著者: 雷歌/らいと
2018-12-10 14:47:40
501文字
Public バンやろ
 

【bnyr / 宗一】12月10日の小説用お題ったー。より

らいとの宗一へのお題は『夢は夢のままで・猫のように甘やかしてあげる・無邪気時々悪魔』です。
https://shindanmaker.com/67048

「夢は夢のままで」のみ。

1.夢は夢のままで

 朝起きると、汗をびっしょりとかいていたということがよくある。胸糞悪い夢を見たのだということはわかっているが、それがどういう内容なのかまでは覚えていない。
 汗の気持ち悪さに気取られがちだが、時々下着の中も気持ち悪いことがある。白いものでべっとりと汚れた下着を見て、舌打ちをする。
 胸糞悪い夢のはずなのに。



「うっわ、酷い顔」
 ライブのために訪れたエデンで、顔を合わせた翼が俺の顔を見るなりそう言ってきた。
 うるせぇ、とひとつ返して楽屋の方へと向かおうとした。
 マスターが定位置のカウンターに、見覚えのある姿を見つける。そちらに視線がいったのを気付いたらしい翼が補足を口にした。
「今度あるフェアエプのライブの打ち合せだって」
 バンドの名を口にしたのが聞こえたのか、色素の薄い髪が揺れてその顔がこちらを向いた。
 とたん、頭の中にぼやけながらも何をしているかははっきりとわかる映像が流れる。素直な反応を示す股間に舌打ちをし、すぐに視線をそらして楽屋へ向かった。
 ただの夢だ。わかっていても、握りしめた手のひらの中はじっとりと汗で濡れていた。

end.