なりさ
2022-03-07 02:01:26
2474文字
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親愛なる友人へ

GIANT KILLINGの二次創作です。
よくある友達へのメッセージ。
遠い昔なら手紙、今なら通話やメールアプリ。
ストッフがポーランドの方だということを思い出しました。

やあ、ストッフ。
日本の生活には慣れたかい?
本物のFUJIYAMAは君の目からはどう見えたのかな。
写真であれだけキレイなら、本物はもっと目を奪われるんだろうね。
遠い国で始まる君のフットボール人生が実りあるものになるように応援してるよ。





やあ、ストッフ。
僕の怪我の心配をしてくれてありがとう。
古傷を庇ってたツケがまわっちゃって治るまでに時間がかかるって言われたよ。
しばらく入院することになるから、きっと時間が有り余るんだろうな。





やあ、ストッフ。
代理人から聞いたよ。
日本で大活躍してるんだって?
僕は明日病院だよ。
検査結果が悪くないよう君も祈ってくれるかい。





やあ、ストッフ。
怪我で離脱してから初めてクラブハウスに寄ったよ。
チームメイトの練習を見るなんて久しぶりだったよ。
フットボールをやっているみんながこんなに羨ましく見えたことはなかったよ。
大きな怪我して初めてそんなことに気がつくんだね。
君も怪我には気をつけて。





やあ、ストッフ。
僕の怪我の後からスターティングメンバーとして出ている後輩がね、
試合のたびに少しずつ成長しているんだ。
僕のポジションをいつ奪われるのかドキドキしてしまうよ。
この怪我がなかったら彼とポジション争いしたのかもしれないし、僕もうかうかしてられないね。





やあ、ストッフ。
僕は元気だよ。
再検査の結果は良好だって。
医者もリハビリをきちんとすれば来シーズンは選手としてフィールドに立てるって言ってくれたんだ。
リハビリは大変そうなんだけど、僕はもう一度フィールドに立ちたいから頑張るよ。





やあ、ストッフ。
この間ハットトリックを食らったんだって?
相手はアジアカップで活躍した選手って聞いたんだけど、僕の代理人も彼に注目してるって話だよ。
君の調子は悪くないけれど、相手はそれ以上の活躍を見せたんだってね。
どんな選手なのか興味があるから、また話を聞かせてくれよ。
あと、相変わらず腹いせのやり方が容赦ないね。
遠い国にいても君らしくて笑いが止まらなかったよ。





やあ、ストッフ。
今日の試合で、僕のポジションに入った後輩がすごい活躍をしたんだよ。
彼はスタジアムにいる人皆の心を掴むプレイをしたんだよ!
僕も今日の彼のプレイに痺れてしまったよ!
今日の90分で彼はきっとこの国のフットボールファンたちの心に残ったと思う。
ちょっと悔しいね。





やあ、ストッフ。
そっちのシーズンが終わったって聞いたよ。
このままプレミアのシーズンオフの時期までそっちにいるのかい?
もしこっちに来る予定があるなら会わないか。
君から極東の国の話を聞きたいしね。
僕の方はリハビリ中心の生活が続いてて退屈なんだ。
時間の調整はつきやすいから連絡くれたら嬉しいな。





やあ、ストッフ。
トレーニングは順調かい。
この間は一緒に試合を観てくれてありがとう。
君に後輩の活躍を見せることが出来て僕も嬉しいよ。
君がいうとおり、彼はこのシーズンを終えたらもっと強いチームに行けるかもね。
僕がフィールドを離れてからたった数ヶ月しか経ってないのに、
いつの間にかポジションは彼のものになってしまったよ。
とても悔しいけど、まずは怪我を治さなくちゃ。





やあ、ストッフ。
心配してくれてありがとう。
今の処はまだ通常通りの日程を消化してるよ。
僕も変わらずリハビリ中心の毎日だよ。
確かに情勢が不穏になってきて、誰もかもが遠くを見ることが多くなったよ。
そういえば、最近後輩の彼も遠くを見てることが多いって聞いたんだ。
何事もなかったらいいのだけど。
そっちの冬はどうだい?
こっちほどじゃないって君は笑うだろうけどね。





やあ、ストッフ。
僕を気遣ってくれてありがとう。
国境には自主的に避難する人がここ最近増えているってニュースが流れたけれど、
僕の生活は変わっていないから心配は無用だよ。
でも、やっぱり最近は明るい話題が少なくて、ちょっとつらいね。
なにかそっちで楽しい話があったら教えてくれよ。





やあ、ストッフ。
この間はありがとう。
君から送ってもらった写真を見てると、僕もそっちに行きたくなってしまったよ。
君の写真で見るFUJIYAMAもとてもキレイだね。
僕の怪我が治ったらぜひそっちへ遊びに行きたいな。
その時は案内をお願いするね。

追伸
そういえば、この間クラブハウスに行ったときに、後輩の彼が上層部と揉めていたんだよ。
僕には何があったのかは分からないけれど、あまりいい空気じゃなかったんだ。
何事もなければいいのだけど。





戦争が始まってしまったよ。
避難してくる人は日に日に増えてる。
国境の混乱がここにも少しずつ影響してきてるんだ。
これからどうなってしまうんだろう。





どうしてなんだ
なんで彼は!





聞いてくれ、ストッフ。
後輩の彼が故郷に帰ってしまった。
祖国のために戦うって連絡して、彼の故郷へ向かう列車に乗ってしまったそうだ。

誰も止められなかったって

彼はこれからが期待できる選手なのに

戦争が彼から未来を奪ってしまったよ





彼に連絡をしたんだけど出ないんだ
彼は今どこにいるんだ





取り乱してすまない。
君の言う通り、僕も祖国が戦争を始めたら同じ行動をとるかもしれない。
君の言葉が僕を正気にしてくれたんだ。
彼が行ってしまったことを悔やむことだけするのはやめるよ。
彼が戻ってきた時には彼とポジション争いが出来るよう怪我の快復に務めることにするよ。





あれから数日経つけど、まだ彼とは連絡が取れないんだ。
この戦争が終わって、彼が無事戻ってくるのを僕は祈るよ。
僕に出来ることはそれしかないから。



親愛なる友人、ストッフへ。
どうか君もこの戦いが終わって彼が無事に戻ることを祈ってほしい。