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三毛田
2024-09-28 23:01:48
1067文字
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1000字
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64 04. 痛みも喜びも分かち合う
64日目 分かち合えたらいいなと
「健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、か
……
」
「どうした」
「ん? ネットで見かけた、結婚式の誓いの言葉ってやつ」
「結婚式?」
「羅浮ではそういうのなかった?」
「俺には、縁のない行事だったからな。あったかどうかも知らない」
「ごめん」
「謝るな。他の長命種であれば、結婚というものと縁はあるだろう。が、持明族は卵に還り転生を繰り返す種族だからな。縁がないと言えば縁がない」
「あー
……
種族にもよるってことか」
俺の言葉に、丹恒は頷く。
まあ、俺にも縁がないと言えば縁がない。
一般的なあれそれにあてはめた〝普通〟の相手はいないし。
「憧れでもあるのか。三月じゃあるまいし」
「それ、本人に言ったらめちゃおこぷんぷん丸って状態になると思う」
「なんだそれは」
初めて聞いたのか、一瞬目を丸くした後若干呆れを含んだ表情になって。
「滅茶苦茶怒ったってこと。まあ、なのだから怒っても姫子やヴェルトは可愛い子供を見るような目を向けると思うけどね」
「お前もそっち側か?」
「うーん。どうだろう」
その時にならないと、わからない。でも、丹恒がそういう状態になったら、可愛いとは思ってるけど。
「まあ、いい。穹、お前はその結婚式とやらに興味があるのか」
「結婚式自体にはあまりないかも。でも」
「でも?」
「丹恒と家族になるっていうのは、悪くないとは思ってるんだ」
「俺と、家族
……
」
コンソールに触れていた手が止まり、じっと俺を見てきて。
「丹恒?」
「俺には、家族と呼べる相手はいない」
「うん。俺も一緒」
「物語によくある、家族の愛情というものを知らない」
「それでもいいよ」
「俺は、いくつまで生きるかわからない」
「うん。それは、俺も同じ」
この胸に埋め込まれた星核が、いつまで鼓動を刻んでくれるかわからない。
「なんで、俺なんだ」
震えている声。
自分を選ぶ俺がおかしいと言わんばかりの言い方。ちょっと失礼じゃないかな。
「丹恒が好きだから。それ以外に理由はないんだよ」
「好きだからだけじゃ、理由にならない」
首を振っている。もしかしたら、泣きそうな顔をしているかも。
見たいなあと思いながら、そっと前に回り込むと、本当に泣きそうな顔をしていた。
「キスしたい」
その顔を見た俺の口から出てきたのは、そんな言葉。
途端、キッと睨んできて。
「脈略がない」
「それが俺だもん」
「
……
そうだな。それがお前だ。一回だけなら、キスをしていいぞ」
「ありがとう」
許可を貰えたので、キスをする。
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