「どうも、アウです。こうやって1人で喋ること、あんまりないから、変なとこあったらごめんね?ほんとはライカ呼ぼうかと思ってたんだけど、マスターが『うちの話に巻き込みすぎ』ってさ。今更じゃんね」
「あ、いつもと違ってよく喋るなって思ったでしょ。話すことあれば全然話すよ俺は」
「まぁ、無駄話はこの辺で、本題に入ろうか」
「俺たちの他の人を呼ぶ時の設定とかの話だよね。そんなに難しいものじゃないんだけど」
「簡単に言うと、相手の情報集?プロフィール?みたいなのが俺らの中にあるんだよね。そこに呼び方欄みたいなのがあって、基本的にそこに入力した名前で呼んでるんだ。これがアエが言ってる『設定』ってやつだね」
「で、実際に呼ぶ時は相手の名前的な変数にそれが自動で代入されるようになってて。
つまりアエは、言葉を考える時に『(相手の名前)』としか思い浮かべてないんだ」
「アエにとって、さん付けも呼び捨ても差がないっていうのは、文字通りの意味なんだよね」
「だから、アエが設定変更を介さずに別の名前を呼ぶってなると、自分で変数じゃない相手の名前をちゃんと思い浮かべて呼ぶ必要がある」
「たぶんそれは、アエが今までやったことがないことで。それをするってことは特別扱いするってことで。ちょっと気恥ずかしいんじゃないかな」
「え?俺はなんで勝手に呼び方変わったのか?」
「俺そこなんも入れてないから」
「……えーと、毎回その場で名前思い浮かべて呼ぶようにしてるって感じかな。だからその時の気分とか、雰囲気とかでけっこう呼び方変えちゃうんだよね」
「あっ、アエがそうしないのは、めんどうだからとかじゃないっていうのだけは言っておく。あれは『製品』としてはそうあるべきっていう、アエに根付いた価値観によるものだから」
「……もうそうなることはないし、好きにしたらいいのにって、思いはするけど」
「まぁこんな所かな?わかりにくかったらごめん。なんか質問とかあったら、言ってくれれば答えるよ」
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