丁度お手洗いを終え いつもの様に自室の席へと戻る際だったのもあり自然と身体は音が鳴ったところへと足を向けていた。
散らばっていたかけら達を集め終わり本体の箱を拾おうと目を向けた時、オルゴールの箱からゴロリと
…中身が出ていることに気がついた
幸いなことにオルゴールの本体はぽすんっと私の膝の上に落ちてきたけれど
……もう一つの “ソレ" は絨毯の上へひらりと落ちた
放置するわけにもいかず私はその紙に再度触れ拾い上げた。何故かさっきの様な事はなくすんなりと手に取る事が出来た。でも何処か落ち着かない。
すうっ
…と息を整えた後、改めて紙を眺めていると不意に裏面が気になった。もしかしたら持ち主だった人の名前があるかもしれないから
……と。あぁ、これはまるで人類が月の裏面に興味を示した時の様に
……あの時の私もこの紙の重力に引っ張られていたのかもしれない。
………裏返しにした瞬間、私は目を見開いた。
その引力に引かれた先で、その未知の領域には
……
その瞬間だった
…!うん、よく覚えてるよ
…!だって
暫くキラキラと光る世界を
…パチパチと弾ける光を見つめながら『どうして今まで
…世界の声を忘れていたんだろう
……』と私は考えたけれど、いつの間にその問いは頭の隅っこへと追いやられていた。それ程に世界は私を離さなかったから
…!どのくらい座り込んでいたんだろう?きっとかなりの時間が過ぎ去った後だったと思う。ほぅ
…としている私は下から聞こえるキッチンの音に耳をむけていた。リズムのいいまな板と包丁が当たる音、鍋を混ぜる音が聞こえる
……思考するよりも先に私の身体は動いてて
…自室のドアを勢いよく開け階段を駆け降りる。『早く言いたい!』『伝えて!』と胸の中から騒ぐ言葉達を一生懸命抱えながら
…私はリビングのドアを開けて中にいる彼女へ向けて声をかけた