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三毛田
2024-10-23 20:03:25
1080文字
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89 09. 手で掴めるくらいの愛
89日目 意外とお互い重いらしい
愛に大きさというものはあるのだろうか。重さというものはあるのだろうか。
指の先、爪の先ほど小さいものから、両手で抱えきれないくらい大きいもの。
指先でつまめるほど軽いもの、両手で抱えて持てないほど重いもの。
それに違いはあるのか。
「丹恒はどう思う?」
「その質にもよるだろう。どんなに小さくても、しっかりと愛情が詰まっていれば重いだろうし、逆にどんなに大きくても軽ければそれまでだ」
と。
なるほど。と思いつつ、丹恒を見上げる。
「なんだ」
そっけない物言いだが、俺を見る眼差しは優しく柔らかい。
人工呼吸をされそうになった頃は、人を寄せ付けない孤高の人って感じだったのに、羅浮での一件を経てからは厳しいところは相変わらず厳しいけど、俺には甘く優しくなった。
でも、なのには厳しい。
「丹恒、キスしていい?」
「いつものことながら脈絡がないな。ほら」
呆れながらも、俺を受け入れるように目をつぶって。
初めてキスをした時に歯をぶつけた苦い思い出があるので、頬に手を添えて重ねる瞬間に目をつぶるという方法をとっている。
キスをしながら、丹恒からの愛情を見ることが出来ればいいのに。と考えていた。
それから数日。
「丹恒、模擬宇宙行きたいから着いてきてくれると嬉しいんだけど」
「いいぞ」
誘うと、二つ返事で了承してくれた。
ヘルタに行ってくるね。と、パムに声をかけて二人でアンカーで飛ぶ。
「丹恒! 見たことない奇物もらった!」
何回目かの戦闘後、祝福を受け取った後追加で奇物ももらえた。
「慎重に扱え。初めて見るものだな」
「わかってるって。えっと、効果は
……
え?」
「穹!」
視界が白く塗りつぶされて。
不利奇物じゃないからと油断していた。というのは、言い訳に過ぎない。
何が起きるかわからないから、油断するなと再三言われていたのに。
「あれ?」
視界が白く塗りつぶされたのは、どうやら光りに包まれたからで。
目の奥が少しチカチカしていて。
「丹恒?」
俺をかばうかのように抱きしめる丹恒。肩を揺すると、小さく呻いたのでホッとする。
「ここは?」
「わ、わかりません」
「無事か?」
「それはもちろん!」
「なら、いい」
手を挙げて応えていると、視界の端に赤いものが映り。
「ん? え」
掴もうとしても、掴めず。それは丹恒の方へ。
「これは?」
と、彼が手を伸ばすと掴めて。
「もしかして、お前の愛か?」
そう言われ、顔が赤くなる。
「じゃあ、これは丹恒の
……
うわ、重い」
今度は丹恒が真っ赤に。
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