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らん
2020-12-11 14:41:11
791文字
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リドエー
ついすて。
りょうちょうがすきです。
言えば一息。たったの一息だ。それなのに、オレは今日も言えない。
「エース」
好きだと、リドル寮長は必ず言ってくれる。寮長は変に頑固だけど、自分の言動に必ず責任を持つから、その言葉が嘘じゃないことをオレは重々承知している。そのうえで、オレは応えをはぐらかす。
「ありがとーございます」
へらりと笑えば、寮長は今日もオレの頬を撫でた。撫でて、キスをして、それで、何も言わない。
寮長は、オレが同じ気持ちを声にしなくても許してくれる。
多分、きっとこの人は、自分が望むからオレが付き合ってるんだと思ってる。オレだって好きなのに、いつも付き合わせてしまって悪いね、なんて苦笑するから。それでいて、手放せなくてごめんと謝るのだ。
悪いのは、うまく返せないオレなのに。
なんでも卒なくこなせるけれど、どうしても寮長に「好き」を伝えるのは憚られた。
だって、一度はリドル・ローズハートを全面的に否定したんだ。人格形成における環境を全部知らんぷりして、すべてリドル・ローズハートが悪いのだと叩きつけて、潰そうとした。
そんなオレが今更どの面下げて、アンタに「好き」って言えるんだか。
これまで失敗はあっても、挫折はしたことがなかった。多分それは寮長も同じで、寮長ははじめて、オレという存在が放った正論で挫折を知った。
オレは、まだ挫折を知らないまま、のうのうと生きてるのに。
だから、寮長に「好きだ」と言われたときはどれだけビビったか。それは吊り橋効果みたいなものだと吐き捨てようとしたけど、寮長の顔を見たら何も言えなかった。
もう一度寮長の感情を潰せるほど、もうオレは寮長を知らないワケじゃなかったから。
「じゃあリドル寮長は、どうしたいの」
「
……
できるならば、キミを、」
ボクのものに。
それから、オレは寮長と恋人ごっこを続けている。
余裕ができたら続く
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