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けろか
2024-11-10 18:46:27
3067文字
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性癖パネルトラップ②メイド服×片方手のひらサイズな竹くく
性別パネルトラップ②メイド服
いただいたお題が片方手のひらサイズ竹くくでした!
🎋×ちっちゃくなっちゃった📛です〜!
「見てみて留三郎!新しい薬が出来たんだよー!」
「やめろ伊作今こっちにくるなそこはさっき喜三太がなめくじをぶちまけた
――
」
「えっ、あっ、ああーっ滑ったあー!あー薬の壺が偶然通りがかった竹谷の方に」
「八左ヱ門っ、あぶな
――
」
「おおおそれを久々知が庇って!熱い友情じゃないか!って、
……
あー」
「友情なのかな? あ、わあ!ちっちゃくなったあ!薬の効果は確かみたいだね!」
「せんぱいたちぃ、随分と説明くさいセリフですねぇ」
***
突然、目の前で青白い光に包まれた兵助の体が、みるみる小さくなっていく。俺は反射的に両手を差し出し、光が収まった時には、手のひらに乗るほどの大きさになってしまった恋人を受け止めていた。
そんなこんなでいつもの不運が伝播して、兵助が伊作先輩の作った薬を被ってから、半刻。
彼は今、俺の目の前で初めて見る珍しい衣装に袖を通している。山本シナ先生に借りた南蛮の人形用の服は、黒地のワンピースドレスに真っ白なエプロン、首元と裾には幾重にも繊細なフリルが縫い付けられていて、極めつきに背中には大きく結んだリボン。ワンピースはゆるく裾広がりに膨らんでいる。本場の物だけあり、細部まで丁寧に作られていた。
「おほ、似合うなあ、兵助」
「動きにくい。なんかひらひらフリフリしてるし」
「フリフリの割烹着いつも着てるじゃん」
「あれとは違うんだよ」
ワンピースの裾を掴み、兵助が眉を寄せた。癖のある黒髪が揺れる。歩こうとするたび、布地が邪魔になって躓きそうになるので両手で持ち上げようとしてみたり、背中のリボンが気になって手を伸ばしてみたり。子猫が自分の尻尾で遊んでるみたいだ。
「でも南蛮の女中の服
――
メイド服って言うらしいんだけど。まあ要するに下働きの制服だから、山本先生が持ってる洋服の中で一番動きやすいらしいぞ」
「女中
……
」
実家の女中さんたちの顔でも思い浮かんだのか、兵助は眉間に皺を寄せ、唇を薄く結んだ。なんとも言えない顔だ。
普段から端正な顔立ちだとは思ってたけど、こうして手のひらサイズになると全部がよく見える。通った鼻筋に長い睫毛、真っ直ぐな瞳。しゃんと通った背筋。細い腰。近くなのに、全体を一度に見渡せるのがなんだか新鮮だ。
「似合ってるって!」
「八左ヱ門はなんでも似合うっていうから嬉しくない」
「だってなんでも似合うじゃん」
「褌一丁なのを似合うって言われたのはさすがに喧嘩売られてるかと思った」
「売ってないって!買ったのは兵助のほうだし!本心なのに」
そう、本心だ。大浴場で着替えの時に見た褌姿も、今このメイド服も、同じようにいいなと思う、好きだと思う。己に組み敷かれて、一糸纏わぬ姿で乱れる姿も、全部兵助にしか出せない魅力がある。もっとも、口にしたら確実に喧嘩になるから言わないが。
兵助がもぞついて、黒いスカートが揺れるたび、レースの陰から覗く足首に目が行く。そういえばこの下は一体どうなってるんだろう。好奇心から、指先が自然とそこに伸びていった。
「あ、ちょっと、こら」
「よく出来てるよなあ、これ。さすが山本シナ先生」
黒いスカートの裾をつまみ上げる。レースの縁取りがふわりと持ち上がって、細い足首が覗く。白い靴下に包まれたそこは、今なら本当に折れてしまいそうだ。
奥には、南蛮の貴婦人たちが身に着けるという下衣、ドロワーズが見える。何枚も重なった薄い布が、彼の脚を包んでいる。なんか、胸がドキドキしてきた。でも、こう隠されると見たくなるっていうのが、男の心理なのではないか?
「おいって、だめだってば!」
「いいじゃん、ちょっとだけだって」
普段なら一発で蹴り飛ばされるところだけど、今の兵助は手のひらサイズだ。抵抗をいなすのは、言葉通り赤子の手をひねるくらい容易い
――
「いってぇ!」
予想外の痛みに思わず手が跳ねる。人差し指の第一関節に、可愛らしい歯形がついている。なるほど、噛まれるのは予想外だった。
「っは、もう!本当にだめだって」
真っ赤な顔で兵助が囁く。手のひらの上で大きく息を吐くたび、フリルのスカートが揺れる。まるで怒ったハムスターみたいに頬を膨らませて、それでも凛とした顔つきで睨まれた。
「八左ヱ門、絶対ちょっとだけで終わらない!
……
この先どうするんだ、俺壊れちゃう」
心臓が大きく跳ねた。手のひらの上で乱れる兵助の姿が、とても鮮明に思い浮かんだからだ。うん、やっぱダメだ、可愛すぎて壊したくなるだろうし。
「そ、だよな、こういうのは戻ってから
……
」
「だから!そもそも!最初から!戻る方法探してたんだろ!」
「だよな、そうだった、」
手のひらの上の兵助に叱られて、思わず背筋が伸びる。
でも、待てよ。戻る方法、戻る方法って言ってるけど、兵助、あんまり必死じゃなくない?何かあるのかな。兵助のスカートが僅かに揺れるのを見て、ふと気付く。
「兵助、なんか思いついた?」
「
……
いやなんでもない」
「気になるだろ!言えよ!」
もごもごと口ごもる。白い手がスカートの裾を握ったり放したり。その仕草がまた、妙に色っぽい。かわいい。
「
……
さっき資料で渡された南蛮の絵本で」
「絵本」
「口吸いしたら呪い?が解けて元に戻るってあった」
「おお!じゃ、してみよ」
「
……
うん」
俺の手のひらの上で、兵助の長い睫毛がゆっくりと下りていく。赤らんだ唇が、かすかに開く。
いつも見ている仕草なのに、彼の全身をこうして見下ろすとなると、やっぱり特別に感じる。黒髪が首筋に落ちる様子も、スカートの裾を握る指先も、閉じた瞼の向こうで震える睫毛も、愛しさが全部が一枚の絵に収まったようだ。
「八左ヱ門
……
?」
不安気な声が上がって、我に返った。
「
……
狙いを定めるのがむずい」
「狙いって」
「いや唇が小さすぎる。ぶれそう。だから兵助からして!」
「え」
普段は八左ヱ門から仕掛けることが多い。だからか、兵助の頬が更に紅く染まった。
「わかった、いいよ
……
」
俺の手のひらの上の兵助が、つま先立ちになる。黒いスカートの裾が、風に揺れる旗みたいにひらひら揺れた。
手のひらに載せた小さな恋人を、そっと唇まで運ぶ。近づくにつれて、兵助の吐息が俺の唇をくすぐる。温かい。こんなにちっちゃいのに、温度は変わらないんだ。
指先に感じる体温が、どんどん熱くなっていく。温度がゆっくりと近づいてきて、小さな点と面とが重なった。
その瞬間、部屋中が眩しくなった。先程のようなまばゆい光が、二人を包み込む。
「あ、
……
」
「も、戻ったぁーー!」
「兵助ぇ!よかったなあ」
光が収まると、元の大きさに戻った兵助が目の前にいた。
ぎゅうっと抱きしめる。今度は自分の方が兵助の胸に顔を埋めるみたいな格好になる。懐かしい兵助の匂いがした。
しかし借りていた衣装は元の大きさには耐えられず、破れ落ちてしまっている。つまり俺は制服姿なのに、兵助は何も着ていない。
けど、まあいいか。いつも見てる姿だし
——
と、その時。
「二人ともー!解毒の方法がわかったよ、といっても時間経過なんだけど、あ
……
」
弾んだ伊作先輩の声と共に、障子が開く。冷たい空気が流れ込んできた。その温度に負けないくらい、場の空気が凍る。
「伊作先輩、ちがうんですこれは」
「ごめん、お邪魔しましただね」
「「これは、違うんです、伊作先輩ー!」」
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