mado-ga-las1
2024-03-12 20:20:08
1082文字
Public
 

現パロの一臨×一臨の晴永

口調がかなり怪しい
書きたいことだけ書いてるので説明不足
この後スケベにいくつもりだったけど爺分からなさすぎ

開けっぴろげの縁側から見える庭の景色は夕立のせいで不明瞭だった。昨日まではなかった赤い物体が駐車スペースに置かれている。車体に撥ねる飛沫のせいで輪郭のぼんやりしたそれを見るともなく眺め、晴信は洗車のことを考えながら煙を肺まで吸い込んだ。
空が明るい。まだ雨脚は強いがもうすぐ止みそうな気配だった。酷暑は午前中よりずっと和らいだが、代わりに湿気でそこかしこがベタついている。ケースの中の煙草すら湿気っているようだった。煙を吐き出して体重を預けていた柱から肩を離し、晴信は立ち上がって縁側を後にした。畳の間を横切り台所へ入る。流し台にもたれかかると、皿を洗っていた男が顔を上げた。
「荷物はどうした」
新八はちょうど皿洗いを終えるところだった。着流しは苔むした岩のような緑をしていて、濃い紺の帯を締めている。肩まで捲り上げていた袖が、中途半端にずり落ちていた。新八が蛇口を締めるとキュッと音がした。
「手伝いはいいから休めと言ったのは爺さんだろう」
二人分の冷麦を遅めの昼食にして出る洗い物の量などたかが知れているので、晴信はその言葉に甘えて一服していた。新八はタオルで手を拭きながら晴信を見上げ、「それもそうか」と笑顔を見せた。笑うといっそう顔に皺が寄る。右頬の縦に走る傷痕はやはり目立つが、目元に滲んだ愛嬌と快活さを塗り潰せるほどではなかった。
「爺さん、煙管」
縁側に置きっぱなしだった新八の煙管を手渡す。食後の一服はどうか、という伺いだった。新八はそれを受け取りはしたが、すぐ帯に挟んでしまった。再び晴信を見上げた時、瞳はゆるく弧を描いた。
「それ一口もらうぜ」
答える前に、まだ湿り気を残している指先が晴信の唇にわずかに触れた。細い紙の筒が抜き取られ、瞬きの後にそれは新八の口に咥えられていた。一つ吸い込み、煙がもわっと吐き出される。これこれ、と老爺は笑った。
「これ吸うと夏だなァって思うんだよ」
クカカとまた声を立て笑い、新八は煙草を指先でつまんだ。直径のぶん開いたままの晴信の口に、元通りになるよう吸い口を突っ込んでくる。
「御馳走さん」
浮かれているのかこの爺め。どうやら自分の滞在を喜んでいるらしいと自惚れてしまうくらいには楽しげな顔をしていた。晴信は押し込まれた角度のまま煙草の煙を深く吸い込んだ。
「新八」
煙と一緒に出た声は案外冷静な響きをしていた。晴信の荷物を運ぼうとしたらしい新八の腕を掴んで止める。
「どうした、」
荷解きは明日でいい自分でやる、腕の中に新八を収めながら早口で言った。言い終わるとすぐ、襟から覗く頸に噛み付いた。