の向こう、洗面所ででも道流は準備をしているのだろう。服を着替え、化粧をして、それは自分に見せるためだけに。
そう考えるうちに、聞こえないはずの衣擦れの音が聞こえる気がした。道流が住むアパートは家族向け物件らしくそれなりに広さがあり、廊下とドアで隔てられた洗面所からその程度の音が聞こえるはずがないのだが、襖一枚を隔ててすぐそこに道流がいるような気がしてしまう。そして自分の中では緊張と共に熱が高まって行くような、そうまるで、
(なんか、ヤる前みたいだ──)
瞬間、ガシガシと頭を掻いて、邪な考えを霧散させる。
期待のあまり緊張しているから余計なことを考えるのだ。今日は断じてやましいことをするために道流に女装をしてもらう訳ではない、決して──
しかし静かな居間で一人、そわそわとして意味もなく襖を見てしまう自分に気づき、何かしら音が欲しいとテレビをつける。適当にチャンネルを変えていれば、ちょうど同じ事務所の神速一魂が出演したバラエティ番組が流れていた。
司会が朱雀の肩に乗るにゃこの話を振り、愛らしい子猫の顔がアップとなる。朱雀と玄武の二人も軽快にトークを回しており、事務所の仲間が楽しそうに仕事をする姿にわずかに緊張がほぐれた。
「タケル、一応出来たぞ
……
入っていいか?」
足音と、それから襖越しにかけられた声にタケルの体がビクッと反応した。
「あ、ああ。どうぞ
……
」
テレビを消して襖に向き直る。その目の前でスッと襖が開いた。
「
………
っ!」
「ンンっ
……
ど、どうだ? 我ながらそこそこの出来にはなったと思うんだが」
はにかむ道流の顔は動画の時のように化粧が施され、元々男らしくも優しげな顔立ちが、甘い垂れ目が特徴的な華々しいものとなっている。ウィッグが馴染んだ肩下までの髪は緩くウェーブを描いており、黒のハイネックインナーと合わせて輪郭と首元を自然に見せている。ゆったりとしたオフショルダーのワンピースが作る末広がりのシルエットと、黒いタイツを履いているらしい大きな足がチラリと見えるのがまた、とてもそれらしく見えた。
「
……
すごい、動画の時と変わらない
……
いや、もっと綺麗だと思う」
「そ、そうか? 流石にそれは
……
加工も無いし
……
まあ確かに化粧は上手くいったな! 喜んでもらえたなら勉強してきた甲斐があった」
タケルの賞賛の言葉に道流もホッとしたように顔を綻ばした。
「本当にすごいな
……
化粧も服を選ぶのも円城寺さんが自分でやったんだろう?」
「ああ。動画を撮った時になかなか面白くてな、化粧の仕方とかは少し咲や春名に教わっていたから、自分でもメイク動画を色々見たり基本を勉強してみて
……
この服もモデルさんの動画を参考に選んだんだが」
かわいいよなあ、と道流がワンピースの裾を持ち上げながら楽しそうに語り、タイツに包まれた太い脚があらわになる。
逞しく鍛え上げられたそれが黒く透ける布に包まれているのを見て、タケルの腰にずくんと響いた。
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