【能楽鑑賞】#165 銕仙会定期公演

能「巻絹」「善界」 狂言「鐘の音」

銕仙会定期公演〈11月〉

観世能楽堂
2024年11月8日(金)18:00開演

能「巻絹」出端之伝
 巫女:大槻文藏
都ノ男:大槻裕一
 臣下:殿田謙吉
 下人:山本泰太郎

 笛:松田弘之
小鼓:観世新九郎
大鼓:亀井広忠
太鼓:金春惣右衛門

狂言「鐘の音」
太郎冠者:山本則孝
   主:山本則重
 仲裁人:山本則秀

能「善界」
  善界坊/天狗:観世淳夫
     太郎坊:谷本健吾
比叡山飯室ノ僧正:舘田善博
      従僧:梅村昌功、野口琢弘
      能力:山本凜太郎

 笛:藤田貴寛
小鼓:吉阪一郎
大鼓:柿原孝則
太鼓:梶谷英樹

*・*・*

シテ方の推しである文藏先生の貴重な都内公演だったので、行ってきました。他にも狂言が山本家で、笛も大好きな松田先生で、広忠さんは言うまでもなく演者が俺得でした✨

また今回はどの演目も過去に観たことのある演目だったので、各々の曲の世界に入り易かったです。良い会でした。


能「巻絹」出端之伝

配布された解説のパンフには、使用面が「増髪」と書かれていたのですが、実際の舞台では「増女」に変更。面の事は完全に素人なので、あとで調べたのですが、どちらも女神面には変わりないようで、ただ「増髪」の方が乱れ髪になっていて、神が乗り移った状態を表しており、より格式が高いようでした。

なんで変更になったかは分からないけど、この日に観た巫女様はパッと見、普通の若い女性だけど、そこに巫女本人の意思はなく中身はまさに神!って感じのオーラでした。もちろん、神が抜けて巫女に戻った時のオーラも然り。流石、文藏先生👏👏👏

舞も素敵で、ずっと観ていたかったなァ🥹✨
てか、鬼滅の時もそうだけど、中身おじいちゃんなのに、ちゃんと若い女性(女神)に見えるって、お能って凄い世界だなァと改めて。

一方、ツレは裕一くんで今回は直面の役。
炭治郎のイメージがすっかり定着してしまったのか、普通のお能の会で直面の彼を観るのが何だか新鮮な感じがしました(地謡で見掛けた時は、そんな事思わないんだけど🙄フシギ)。


狂言「鐘の音」

和泉流では何度も観た演目ですが、大蔵流で観たのは初めて。演出がかなり違っていて、とても新鮮味がありました✨

大蔵流の鐘の音では主人が太郎冠者に、鎌倉へ行って「付け金の値」を訊いてこいとハッキリ言っていたのに、太郎冠者が「撞き鐘の音が何の役に立つのだろう?(意訳)」と完全に勘違いした状態で寺を周るノデ(ここで客も察してクスクス笑っていた)、鎌倉=お寺の先入観恐るべし😂

ちなみに、帰宅後に怒られた太郎冠者が「それならそうと、付け金の値とちゃんと言ってくれ(意訳)」と言うのですが、いや、ちゃんと言ってたのよ、アナタが、付“け”と撞“き”を勝手に聞き間違いしたのよ😂笑

怒った主人が「コイツは生かしておいても役に立たない(意訳)」と言い出した時は、そこまで😲⁉️と思って、思わず笑ってしまったが😂、確かにこんな太郎冠者のポンコツっぷりにイライラしてしまう気持ちも分からなくもない🤣

他にも、和泉流とは巡る寺も違うし(最後の2箇所は一緒かな)、音色も違う。和泉流はヴォーカルテクニックを駆使するけど、大蔵流は「ガーン」「チン」「コーン」といった感じで、これはこれで、演者の言い方にも左右されるんでしょうが、今回はジワジワきました😂

鐘の撞き方も太郎冠者自らやる場合もあれば、撞けない時は石を投げたり(⁉️)、住職が撞くのを待ってみたりとバラエティーに飛んでいたのも興味深かったです(大蔵流は背景の描写が細かい演出が多い気がします)。

主人への報告時は、和泉流は一通り話を聞いてくれますけど(しかも漫才チックに)、大蔵流では速攻で主人の怒りが頂点に達していました😂

そして逃げ惑う太郎冠者。そこへ和泉流には居ない仲裁人という役が出てきて仲裁するという流れでした。仲裁人が必要なくらい、主人は怒りMAXでした😂


能「善界」

シテを務めた観世淳夫師、比較的小柄な方かと思うのですが、後シテの天狗になって出てきた時は大きく見えて、いかにもヘンシン!って感じでカッコ良かったです✨(でもやられちゃうのよね😂)

ワキ方の舘田善博師は、美声揃いのワキ方の中でも、私的に一番ええ声で好きなので、今回はメインで観れて嬉しかったです(いつもはワキツレで見掛ける事が多いので)。くすみピンクサーモン系の装束が、軽やかさと品があり素敵でした。欲を言えば、もっとお声が聴きたかった〜👂️✨



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