enoki181
2024-10-10 19:49:37
463文字
Public ごだが如く班
 

ザイテリ返歌

同人誌だよ!なゆみさんのイラストに文章をつけるなら。二人がセ部屋通過したのを下敷きにしたり、その言葉伝わってるんやろかの時代考証してなかったり。

……アイザイア、様?」

 動きが止まる。
 否。俺が動かずにいたから、ミラー殿から名を呼ばれたのだ。
 すみません、と動かす唇はもう少しで触れそうである。すっかり開かれて熱に潤む瞳は、なぜ口付けをしないのか、と訴えていた。

「いや……目が、開いていて」
……無作法でしたか」
「違います」

 謝る勢いであったその人の言葉を遮る。

「むしろそのままで。あなたの瞳があまりに綺麗で、見とれてしまって。本物の月のようで」

 不安がらせないようにと素直に白状したが、言い慣れなくてこそばゆい。
 こんなこと言えやしないが、目の前のミラー殿も慣れてないらしい反応で、逆に勇気となった。

「月が綺麗だと伝えるのは、愛していると同義だそうですよ。昔存在していた国が発祥のようですが」

 こんな風に追加でキザったらしい言葉も言えてしまう。頬の赤らみは隠せないが、すでに諸々とさらけ出した仲である。

「あなたの全てが綺麗です、ミラー殿」

 きゅっと瞼が伏せられ、月が隠れてしまう。堪らずに、柔い唇をそっと啄んだ。