しちろ
2024-02-23 10:21:01
2004文字
Public LOM・連載主人公の短編
 

はかせました

●これまでのあらすじ●
LOMオフ会で『LOM男性キャラの誰かにふんどしかビキニパンツを装備させろ』と宿題が出た。

「突然だが男性諸君、マナの聖域の宝箱より古の三種の神器が見つかった!」
「おお!」
 棒の前にそろうのは、瑠璃とエスカデ、ラルク、赤ずきん。未知のお宝発見に、今日は大いに盛り上がっていた。常日頃面倒くさい連中だが、なんだかんだ男はこういうのには弱い。ついでに言うと、この面子がそろうと大抵ろくなことにならない。
 神聖な光を放つ神器を片手に、棒が刺さった英雄は取説を読み上げた。
「女神のふんどし、女神のハチマキ、女神の地下足袋だよ! これを装備すると伝説の神具がマナの聖域より降臨するという……
……いよいよ、節操もへったくれもなくなってきたな」
 実家が遠い少年は近頃、本気で帰郷を考えていた。棒の手の中では、金色のふんどしが神々しくも光り輝いている。
「いやあ、これはめでたそうだね! みんなでフル装備しておみこし(神具)担ぎたくなるね!」
「先にオチを言うんじゃない」
 ひとまず、これを男たちが装備すりゃ本日のミッションクリアなのである。
 モンダイは、この装備がLOMのビジュアル的に許されるのかということだが……
「なに言ってるんだ。オレたち、ふんどし(お題その一)は過去に装着済みだぜ?」
 瑠璃が得意げに言うと、帽子の少年がげんなりした。
「そうだったっけ……」※詳細はpixivにあります。ほんとにすみません……
「これ以上となると、我々には全裸くらいしか残されていないが」
「全裸ネタはもうやってる。お前(エスカデ)と瑠璃と俺とで温泉入っただろ。……思い出したくないけど」
 赤ずきんの少年は、瑠璃とエスカデの♡セクシー入浴スタイル♡にトラウマがあるらしい。
「変態しかいないじゃないか!」
「最初からそうだよ!」
 ラルクの叫びも今さらと言ったところだ。ちなみに彼を見て、三種の神器が一番似合いそうだな……と何人かは思った。
 瑠璃が改めて口を開く。
「ところで、オレたち男全員ぴちぴちのビキニパンツを装着している現状については、誰も言及していないが?」
「文字だとわからないな」
 エスカデの言葉に、みな同意した。
 説明しよう。漢たちはいま、もれなくタイガービキニ(メンズタイプ)を装備していた。こちらも聖域より発見された、古(聖剣2)より伝わる聖なるパンツらしい。女神さまのいかなる思し召しか、ご丁寧に人数分そろっていた。
「これ、本来は女性専用装備だろ。ブラジャーはどこ行った?」
「時代とともに失われたため、女性は装備できなくなりました。というわけで、女の子のあたしはセーフ」
 どこで覚えたのか、棒の英雄が野球拳のポーズをとった。
「だからって俺たち全員に履かせるなよ。これ以上シモネタ増やしてどうする気だ」
「そんなん今さらだよ。キミこそその変な帽子とりなよ、頭部だけ暑苦しいんだよ。ハゲてんのかよ」
「ハゲてないよ。お前こそその棒とってみろ、できないだろ」
「できるわけないでしょ、棒はあたしのアイデンティティそのものだよ? これを取ったらあたしは棒じゃなくなるんだよ!」
 ぶっちゃけ、棒や頭巾をとられると地の文でコイツらをなんて書いていいのかわからない。
 騎馬戦よろしくお互いのアイデンティティ(棒と頭巾)を取り合いはじめた不毛な英雄たちは放っておいて、瑠璃たちは向き直った。
「ところでエスカデ、パンツのサイズ間違えてないか?」
「大丈夫だ、ギリギリ見えてはいない。聖騎士のプライドにかけて法律は順守する」
 エスカデはクイックアタックで素早くいくつかポーズをとった。安心してください穿いてますよ!
「安心できないよ、見えそうだよ!」
 頭巾に魂の棒を取られかかっている棒が叫ぶと、瑠璃がニヒルに笑ってみせた。
「ポロリもあるぜ?」
「あっちゃダメだよ、捕まるよ!」
「誰だアンタ」
「あたしだよ!」
 少女A(元棒)が少年A(元頭巾)の赤ずきんを握りしめて手を振り回した。なお、少年に引っこ抜かれた11本の棒はその辺に散乱している。
「ラルクは……穿いてなくてもいいような気がするな。ふさふさだし」
「だと思うだろう? ところがどっこいポロリもあるぜ?」
「ダメだよ、ドラグーンのドラグーンとか誰も望んでいないよ! なんでみんなポロリ前提なんだよ!」
「そう思うなら、最初から穿かせるなよ……
 頭巾を失い、もはや誰かも分からない少年Aが嘆息した。


 なお、この後ドミナでモンスター襲撃事件が発生、着替える間もなくパンツ部隊が出動。
「きゃああ、モンスター! いえ、パンツよーーー!」
「安心してください、穿いてますよ!」
「ダメ、目が離せないわ、なんて危険なの!」
「ポロリもあるぜ!」
「ダメじゃん!」
 いろんな意味で(特に警察と御婦人方の)注目を集めたが、棒と頭巾の棒と頭巾がなかったせいで、英雄一味だとはバレずに済んだのだった。