野村萬斎×釣狐
狂言ござる乃座 ~70th Anniversary~(1日目)
国立能楽堂
2024年10月19日(土)14:00開演
舞囃子「善知鳥」翔入(観世流)
梅若紀彰
狂言「舟ふな」
主:野村万作
太郎冠者:三藤なつ葉
後見:石田幸雄
狂言「釣狐」
白蔵主/狐:野村萬斎
猟師:野村裕基
後見:野村万作、野村太一郎
笛:竹市 学
小鼓:観世新九郎
大鼓:亀井広忠
*・*・*
人生初の「釣狐」生鑑賞デシタ。
客層はいつもとそう変わらないケド、舞囃子から始まったせいか、今回は狂言の会というよりは、お能の会の雰囲気に近かったです。特に「釣狐」なんかは、最初に猟師役の裕基くんが出てきた時の雰囲気は重々しく感じて、今から翁でも始まるかのような緊張感が。でも狐のチャーミングさに笑いが起きたので、やはり「釣狐」は、あくまでも狂言なのだろうなと(無観客で収録された万作さんの袴狂言「釣狐」の映像しか観たことがないので、客席の反応も新鮮でした)。
●舞囃子「善知鳥」翔入
前回の能楽鑑賞が梅若研能会の「橘香会」だったので、見覚えのある皆さんがズラリ。「善知鳥」は、生前に行った殺生の罪で苦しむ猟師の霊を描いた演目で、釣狐と通ずるものがあるという意味では良いチョイス。流石、推し。
梅若紀彰師の舞は重々しい雰囲気を放ちながらも、型が多いので見応えもあり、とても素晴らしかったです。まだ能では観たことがないので、いつの日か観てみたいと思いました。
あと、一流のお囃子が揃ってたので、そちらの方面でも👂️が幸せでした✨(ほわほわ)
●狂言「舟ふな」
太郎冠者と主が、「ふね」か「ふな」か、どちらが正しい呼び名か、古歌を使って言い争うお話。以前、山本家(大蔵流)で観たことがある演目。大蔵流では、太郎冠者が脇正面の方を向いて船を呼ぶけど、和泉流では正面上手の方を向いて呼ぶのね。
なつ葉ちゃん、先月観た時も思ったけど背が伸びてきて、単なる子方ではなく、着々と大人に近づいてきており、芸にも磨きがかかってきた気がします。主よりも一歩うわてな太郎冠者役がハマっておりました。
一方、主の謡の誤魔化しっぷりがね😂笑
主と万作さんの負けず嫌いっぷりが何となく重なって見えました。笑
●狂言「釣狐」
冒頭、一流のお囃子が揃ってるので、そちらに気を取られそうになりますが(苦笑)、萬斎さんが📻️で揚幕の方を観ておかないと登場シーン見逃すよと言っていたので、ここはちゃんと揚幕に注目。
一瞬にして白蔵主に化けた狐が現れたあの時、ホントに狐がドロンと化けて出てきたみたいで、一気に釣狐の世界観に惹き込まれました。
そして、狐の仕草を隠しきれないまま歩き出した姿からは、仲間を殺された悲しみや悔しさや怒り、そしてこれから、その猟師を上手く説得出来るかどうかの不安、そういった狐の胸の内がビンビンに伝わってくるようで、何だかこちらまで泣きそうになりながら観てました🥺(暫く続いたその緊張感は、途中の客席の笑い声で和らぎましたが😅)
逆に猟師役を演ってた時の萬斎さんは、ハンターランク、カンストしてるんじゃねぇか!?ってくらい凄腕に見えて、めちゃくちゃ怖かったんですが(笑)、それが犬に怯えるくらいビクビクしてる狐の姿に、役に応じてここまで変われるのかと、役者って凄いな、と思いました💦
それくらい、目の前に居たのは狐🦊そのものでした😳✨
今回、狐を演じるにあたって肉体改造をしたようですが、普段観ている狂言とは全く違う身体の使い方なのは観てすぐ分かったので、違う筋肉を使うってこういうことなのかと納得。
そして後場では、体力オバケと言われる流石の萬斎さんでも息が上がっていて、明らかに疲労してる筈なのに、猟師から逃げる時に、
本舞台から橋掛かりへ本物の狐のようにジャンプして高欄越えをした時は、ぶったまげました!!!
他の能楽堂と違い、国立能楽堂の本舞台と橋掛かりの角度は開いてるので、過去にもここではやったことないらしく、📻️でもリスナーから訊かれた時に当日のコンディション次第ということで、消極的な反応に思えたので、ここではやらないだろうと思ってました(お怪我されても嫌だし💦)
なのに、飛んだよ、あの人!!!😳😳😳✨
あの瞬間、凄いアドレナリンが出ていたのかな?
今振り返って思い出してみても、それ以前にも何度も飛び跳ねてて、しかもそれも高さがあって、
一体、アレのどこがアラ還やねん!?って感じです😅
ピチピチではないけれど(苦笑)、だからと言って百歳の狐とも違うような、狂言師として脂が乗ってる今だからこそ出来る、狐の動きだったのかもしれません。てか、百歳の狐をどう捉えるかにもよりますが。百年も生きた狐なんて、人間で言ったら仙人みたいな存在だろうし。
肉体を極限まで鍛えて、それを狐の動きに宿すことで限界を超える、そんな人間の身体能力の極限を見せつけられた気がして、終わった直後は、“凄いものを見てしまった”感でいっぱいになりました。脳内は小田和正氏の「言葉にできない」がエンドレス状態でした😂(爆)
てか、推しのお顔が全く観れなかったにも関わらず、良いものが観れた満足感でいっぱいなのよ。こんな経験初めてよ😳
てか、私の推しは一体なんなの?
ホントに、アラ還なの?
ホントは、というかホントにキツネなんじゃないの?
何だか、次に萬斎さんの普通の狂言を観るまで、ずっとこんな気持ちで居るような気がする😅
(ちなみに次は白狐なので、当分先😂)
とんでもない人の沼に落ちてしまったな、と改めて(笑)
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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