endoftheyo
2024-10-21 20:30:09
2025文字
Public
 

ktrさんがOPIを揉むだけ

Hなことは多分してないですが、Hな話はしてるのでご注意。




 雲一つない秋晴れの日。長州藩下屋敷にある桂の自室は閉め切られている。これは別に最近風が冷たくなったために障子が閉められたわけではない。夏だって閉まっている日もある。

 本日桂は非番である。しかし長州藩の顔役としてやることが山積みの彼は、非番であろうが自室で書物を読み漁っていることが大半だ。
 私が非番くらい休めと言ったって聞きやしない。私からすれば書状を読んだり書類をまとめたりするのも書物を読むのも対して変わらず仕事のようだと思う。だが桂からすれば書物を読むことは自分自身を磨くことであって、あくまで個人的なものなのだという。
 そして、君がいるだけで私は心を休められていると彼はいうのだ。

 厳密には私がいるだけで、ではないと思う。
 現在私は、机の前で胡座をかいて書物を読む桂の足の間に座り、桂の胸に背を預けている。そして、桂は器用に左手だけで書物をめくって読んでいる。
 では、右手はというと。私のサラシの中に突っ込んで胸を直にもちもちとずっと揉み続けていた。
 その手つきに一切の色気は感じられない。桂の股ぐらが反応しているわけでもない。ただただ、もちもちと感触を味わっている。

 初めてこうなったのは長屋で桂が酔っ払った時。今日のように私を膝に乗せて、さらし越しに胸を揉み「癒されるな……」と言い出した。
 皆には言ってはいないが私と桂は比翼の契りを結んだ仲だ。胸を揉まれればその先を期待する。しかし待てど暮らせどその先には進まない。乳首をつまむわけでもない。
 声が出るほどでもない刺激をただもちもち、もちもちと与えられるだけだった。そして胸を揉みながらしばらく酒を飲み続け半刻ほどして桂は寝た。
 意味がわからなかった。期待に少し股ぐらを濡らしたというのに。殺意が芽生えた。

 それから桂は二人きりになるとよく私の胸を揉んでくる。最初は酔った時だったが、だんだんシラフでも私を膝の上に乗せて胸を揉むようになった。
 その上、さらし越しに揉んでいたのがだんだん直に触れるようになったし、人払いをした長屋や宿でしかしなかったのがこうして自室でも堂々とやるようになった。なので夏でも桂の部屋が閉め切られている時は極秘事項を扱ってるか、私の乳房を扱ってるかのどちらかだ。
 比翼であることを知られないようにしているというのに、桂は誰も来ないから大丈夫だといって揉んでくる。最初は咎めたが、もう最近は諦めの境地だ。

 どうしてこうも揉みたがるのか原理が知りたくて、相手を伏せた上で薄雲太夫に相談したことがある。
 薄雲太夫は笑って男は赤ん坊と同じくらい乳が好きなのだと言った。遊廓に来る男たちの傾向を見ると、精神的に負荷がかかっている人間ほど胸を揉みたがるのだとか。
 それを聞いて合点がいった。桂は精神的な負担をたくさん抱えているがゆえにこうやって揉んでくるのか、と。
 私には長州藩の顔役たる彼の負担を根本的に減らすことはできない。しかし私の胸が彼を癒しているのだとしたら、まあ揉ませてやってもいいだろう。と思った。

 とはいえ褥で胸を揉まれた時、いつもの癒しを求めているのだろうと思ってそのまま寝入ろうとしたら「あれ、今日はそういう気分じゃないのかい?」などと言われた日にはひっぱたいてくれようかと思った。
 お前こそ、今日はそういう気分で揉んでたのか!と言いたかった。でもそれを言って私に気を遣って揉んでこなくなったら、それは可哀想な気もするのでグッと堪えた。でもとてもムカついたのでその日の閨事の誘いは断ってやった。分かりにくいのはやめてほしい。
 それからは胸を揉み始めたらさりげなく魔羅の状態を確認して、桂が今どういうつもりで胸を揉んでるのかを見定めるようになった。

 そういうわけで今日もいつも通りもちもちと揉まれているのだ。桂の読んでいる書物は難解で私にはよく分からない。こういう時はずっと手持ち無沙汰のまま待機している。
 もう半刻以上が経っている。背後を覆う桂の体温が心地よくて、なんだか眠たくなってきた。
 そうして、うとうとしてしまい部屋に近づく足音に気づかなかったのだ。桂も胸を揉んでることが日常化してしまい人の気配を特に気にも留めなかったのだろう。
「桂さん、非番に悪いが……
 突然スパンと音を立てて襖を開けて現れた高杉に仰天するもすぐに離れることができなかった。桂の手は着物の中のままだ。
 まずい!比翼であることがバレてしまう。言い訳を……えっと……

「えっと!これはだな!!……そういう依頼だ!!!!」
 
 ……たぶん言い訳を間違えた。

 高杉は表情を失って「へぇ……」とこぼした後に襖をスススと閉めた。足音が来た道を戻っていく。
 
 誤解を招いたのは私のせいだが鬱憤が溜まっていたらしい。正気に戻った桂が誤解を解きに走る後ろ姿をみてちょっと気分がスカッとした。