「お前さんあの祠を壊したんか、ひひひ」
気味悪い老人が折れた櫛のような隙間だらけの歯を見せ笑った
「よろしいよろしいそれも面白い、time consumingが過ぎたんじゃ神くんは」
ああいうのはのう、悪いものをそこにとどめ置くばかり、供養し鎮めるばかりじゃのうて、長い時間かけて良いもの、ありがたーい守り神さんにまで変える場所でもあったんじゃよ?じゃがのう、その間には物わかりの悪い者、短気な者、何も知らん何も解らん、壊したものを元に返せる死んだ者も生き返ると思うピカピカの一年生もやって来るわなあ祠も破られるわなあひひひ
「早乙女研究所に ようこそ」
ええっとなになに『もう内臓もボロボロで長くは生きられない』?はい神くん、アニメ追加設定きたこれぇー!そうかそうかそれだけ血肉を削ってみておったんかのう、何か知らんけど。
自分の生きとる間に何か一区切りでも付けたかったんかのう、でなきゃ「神隼人」がどうして「あの」あとそうもたいそうな傷を負えた?誰が傷を付けられたというんじゃぁ?
宙にのばした節くれ立った指がそこで何かを掴みつまびらくような、それとももはや施す術など無いと諸手を挙げ宙をかきむしるような。
祟り神が守り神になるなら
守り神だったものが山の奥底にもぐり何かに変わろうと身を潜めたのもここじゃ
ああ、このような、人の心が花になって咲き大男の命が山になって在ることを語り継ぐ、影絵芝居の旅芸人がおったのう、もうお前らは知らんのか?
「『恥』をかくなよ」
いまや暴かれ祟りに戻って飛び回るものの相手に、守護神じゃった巨人の繭を破るのか
白い子蛇に咬まれたその手でもって、あの祠を壊すのか
お前さんの育てた蛇じゃお前さんの呪いじゃ
ひひ!
神くん!
『 出たな ゲッタードラゴン 』
(了)
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