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ミズト
2014-02-25 02:40:08
1849文字
Public
ファイブレ
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ダウトとピノクルがちゅっちゅしてるだけの落書き
ダウピノ甘々短文
あ。
広間に入っていくダウトの背中が廊下から見えた。自室に戻る途中だった。特に用があるわけでもなかったが、消えたダウトの背中を追って、広間の扉へと向かった。もしかしたら二人きりになれるかも、というちょっとした期待を抱いて。
「ダウト」
広間のソファーに腰掛け、机に本やら紙やらを広げて自分の用事を進めていたダウトは、呼ばれてついとピノクルを一瞥したあと、まばたきで答えてまた視線を机上に戻した。
普段と変わらないダウトの態度に、しかし今は少し不満が募った。
「ねぇ」
机を挟んで向かいに立ち、明確な意思を乗せて呼ぶ。今度はダウトもピノクルに目線を合わせてそのまま固定させた。
「なんだ」
「隣座っていい?」
「構わない」
そう言うとまた机上に視線を落とす。ピノクルの口角は次第に下がっていく。ダウトの隣に腰を下ろしてしばらく無言で待ってみても、隣から何かアクションが起こることはなかった。
こんなの子供っぽいよな、面倒くさいって思われるだろうな、とちらりと考えたが、募る不満にもすんと覆い隠された。
「あのさぁ」
「なんだ」
視線を寄越しもしないダウトにしびれを切らして、ピノクルはダウトのジャケットの襟を引っ掴むと、力任せに押し倒して覆い被さった。ダウトの耳元に緑の髪がぱらりと落ちた。
「僕ら顔合わせるの何日ぶりだっけ」
「
…
? 突然何を」
「いいから」
普段の穏やかなピノクルとは違う鋭い眼差しに圧され、ダウトは記憶を遡る。
「
………
2週間ぶりくらいか?」
「そうだね。最後に会ったのは5人でメランコリィのジェット機で小旅行した時だったから」
「
………
それで?」
「二人きりになるのは何日ぶりかな」
「
………
。
………………
。すまない。覚えていない」
ダウトの襟を掴んだピノクルの手がわなわなと震える。
「そう!覚えてないくらい前のことなんだよ!で!まだ僕の言いたいことがまったくわかってない顔してるけど!というかこの体勢で大した反応もしてくれないとかむしろ自信なくなってきてるんだけど!」
理由はわからないが激昂しているピノクルに、ただ単に謝っても意味はないとわかってはいたものの、ではピノクルが何を責めているのか考えてもわからなかったので、更なる激昂を煽る結果を覚悟しつつ訊ねた。
「何をそんなに怒っているんだお前は」
「
……
もう怒る気もなくすよ
……
。幾らなんでも鈍感を通り越したレベルにいるよ君は
……
」
「はっきり言ってくれ。お前が思ってるほど俺は物分かりが良くないみたいだからな」
「ほんとだよ。ここまでとは思ってなかったよ」
吊り上がった眉を今度はしゅんと垂らしてため息をひとつ。
「ダウト、僕のこと好き?」
改めてそう訊ねられると、さすがにはっきりと「好きだ」と返すのは気恥ずかしく、しかしきちんと答えないと目の前のピノクルがどんどん萎んでいくような気がして、ぎこちなくも「好きだ」と返した。
「じゃあ君はきっと、淋しくない人なんだね。好きな人と会えなくても、一緒にいなくても」
降ってくる声が震えてきて、この馬鹿、俺はそういう、人の気持ちを汲み取って動くのが不得手なのだから、やりたいことも言いたいことも遠慮するなといつも言っているのに。
ピノクルの頭に手を伸ばして引き寄せ口づけた。胸を押されて拒まれる。
「誤魔化さないでよ」
「お前こそいい加減回りくどいやり方はやめろ」
元々本気で抵抗する意思はなかったようで、力を込めて引き寄せると難なく口づけられた。息をするたびわずかに開く唇に、自分の唇をふにふにと押し付ける。
「ちょっ
…
、と待っ
……
、待って
………
。君やたらと可愛いキスするな!?」
唇を離すとまたよくわからない理由で怒られた。釈然としない顔でダウトは言った。
「淋しいなら俺のところに来るなり連絡を寄越すなりすればいいだろう」
「いつも僕からじゃないか。たまには君から会いたがってほしいっていう僕の気持ちは無視か」
「お前に会いたくないなんて言った覚えは一度もないが」
「
………………
ずっっっるい
………
」
へなへなと体の力を抜いてダウトに身を預ける。耳元で「君が悪いんだぞ」とぶつくさ非難の言葉が聞こえた。
「もうキスはいいのか」
「
……
君って本当に面白いよね」
続きは君の部屋でしよう、もっとやらしいやつ。そう笑いながらピノクルは体を起こし、ダウトの襟首を引き上げた。
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