ミイ
2024-10-23 21:21:08
429文字
Public 静なつ
 

426の日①

静留の日、というものがあるのを知りました。
当時252字ssの練習をしていたので、426字で静なつのssが書けないかと考え、書いた記憶があります。

「今日はどうしたん? なつき」
 宝石のような赤い瞳が私を見つめる。不思議そうな顔で私の顔を覗き込んでくるのは、この学園の生徒会長、藤乃静留だ。彼女がいない間に私がここに忍び込むのはよくあることだが、それだけで静留が戸惑うことはない。ただ今日は私がちゃんと起きていて、その上で静留を待っていたというだけだ。
「今日はなんだかよくお前の名前を聞いたから、会いにきたんだ」
「うれしおすなぁ」
 私の言葉でふわりと頬を赤らめる姿はまるで花のよう。いつもは飄々としている顔が不意に変わる瞬間、心臓が跳ねてしまう時がある。時に大人のように、時に少女のように。私も羽衣を纏うように変わる彼女の雰囲気の虜になってしまっているのだと思う。
「なつき、今日補習は?」
……
 いけずなやつだ。なんて言葉を飲み込んで楽しそうに笑う友人を見つめた。静留の側にいると落ち着く。静留がこうやって笑っているように、静留の側では私も、きっとそんな顔をしているのだろうと思った。