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三毛田
2024-11-11 21:46:26
1082文字
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1000字2
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08 008. 眩しい笑顔
8日目 それはある意味偽りだった
列車に乗ってすぐの頃は、ボーッとしていたり自分の考えなんてないような空気を醸し出していた。
ベロブルグでは、突然ゴミ箱を漁り出したり、ポストの口に挟まっている郵便物を中に押し込んだり
――
これに関しては、褒めるべき行動なのだが
――
、柵を舐めたりと奇行が多く。
流石の三月も引いていたのを覚えている。
でも。
何もトラブルがなく、本人にとって嬉しいこと、楽しいことがあるとすぐさま眩しいと思える笑顔を向け、
『丹恒!』
俺を呼ぶ。
ああ。やはり、眩しい。
思わず目を細めると、
「丹恒、どうした?」
不思議そうに首を傾げ、俺を見る。
「ちょっと眩しく感じた」
「そっか。サングラスかける?」
「そこまでではない」
断わると、ふと手を伸ばしてきて。
俺よりは体温の高い指が、頬に触れる。
「具合が悪いわけじゃなさそうだ」
「ああ。それは問題ない」
「ならよかった!」
暫く頬に触れた後、そっと離し。
「そうだ! これ、食べる? なのにもらったお菓子なんだけど」
と、彼はチョコレートのかかった棒状の菓子を差し出してきた。
「甘いんじゃないか?」
「これはビターだって言われた!」
「なら、一本だけもらおう」
「はい、どうぞ」
袋から取り出そうとしたら、サッと避けて。それから、一本だけ出して俺の唇に押し付けてくる。
確かに、甘くないなと思っていると、また頬に手が触れて。なんだろうかと思っていたら、逆側を食べ始めて。
停める暇もないほどのスピードでサクサクと食べていき、唇が触れ合う。
「丹恒、油断しすぎ。もっと強く拒まないと、こうやって俺に唇を奪われちゃうんだから」
ぺろっと舌で唇を撫でた後、俺の唇を指でなぞり。
一気に顔に熱が集まる。
これまでは無邪気な子供のふりでもしていたのかと疑ってしまうほど、今の彼は別人のようで。
「好きだ、丹恒」
唇を撫でていた指が、顎に触れ。
くいっと軽く上を向かされ、また唇が触れ合う。
キスされたのだと、気づいた。
逃がさないというように、後頭部に手が回って。
「丹恒、好き」
また好きだと告げるギラギラした瞳は、眩しいを通り越している。
押し倒されないだけ、マシだろう。
眩しい笑顔に、少々ドキドキしていた時期の俺を殴りたくなった。
「ね、丹恒」
後頭部に回っていた手が、胸に触れて。
「心臓、鼓動が早いじゃん。ドキドキした?」
「
……
少し」
素直に答えると、嬉しそうに笑う。
「丹恒、もっとキスしていい?」
「断わっても、してくるんだろうお前は」
「うん、当たり」
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