三毛田
2024-09-21 22:59:34
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57 07. 君が笑ってくれるから

57日目 毎日頑張れる

 何でもないことで、君が笑ってくれるから。
 またその笑顔を見たくて毎日頑張っている。
 依頼を終えて列車へと帰還し、着替えてお風呂でホコリを落とし、買ってきた差し入れを手に資料室へ向かう。
「ただいま……丹恒、疲れたよぉ〜」
「おかえり、穹。お疲れ様」
 コンソールから顔を上げることないので、抱きついて肩に顎を乗せる。
 と、片手間にという雑な撫で方をされたのだが、それでも丹恒に撫でてもらえたのはすごく嬉しい。
「先に布団に行っていてくれ。この項目だけ保存すれば終わりだ」
「なら、待ってる」
 本当は、今すぐに布団に引きずり込んでしまいたい。でも、それを我慢して大人しく待っている。
「終わったぞ」
 ぽんぽんと腕を叩かれ。うとうとしていたので、ちょっと驚いちゃった。
「寝る?」
「ああ。一緒に寝よう」
 柔らかな笑みを浮かべ、俺の問いかけに応えてくれる。
 手を引かれ、布団に座る。目を擦っていると靴脱がされて。
 俺の靴を脱がしている丹恒は、少し楽しそうだ。もっと見ていた気もするけれど、眠すぎてそれどころではない。
「ほら、穹」
 ささっと自分の靴を脱いで、寝転がるとポンポンと布団を叩く。
 素直に寝転がると、肩まで掛布団をあげてくれて。
「んん……おやすみ……
「ああ、おやすみ」
 笑顔を浮かべているように見えたが、既に瞼は落ちた後だった。
……
 起きたら、丹恒の胸が目の前に。そっと耳を寄せると、とくとくと規則正しい鼓動。
 ああ。今日もイキてるんだなって嬉しくなる。
 それにしても、丹恒がこうやって俺を抱きしめてるのは珍しい。
 いつもは、こっちを向くだけ。もしくは背を向けて。
「嬉しい」
 自然とそんな感情が沸いてきた。
 起こさないように気をつけつつ、腕を出して頬に触れる。
 もちもちですべすべで、シミ一つない。肌荒れもしてないし、ニキビももちろんない。
 ただ、寝不足なのかクマがあるのは気になるけど。
 クマのある所を撫でてみる。そこにキスしようとすると、沈香茶が俺を見つめていて。
「オ、オハヨウゴザイマス」
「ん。おは、よ……
 またすぐに瞼の裏へと消え。
 すうすうと、穏やかな寝息。
 まだ眠かったんだと。寝起きの声、思ってるよりエロいなとも。
 心臓に悪いし、下半身にも非常に悪い。
 ドキドキが治まらないのに、寝ぼけた丹恒にぎゅっと抱きしめられてしまえば、ますますそれは激しくなって。
 諦めて、俺も二度寝してしまおうか。でも、おきないとなのに怒られそうだな。
 欠伸を一つする。