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三毛田
2024-10-01 21:33:04
1068文字
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67 07. 求め希う感情
67日目 希うのは君の心
愛が欲しいとか、恋をしたいとか。よくあるそういったものじゃない気がする。でも、そうであるともいえるもの。
星核ハンターとして、カフカたちと一緒にいた頃は何かあったのだろうか。それらを手放した今の俺には、知るすべはなく。
「欲自体がないわけじゃないだろう」
「そう?」
「仮に、お前に欲がないのであれば、こんなことはしていないはずだ」
こんなことって? なんて野暮なことは言わない。
アーカイブ端末のコンソールを操作している丹恒を、後ろから抱きしめて首に頬ずりしている状態を指しているのはわかっている。
だって、今日の彼はなぜかいい匂いがするから。
「姫子かなのに、香水つけられた?」
問うと、上着の匂いを確かめ。
「ああ。パムが読書中にリラックスできるようにと、後ろの客室で焚いてくれた香だな。くどくはないだろう?」
「うん」
「これは、俺も気に入っている」
彼にしては珍しく、感情が表に出ていて。それが好きだなあ。って思うと同時に胸の奥がおかしくなる。
その理由は、原因は。実は、知っている。
欲の行きつく果てのひとつ。
俺は、彼
――
丹恒に恋をしている。
「穹、どうした。お前も使ってみるか?」
「そうしたら、丹恒と一緒の匂いになるかな」
「纏う匂い自体は同じになるだろうが、実際に沁みついた香りは違うだろう」
「そうなの?」
「ああ。皮脂や汗の匂いと混ざりあうと、また香りが変わる」
「じゃあ、今の俺の好みの香りは、丹恒の匂いと混ざってるからってこと?」
「どう、だろうな」
丹恒にしては珍しく歯切れが悪い。
「こ、こら穹!」
襟を掴んで首元に顔を埋めてみる。でも、服に匂いがついていることしかわからない。
「あ。ここ、いい匂いがする」
耳の裏。すごくいい匂いがして。
そこに顔を埋めたまま、深呼吸。
欲しいのは彼の心。一方的なものではない、自発的に俺を〝好き〟だと言ってくれること。
だけど、こう、性欲に近いものも一緒に抱いてしまっているから、純粋な気持ちじゃいられない。
「き、穹っ」
俺の上着の襟を掴んで引っ張ってるけど、それくらいじゃ俺は動かない。
「くすぐったいから、止めてくれ」
「そう、な
……
」
ふと触れた耳が熱を持っていることに気づいて。
「耳、真っ赤」
丹恒がちょっとだけ意識してくれているんじゃないかって思って、耳に息を吹きかけてちょっとだけ意地悪しちゃう。
「ひぁっ」
と悲鳴を上げて、俺を突き飛ばすと耳を手で押さえ。
「可愛い」
「穹のばかっ」
罵倒も可愛い。
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