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三毛田
2024-09-30 22:39:18
1077文字
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66 06. 恋の苦みと愛の甘さ
66日目 苦いのも甘いのもあなたとならば
苦くて苦しいのが恋。
甘みがあって、優しいのが愛。
その違いに気づいたのは、丹恒と恋をして愛も知ったから。
「今日はご機嫌だな」
「そう?」
丹恒を膝の間に座らせ、髪に顔を埋めているとそう声をかけられ。
「ああ。鼻歌を歌っていたようだからな」
「え」
「気づいてなかったのか。まあ、他の人間の耳には、吐息が漏れているようにしか聞こえない囁きよりも小さな歌声だから」
「丹恒には聞こえた?」
「そうでなければ、こんな事は言わない」
「嫌だった?」
「嫌なら嫌ときちんと言葉にする」
お腹に回している手を、優しく撫でられ。
「お前が楽しそうだと、俺は嬉しい」
と、柔らかな声色。それが嬉しくて、丹恒の肩にぐりぐりと顔を押し付ける。
「好き」
「俺もお前が好きだ」
優しく柔らかな声色は、俺の心を掴んで離さない。
「丹恒、キスしたい」
「お前はいつも突然だな」
お腹に回していた腕を離すと、こちらを向いてくれて。
俺の頬に手を添えて、丹恒はキスをくれる。
こうして彼からキスをくれるのは、珍しい。嫌かと聞かれると、首を横に振るしか出来ないが。
後頭部にそっと手を回し、逃げられないように。
舌を入れると、いつも逃げようとするから。
「んっ」
やっぱり、舌で唇をつついただけでも逃げようと頭を引こうとするのでしっかりと掴む。
「穹」
「丹恒、なんだかんだ言っても舌を入れるキスされるの好きでしょ?」
「それはそれ、これはこれだ。急に入れられたら、誰だって驚く」
「じゃあ、今度からは舌入れるって先に教えるね」
「そうじゃない」
不満そうに首を振って否定する。そういう顔も可愛くて好き。
抱きしめて頬ずりすると、納得できないというように唇を曲げて。
きっと、こういうやり取りをしている時に胸が温かくなるのは愛。
恋じゃないということだけは、わかる。
「穹」
「なぁに?」
俺を見つめる瞳は、柔らかくて温かがにじみ出ていて。
駄目だ。
我慢が出来なくなりそう。きっとそれを伝えても、丹恒は俺を甘やかしてくれる。そんなことはわかっているんだ。
でも、それじゃ駄目。一方的に与えてもらうだけじゃ駄目だっていうのはわかっている。
「俺も丹恒に愛をあげたい」
「いつも貰ってる」
俺の独り言だけど、丹恒には聞こえていた。そっと頭を撫でられ抱きしめられ。
そうじゃないんだよなあ。と思いつつ、胸に顔を埋めればさっきよりも強く頭を撫でられ。
胸がふかふかだから、すごく気持ちがいい。
「穹可愛いな」
「可愛いのは丹恒だよ」
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