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Hizuki
2018-02-14 12:53:35
2579文字
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FF14
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測れるもの、測れないもの
【FF14】エス光。2018年ヴァレンティオンデーシーズナルイベントの話。竜ヒカセン、イベント内コンテンツの内容を含みます。相性の測り方にも色々あります。
「本当にキミ達相棒同士なのクポ
…
?」
目の前のモーグリが心配そうに俺達に尋ねた。
二人が蒼の竜騎士、もとい紅の竜騎士と名を変えてからそう時間は経っていない。
呼び名を変えたとはいえ、互いを相棒だと認識しているのは変わらないはずだった。
「
…
待ってって言ったのに先に行ったのはどこの誰だったっけ?」
「
…
わざわざ印まで付けたのに別のカードをめくったのはどいつだ」
十二神大聖堂、という黒衣森の中にある教会に俺達はいた。
事の発端はグリダニアで偶然こいつに出会ったことだった。
愛の伝道師の助手の手伝いとやらに借り出され、連れて来られたのがこの教会。
どうやら本来は冒険者同士の永遠の誓いをするための場所らしい。
植木で作られた迷路に、可視化されたエーテルで作られたカード合わせ。
何が何だか分からないまま始まったそれに、俺は困惑するばかりだった。
「息ピッタリだって聞いていたのに、お空のモーグリは一体何を見たのクポ
…
」
お空のモーグリ、というのはドラヴァニア雲海のモーグリ達のことか。
そういえば黒衣森とドラヴァニアのモーグリが交流していると聞いた覚えはある。
そこで何かが伝わったのだろう。
「私もどんな話を聞いたのか気になるんだけど?」
ついさっきのことを思い返して溜め息しか出ない。
迷路の中では何やら輝くオレンジ色のエーテルで相棒と繋がれた。
一定以上の距離まで離れると切れるようで、そのエーテルを維持したまま迷路を抜けるというものだった。
そして切れている時間が長くなるほどに輝きは薄れていき、輝きがなくなるとそこで終了のようで、『お帰りはこちらクポ』と帰らされたのは少なくない。
何度か挑戦してようやくほとんど輝きのない状態で突破した先に待ち受けていたのはカード合わせ。
12枚のカードから6つの組み合わせを当てるというもの。
何をどうすればこれが息の合ったという判断基準になるのかが分からない。
相棒の言うようにモーグリが何を言ったのかも分からず、今日何度目になるか分からない溜め息を吐く。
「
…
くぽおおおお!!!」
突然聞こえてきた声に意識を引き戻される。
「お空のモーグリの声クポ!」
声の聞こえ方からして聖堂の外からのもの。
「エスティニアン!」
「ああ」
背を向けていた相棒がこちらを向き名前を呼ぶ。
悲鳴を聞いて黙っていられるような奴ではないことは重々承知している。
急いで外に出ると、断続的に聞こえてくる声を頼りに声の主を探す。
「いたぞ」
「助けてくぽぉ!死んじゃうくぽぉ!」
声の主は聖堂の西側、袋小路になっている少し開けた場所にいた。
魔物に囲まれ、じりじりと後退していくモーグリの姿。
トレントにボア、ケッドだけでなく、この場所に生息しているとは思えない目玉だらけのプリンの姿まである。
一体何をすればこんなことになるのか。
木々に囲まれた場所に下がれる場所はもうほとんどない。
「Aランクのリスキーモブまで
…
!?やるよ!」
相棒の声に頷き、同時に槍を抜く。
どちらかといえば戦いに適した服装ではないが、それは大した問題にはならない。
他の誰でもない、こいつがいるのだから。
槍を天に掲げて竜騎士団に伝わる祈りの言葉を口にすれば、相棒からも同じ祈りが返される。
背後から竜のエーテルを纏う気配を感じて同じようにエーテルを放つ。
蒼竜が二体。
二手に分かれ群れる魔物共を蹴散らしていく中で、互いに竜騎士の力が高まっていくのが分かる。
「これは切らないでよね?」
竜の力を帯びたエーテルが俺に向けられる。
さっきの迷路のものと同じ、距離が開きすぎては途切れてしまうもの。
挑発的な声音はそれを踏まえてのことだろう。
だが、戦いの中であれば切れない距離を見誤ることはない。
「誰が切るかよ」
力が満ち、竜の色が変わる。
蒼から紅へ。
残っているのはプリン一体だけ。
目で合図すると相棒が頷いた。
3。
2。
1。
タイミングを合わせて放った紅竜の衝撃波が交差し敵を屠る。
攻撃を受けて伸び上がった後に水溜りのように地面に広がったプリンにもう動き出す様子はない。
次第に紅は蒼に戻り、竜も姿を消した。
辺りを軽く見回し敵の気配がないことを確認して、槍を背負い直す。
「た、助かったくぽ
…
!」
「無事でよかった。ケガはない?」
「冒険者さん達のおかげで大丈夫くぽ!ありがとうくぽー!」
一息置いて襲われていたモーグリが相棒に飛びつく。
嬉しそうにしているドラヴァニアのモーグリと対照的に黒衣森のモーグリは静まり返っていた。
「どうした」
「すごいクポ
…
お空のモーグリが言っていたことは本当だったクポ
…
」
表情があまり変わらないせいでよく分からないが、俺達の戦いを見て呆然としているようだった。
「だから言ったくぽ!この二人は息がピッタリなのくぽ!」
ドラヴァニアのモーグリはするりと相棒の腕の中から抜け出すと、自信満々に黒衣森のモーグリの隣に行きそう言った。
そうか、お前が言った張本人か。
「二人の相性は本当にバッチリクポ!」
他の人間、ではなくモーグリにだが、そのように言われて悪い気はしない。
そもそも誰かに言われたこと自体がないから何とも言えはしないが。
「まぁ相棒だから。ね、エスティニアン?」
「
…
そうだな、こいつ以外には俺の相棒はできないだろうな」
同意を求める相棒に素直に頷いた。
それは常々思っていること。
こいつが相棒だからこそ何がしたいのか分かるし、同じように向こうも合わせてくれる。
きっと同じように思っていてくれるのだろう。
「じゃあきっと次は完璧な結果が見られるクポね?」
「え、次?」
「おい、何でそうなる」
モ-グリの言葉に耳を疑う。
それは相棒も同じようで、モーグリに聞き返している。
「途中で抜け出してきたからちゃんと結果を伝えてないクポ。だからもう一度やり直しクポー!」
「モグも一緒に行くくぽ!」
互いに顔を見合わせ深い溜め息を一つ。
だが、これを終らせないとこいつの手伝いは終わらない。
「
…
行くか」
「
…
ごめん」
「気にするな」
こうして俺達はもう一度あの輝くエーテルに繋がれることになったのだった。
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