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瀬
2022-11-04 22:06:25
1599文字
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ファビメド大正っぽい世界パロ
いちゃこら妄想短文です。一応R18とします。
日本でいう大正時代
……
のような世界、ヒトと狐族という亜人の一種が主に暮らしていた。
狐族は大昔にヒトを化かしたり悪事を働いていた事によりヒトから忌み嫌われていた。また近年、狐族も少数種族である自分達を攫い高額なドレイ等として人身売買をしていたヒトを大変嫌悪していた。現在は狐族もヒトの居ない土地に移り住み、極力関わる事の無いよう両者は暮らしていた。それでも、ヒトの一部は狐族を狙う事を止めた訳ではないし、狐族もヒトに化けて報復したり完全に種族間の揉め事が無くなった訳ではないのだが。
ヒトのファビエルと狐族のメドナムは物心の付き始めた頃、両者の住む土地を隔てるように広がる森で偶然出会い、気が合ったのかそれから家族友人らに見付からぬよう細心の注意を払いながら度々人気の無い森で会ってはそっちの方はどうです、どうだと話したり果物を採ったり等して遊んでいた。たまに些細なことから喧嘩する事もあったが、気が付くと二人は何時もの森の何時もの場所に居た。やがて成長して行く中で互いの種族間にある問題も深く理解する事になり、それは静かにだがじりじりと二人にとっての重い枷となっていった。
幸い、周りに気が付かれる事無く二人は青年まで成長し、代々医者の家系であったファビエルは親の治療院を継ぐ為勉学に打ち込む事になり、二人が会う回数も減っていた。
とある日の夜、ファビエルが自分の部屋の窓を軽くコツコツ叩く音がしたので振り向くと狐族の象徴とも言える耳と尻尾が消え、ヒトそのものの見た目をしたメドナムがいた。どうやらついにヒトに化ける術を覚えたらしい。
部屋に居る時は元の姿で過ごした。ファビエルはメドナムのそのふわふわの尻尾の感触が気に入っているのか、よく撫でながら文字をしたためていた。メドナムはたまにくすぐってぇと言った。だが特に止めさせる気は無かった。
それからメドナムはヒトの姿となり度々ひっそりと訪れ元の姿に戻り静かに、しかし家族の居ない時は小声で雑談をしたり、勉強の邪魔をしない程度にファビエルの部屋で過ごす
…
という日を繰り返していた。
やがて、二人は種族も性別も今更と気にする事もなく、大層な愛の言葉を告げたからという訳でも特になく、ただいつの間にか風が流れるように自然に互いを求める様になっていた。
ぎこちない愛撫と接吻を覚えてから暫くしたある日の夜、メドナムは尻尾をピンと立て、伏せ目がちで"したい"、と小さく言った。ファビエルは大きく驚く事もなく、それが答えであるかのようにメドナムの綺麗な額に優しく口付けをした。
交わる際、"絶対に大きな声を出してはならない"という条件をメドナムは自ら布を口に咥えて必死に守っていた。その口は布ではなく、ファビエルが塞ぐ事もよくあった。普段の物腰柔らかな姿とはまた違う確かに自分に向けられた熱にメドナムは目眩を覚えた。
んっ
…
ふっんんっ
…
というような鼻息混じりの喘ぎと淫靡な水音だけが、いつも部屋の中に響いていた。狐族特有の耳と尻尾、そして胸下から下腹にかけ少しばかり生えている黄金色の体毛をファビエルは肌で感じていた。抱き付くメドナムのヒトよりは鋭い爪が背等に刺さる事も度々あったが、それも狐族であるメドナムの一部であると思うと快楽ですらあった。
ファビエルが一度、メドナム尻尾の付け根を指先で撫でる事があったが、大きく甲高い声を思わず出しかけ、以降メドナムに禁止された。勿論、禁止されるまでもなくファビエルも、ええ、止めておきましょう、と言った。
ファビエルが、何時か貴方が何も我慢する事無く声を出せる日が来ればいいのですが、と真っ直ぐな眼差しで言うと、一拍置いてメドナムは、おう
…
と微かに顔を紅くし複雑そうな表情をした。
二人の望みはヒトとヒトが、狐と狐がそうする様にただ平凡に暮らす事だった。
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